2010年11月8日月曜日

ハダニと葉面散布

秋がどんどんと深まるこのごろ、ついつい忘れがちなのが「湿度の低下」です。
女性であれば「髪がパサついてきて、まとまらない」とか「ファンデの伸びがいまひとつだから、そろそろ保湿美容液をGETしよう」などなど、乾燥ぎみになってきた空気をビンカンに感じるものです。

グランドカバーで人気のある「ヒメツルソバ」です。夏が終わったら勝手に生えてきました。朝の野の草には朝露がおりていて、気持ちよく朝日を浴びてるご様子です。














ところが室内でそだててる「イチゴたち」は外気と遮断されてるので、ランプが点灯するとともに、ドンドン湿度が下がっていってしまってました。先日、葉っぱにクモの巣のようなものがかかってました、それは乾燥した空気が好きな「ハダニ」の発生合図です。














イチゴなどほとんどの植物でベストな湿度は「40%〜60%」だそうです。

と、いうことで急いで加湿器をセッティングしました。ついでに「苦土石灰」を葉面にまいて、葉っぱのpHをアルカリに傾けて虫がつきにくくしようというケナゲな試みです。
「石灰の効果」と使いかたの注意などは、こちらでツラツラッとご紹介したことがありました。

 そして先週の土曜日は新月だったので、バラたちを素焼きのローゼンポットに定植しました。

定植時にポットの底からよくよく滴るように水やりをしたら、その後は土の表面が乾くまで水やりはNGです。でないと根っこの活着が悪くなるそうです。








でも「葉面散布=ようめんさんぷ」は、根っこの生長を促進するので活着をよくする効果があります。培養液が土にかかりすぎては逆効果なので、葉っぱだけにかかるようにスプレーしました。午前中を中心に、ベース肥料ゼロで海藻資材や根っこの活力剤を希釈した培養液を葉面散布しました。

屋外だと思う存分葉面散布できるのでラクチンなので、ここぞとばかりに毎朝かるくスプレーしてます。

でも室内だと電化製品に水しぶきがかからないようなトコロでスプレーしないと、非常にデンジャラスですね。

バラの植えかえついでに、ハンギングの夏の花にはご退場いただき、秋の花へと植えました。

毎年このタイミングで居場所を失うのは、夏の花卉のイメージが強い「センニチコウ」です。









センニチコウといえば、チャーミングな印象のまっ赤な花色が代表的でしたが、近ごろではパーフルからピンクや白など、やわらかな色目のセンニチコウが人気で、秋の寄せ植えにもポピュラーなんです。
が「夏の花」というイメージが強すぎるのか、年末まで咲かせていると「あらぁ、まだ夏のお花のまんま???」的な目で見られてしまうことも多いようです。

とはいっても本来は秋によく咲く花なので、冬には枯れるとわかっていても、ムゲに捨てるわけにもいかず、未練たらしく小さなポットに植えかえてしまったりします。

2010年11月4日木曜日

被災地で活躍する 浄水ボトル

キレイな水に恵まれてる日本にいると、安全な飲み水がものすごく貴重品だということに気がつきにくいのですが、地球に住んでいるヒトの38%は衛生的な水を飲めないそうです。
とくに、そんな国々で戦争や天災などが起きてしまうことになると、国どうしの関係とか国自体で十分な救援能力がなかったりで、水環境の悪化から被災地の人たちは、さらに命の危険にさらされてしまいます。

そんなわけで、英国のマイケル・プリチャードさんが考案したカーボンフィルターをつかった浄水システムが、大地震で被災してコレラが蔓延していまってるハイチやパキスタンで活躍してるそうです。「ライフセーバー・ボトル」という浄水ボトルは、15ナノという細かさのフィルターで病原菌を漉しとって汚染された水をタチマチ安全な飲み水に変えてくれるそうです。




石炭を高温蒸気で処理した活性炭には、真菌/細菌/ウイルスなんかの微生物よりもちっちゃなナノレベルのすき間ができるうえ、活性炭ならではの強力な吸着力があるので浄水器から空気清浄器まで、いろんなトコロでいろんなモノをキレイにしてくれていますね。















ところで、ライフセーバー・ボトルが水をキレイするのにかかる時間ですが、マイケルさんがデモンストレーションしている動画をみていると、キタナい水が飲めるようになるまで、たった数秒です。



そして、デモンストレーションにつかっている「ライフセーバー・ボトル4000」は、本体が£116.94( 消費税ぬきだと£99.53!! )で円高の今なら12,000円ほど。4000リットルの水を処理できるそうです。しかも交換用のフィルターは4本セットで£18.95。

クリスマスに長い休日をとる欧米では、これからが旅行シーズンだったりもします。そして冬休みにはあったかい東南アジアやインドへ格安旅行したいヒトにピッタリな「LIFESAVER bottle 4000UF Traveller Starter Pack £142.85」なんていうおトクなセットもあります。4000リットルの水を処理できるカーボンフィルターが4本ついてるので、2人で旅行に行って1日20リットルも使ったとしても、800日は現地の水でOKってことになります。

日本までの送料が、だいたい40£で日本円だと5,000円くらいなので、このスターターセットで2万円ほど。


これさえあれば、ガンジス川の水でも生きられそうです。そっち方面の旅行が好きなダレかへのクリスマスプレゼントってのもナイスかもしれませんね。

ちなみにお買物の際に被災地へボトルを一本プレゼントできたり、パキスタンへの募金もこのサイトからできます。

2010年11月2日火曜日

ココ培地とバラたち

今年の夏は、ホントに暑かったです。西日がガンガンあたる窓が、これほどウラメシく思えた夏もめずらしかったです。そこで来年の夏に向けて、いまのうちから西側の窓にはツルバラなんかで「グリーンカーテン」をつくっていくことにしました。

という口実で、前々からものすごく憧れていた「ピェールドゥロンサール」という舌を噛みそうな名前のツルバラをしれっと先週にGETしました。
ピェールのほかにも、ふたつのバラもついでに・・・














今朝のバラたちの様子です。ワタシのもとに来てからまだ4日めなのに、もうこんなに芽がのびて葉っぱが青々と広がってます。やっぱり愛情でしょうか・・・違います、根っこの活力剤をあげてるからだと思います。














ところで自慢じゃありませんが、バラはよく枯らすタチなので(これをやると枯れるという学習は、バラたちのおかげです。)苗をよく買うハメになります。
でも今回はじめて「ココ培地」に植えこまれたバラ苗が来ました。





ココ培地での栽培は培養土の栽培とおんなじで、急にポットを大きくしすぎると根っこが伸びづらくなるときがあります。

このバラ苗みたいに「ちょっとポットがちいさくない?」くらいの大きさのポットに植えこんで、根っこがポット全体にまわったら、ひとまわり大きなポットへ植えかえていくのがGoodなようです。




ココ培地のなかにポチポチとみえる黒い粒は「モミガラくん炭」です。
モミガラくん炭は、収穫したあとのお米を脱穀してでる「モミガラ」を焼いて炭化させたものです。なのでカリウムが豊富でアルカリ性です。くん炭や備長炭などなどの炭を培地にちょこっと入れると「放線菌」という有用菌が増えて病害虫をおさえてくれたり、根量がふえたりとメリットいろいろです。

バラの苗は病害虫に弱いので無農薬で育てるには、とぉ〜っっっても根気がいるのですが、それでも手間ひまかけてオーガニックにこだわるバラ愛好家さんには、そんなわけで「モミガラくん炭」が人気です。



 そして、このバラはココ培地でず〜っと育てている「コーヒー・オベーション」です。夏のあいだは外で雨ざらしにしていました。
最近ゲンキがなくなってきたと思ったら「コガネムシの幼虫」がココ培地の中にいやがりました。










右は同い年の「コーヒーオベーション」です。コガネムシにやられた方と比べると、こんなに差が出てしまいました。ということで「 野外から室内栽培に切りかえる時は、めんどうでも植えかえをして古い培地を落として、害虫対策をしたほうがいいんだなと、いまさら学びました。



秋のはじめに剪定したバラの枝を挿し木にしました。

最近知ったウラワザとして、発芽して根っこがでた苗や発根した挿し木にも二酸化炭素を添加してあげるとよいそうです。









日中、光があたる時間帯の数時間、透明なカバーなどを発根した小さな苗にかぶせて二酸化炭素が逃げないようにして1500ppmほどになるように添加してあげるそうです。
数時間経ったらカバーを外してあげて、通常の空気にあてて夜間はCO2はNGです。

2週間たったら、大きなポットに植えこんだりハイドロ・システムなどにセットすると、最終的に根はりがよく花つきや実つきがよくなるそうで。ほかのどのタイミングでCO2を添加するよりも効果的だそうで、しかもこの程度のCO2の量なら、チープな「重曹+クエン酸」でまかなえそうですね。

今度、ぜしトライしてみようと思っています。

2010年11月1日月曜日

ベジタブルオイルで手作り石けん

オリーヴ、カカオバター、アボカド、ごま油などなどいろんな植物油脂からヒトにも地球にもやさしい石けんやシャンプー、はたまたUVクリームなんかもつくれちゃうそうです。

ところが、ベジタブルオイルの種類や分量によっては、やわらかすぎたりベタベタだったりガタガタだったりと、なかなかウマくいきませんが、それもまたタノシいものです。石けんの色はすべて天然色素です。




手作り石けんには、原料由来のビタミンや高酸化物質のほかにグリセリンもたっぷりだそうです。


たとえスキルが低く見た目がガタガタになっても、肌にも地球にもやさしいそうです。







茶色い石けんには、柿渋をいれました。

加齢臭に効くという「柿渋石けん」が人気で、いろんなメーカーから出ていますが、どれを買ったらいいのか迷いすぎて、「 自分でつくってしまえ 」となったのが、手作り石けんを始めたキッカケです。









柿渋にはタンニンが豊富に含まれてて静菌作用が高いそうです。なので加齢臭のほかにも、水虫なんかにもいいみたいです。秋冬用にシアバターやアボカドオイルなど保湿効果の高い油脂も入れてみましたが、洗顔につかっても平気でニキビや吹き出物などにもヨサゲなカンジです。

2010年10月29日金曜日

Grow Your Own Rice! ネズミ対策

どうやらネズミどもは、ココ培地の中の発芽したてのタネモミを食べにきてるみたいです。

種にたくわえられてるデンプンは、発芽がはじまるとあま〜い「ブドウ糖」にかわるので、畑なんかでも種を蒔いた直後ではなくって、発芽した頃をみはからって鳥たちが種をついばみにくるそうです・・・

 ということで、ネズミの好き勝手にさせておくのはガマンの限界にきているので、もうちょっと寒くなってから保温対策に使おうとおもっていた室内栽培専用の簡易式グロウルームをハヤバヤと設置しました。

ネズミが襲来する夜の間、フロントのジッパーを閉めきってしまえば、さすがのネズミたちもイネにはもう近づけません。









ネズミたちに教われなくなってから、ようやくイネたちも根っこがのびはじめ回復してきました。でもイチバン元気をとりもどしたのは、毎朝むざんに荒されたイネたちを見なくてすむようになったワタシであることはいうまでもありません。














イネたちを簡易式グロウルームに避難させてからというもの、ネズミたちは餌場を失い、そこらへんの植木鉢の土をほじくってはガッカリしているご様子です。
こんなふうにネズミの被害にあったことのあるヒトなら、「チューたちめ、ざまぁみろ〜、ケッケッケッ・・・」とうれしくてたまらないワタシの喜びに多いに共感してくれると思います。

2010年10月28日木曜日

ココ培地を植えかえました

今年はじめての木枯らしが吹いた昨日、ココ培地で育てているイチゴの根がポットいっぱいに伸びてはみ出してきてしまったので、ひとまわり大きなポットへ植えかえをしました。














STEP : 1
新しく植えこむポットの底が隠れるていどに、大粒のハイドロボールを敷きつめました。
 ポットの底の方は水分がたまりやすいので、ハイドロボールを敷くと排水性と含気性がよくなるので、根っこがハッピーになります。














STEP : 2
ハイドロボールの上には、さらにココ培地をポットの1/3〜半分ほどの高さまで入れました。このココ培地はパーライトなどがいらないタイプのココ培地です。
そしてスプレーでココ培地に水を含ませました。

植えこむ前に培地を水でしめらせる意味は、

乾いたココ培地に植えつけると、根っこの水分がココに吸いとられてダメージを受けちゃうからです。







これは、土での栽培も同じですよね。苗を植えこむ前に、あらかじめ土を湿らせておくのは、植えかえ時のトラブルを減らすコツのようです。


STEP : 3
古いポットからイチゴの苗を抜きます。
まずイチゴの茎を二本の指で支えながら、ポットをひっくり返しました。

二本の指で根元の茎を支えれば、

茎や葉っぱが折れたりチギレちゃったりということもありません。

そしてポットの底のフチを指でググッと押して、苗を押し出しました。

ポットの底から根っこがはみ出してる場合は、根っこがちぎれないように、ゆ〜っくり・ゆ〜っくりポットから引き抜きます。



イチゴの根っこが、

ポットのカタチそのまんまに張ってました。













STEP : 4
ひとまわり大きなポットのまんなかに、引き抜いた苗をそぉ〜っと置いたあと、まわりのスキマにココ培地を足して埋めていきました。ポットがココ培地でいっぱいになったら、指でココを軽く押さえて根っこになじませてスキマにはココ培地をさらに足しました。



STEP : 5
最後に、根っこの活力剤をうすめた培養液をたっぷりとあげて、根っこが新しい培地にスムーズに伸びて活着がよくなるようにします。ちなみのこの「リゾトニック」は葉面散布した方が根っこが早く伸びます。














仕上げにポットの底からじゅうぶんしみ出るくらいまで、根っこの活力剤の培養液を水やりしました。
念のために2〜3日はベース肥料を薄めにして「根っこの活力剤メインの培養液を水やりしたり葉面散布したり」しようと思います。葉っぱから吸われた活力剤は、実は葉っぱでは使われずに、ズイズイ〜ッと根っこへと送られて、新しい根っこの材料となります。なので、葉面散布すると根っこがのびるんですね〜。















ちなみに!!!

今回はウマく植えかえられましたが、例えば根っこが張りすぎててポットから出てこなくて仕方なく根っこの先を切ってしまったり、根っこが茶色く傷んでいたりすることも多々ありました。そんな時は、植えかえた数時間後に葉っぱがしおれてしまうこともあります。

根っこのダメージが大きくて水分を吸えなくなって、葉っぱから蒸散する水分のほうが多くなってしまうからなのですが、根っこのダメージが大きな時は、ギラギラの直射日光やガンガンに強い光を避けて、だいたい一週間ほどは曇りの日のような環境で養生させてあげています。そしてもちろんこの間は、根っこの回復を助けるために、有機活力剤メインでベース肥料なし or 少なめの培養液をあげてたりしています。

これは、ナニカが原因で根っこが茶色くなってしまったときも同じで、根っこにトラブルが起きてることに気がついたら、まずは強い光を避けてベース肥料をストップして新芽がでてくるまでは根っこの活有機活力剤をたぁっっっぷりとあげたり葉面散布して根っこの回復を最優先にしてます。

2010年10月25日月曜日

ココ栽培のイチゴとホワイトセージ

ココ培地の水耕栽培で育てているイチゴたちとホワイトセージは、とてもとてもゲンキです。

ココ培地は、ロックウール培地とよく似てます。水耕栽培用の液体肥料や有機活力剤を水で薄めてつくる培養液を含ませると、根っこが吸収しやすいカタチで空気/肥料/水分が培地ゼンタイにまんべんなくいきわたるので、水耕栽培(養液栽培)の培地に向いてるんです。

でもココとロックウールの大きなちがいは、ロックウール培地ではメジャーなハイドロ・システムには( 培養液をタンクにためたり、培養液を循環させるブクブクシステム/循環システム/エアロポニックス)・・・
ココ培地は使えないということです。
ロックウールだけの栽培とおなじように、培養液を水やりしたりドリップさせたりして、底から排出された培養液は循環させずに捨てる「ワンウェイ・ドリップ方式」がベストです。

そしてココ培地は有機繊維でできていて、ロックウールよりたっっくさん空気を含めるので、酵素や糖分、有機チッ素などの有機成分の効きと持ちがとてもよくなります。ちなみに水耕栽培用の有機肥料や有機活力剤は、低分子化された水溶性の成分だけなので、微生物の分解はいらないんですよ〜。でももちろん有用菌が培地にいた方がいろいろなにかとGoodです。
一般的には、ロックウール培地だと、ここらへんの有機成分とか有用菌がムダではないですが働きにくいってことなので、つまりココ培地とはロックウールによく似てはいるけど、有機成分の効きがイマイチだったロックウールのデメリットがないってことになるかと思います。

その一例として・・・例えば根っこの有機活力剤をじゅうぶんにあげたりすると、根っこの張りも目に見えて変わりますが、茎もオドロクほどに、ぶっとくなります。















茎がぶっとくなった上に赤くなったのは「アントシアニン」という色素が出てるからですが、アントシアニンは抗酸化色素で新芽や花や実によくでるのは、有害な紫外線から大事なDNAが入った種を守るための色素です。そのアントシアニンが茎や葉に出るときは「 糖分や根っこの素材になる有機成分などなどの栄養がい〜っぱい足りてて渋滞が起きているよ!!! 」というメタボな時なようです。














根っこ用の有機活力剤には、もちろん植物が根っこをつくり出すのに必要な有機養分がぎっっしりつまっていて、ココ培地だとその養分がよく効くので、こんなふうにイチゴの茎がぶっっとくなってしまったようです。

茎が太くなるということは、花→実に養分を送る道路が広くなるっていうことになりますよね。ただ要注意なのは、茎が太くなりすぎると「 収量は増えるけど、乱形花/乱形果( らんけいか=カタチがイビツな花や実 )も多くなるよ 」ということも事実なようです。

そういえば・・・冬にトマトを育てると気温が低いせいで養分代謝が悪くなり「乱形果」になりやすいのは、身にしみて理解しました。真冬に育てた「グリーンゼブラ・トマト」のミゴトな乱形花っぷりを、よく覚えています。

まぁ、ホームガーデナーのワタシにとっては「見テクレ」よりも、奇想天外なカタチや大きさの実ができてくれた方がうれしかったりするので、茎を太くするのがタノシくて仕方ありません。


ココ培地のイチゴたちのよこでゲンキに育っている「ホワイト・セージ」です。

暑さに弱いので真夏には出まわらない上に、種から育てる実生がちょっと大変で、レアな植物なのでアッッという間に売り切れてしまいます。