2014年2月27日木曜日

収穫まであとすこし! フラッド&ドレイン・システムのトマトたち

マフラーをせずに外に出ても、違和感を感じないほど、あたたかい日が続くようになってきました。いたんだミカンだのをもらいに、我が家に足しげく通っていたメジロたちも、最近では梅林で開いた花の蜜に夢中な様子で、とんと姿を見なくなりました。

春のようなあたたかい日には、グロウルームは、室温がみるみる25℃になります。CO2濃度もあっというまに600ppmを切ってしまいます。イチゴは甘さが強くなる前に、見る間に赤くなってしまうので、室温を下げてCO2ミストをおこなってます。





























ミニトマトの栽培は、冬の方がスキです。生長や収穫までの日にちは、ゆっくりですが、水やりも忙しくないし、夏に起こりやすい根いたみや害虫、着果しにくい、などのトラブルがほとんどないからです。



冬のトマトたちは奇妙キテレツなことをしでかします。花房のさきっぽから、枝が伸びはじめました。


























葉かきした葉っぱから「わき芽」が、でてきてます。あっちの葉っぱでも、こっちの葉っぱでも、そこらじゅうの葉っぱから、たくさんでてきます。普通は茎頂部(トップ)を摘心すると、わき芽がボーボーと勢いよくなるんだと思いますが、摘心はしてません。夜が寒すぎて、なんかがトゥーマッチ状態なんだろうと思います。





























フラッド&ドレイン・システム「タイタン・S」のミニトマト「千果」たち。5株のトマトをHPSランプ600Wで育てていて、室温が25℃以上になるときは光の強さを75%へ調光して減らしています。ほぼ毎日、2リットルほどの培養液を足していて、培養液は1〜2週間ごとにチェンジです。



























栽培テーブルには培養液がない「ドレイン・サイクル」が一日の大半で、一日に6回数分間だけのフラッドをデジタル・タイマーでおこなっています。培養液が根っこに直接触れている時間は、一日あたり合計20分以内です。



培養液を汲み上げたり排水させる「オーバーフロウ・パーツ」は、栽培テーブルの中央にセットされているので、そのまわりにだけ、わずかに培養液の液だまりができます。
中央に置いたトマトだけ、培養液の液だまりを必死に吸おうと根っこがベロ〜ンと、伸びています。




























一方、栽培テーブルの4すみの角は、培養液の液だまりができません。角にあるトマトの根っこたちは、短くとまっています。


























「根っこがそれだけしか張れないのに、培養液に触れてなくてちゃんと育つの?」と感じますが、むしろ4つの角にあるトマトのほうが大きくゲンキに育ってます。



しかし、冬以外は、培地や根っこが乾くスピードがもっと早いので、フラッド回数を増やすか、栽培テーブル一面にクレイ・ペブルスを敷きつめ培地の量をふやし、乾くまでの時間を長くしたほうがヨサゲです。

(フラッド&ドレインにメインに使用する培地は、クレイ・ペブルスがベストです。ロックウールは発芽や発根などプロパゲーション用にのみにしたほうが、無難です)。

























ところで、ハイドロポニック・システムでは、植物の開花期にカリウムをたくさん吸おうとするので、根っこから根酸がさかんに分泌され、培養液のpH値が勝手に4.0とかに下がってしまうことがよくありますが、培養液が根っこに触れる時間が少ないフラッド&ドレインでは、pH値が極端に下がることがありません。


一方、下段のリザーバータンクに根っこがたくさん伸びだした循環システム「ジェミニ」の培養液は、2〜3週間放っといてしまったら、わずかにpH値が下がりました。定期的に培養液をちゃんと取りかえるようになったら、そのようなことはもうないです。