2010年11月12日金曜日

多肉たちが生きぬく知恵

マクロで見れば見るほど、不思議ワールドがひろがる植物のひとつは、ワタシにとっては「多肉」です。

キョーレツな日射と高温・乾燥のなかで生きぬく知恵をあみだした多肉・サボテンたちのどの部位を見ても「いったい、どうやってこんなことに・・・・」とため息がもれます。

「白星」というサボテンです。芽もハネも、まぁるく360℃にひろがってます。

























「オブツーサ」をアップで見ると、透明なバルーンがポコポコと浮かんでるみたいです。テッペンが透きとおって色素が抜けてるのは、強い光を吸収しないように・・・なのでしょうか???














植物が緑色に見えるのは「光」を吸収するための色素「クロロフィル=葉緑素」が光の波長のうち赤と青をメインに吸収しますが、あんまし吸われない緑色の光波長がはね返っているので、ヒトの目には緑色に映るんだそうです。















そんで、植物たちは吸収した「光」と「二酸化炭素」と「水」を 反応させる光合成運動で炭水化物をセッセとつくってるわけですが、「二酸化炭素」をGETするためには、葉っぱの気孔をパカアッと開けて吸わなくちゃならないわけで、高温で乾燥の激しい砂漠でそんなことをしたら、あっという間に気孔から水分が蒸発してしまって、カラッカラに干からびちゃうわけです。なので多肉たちは、昼間は二酸化炭素を吸うのを我慢して、日が沈んだ夜間に気孔を開いてCO2を吸うっていう知恵を持ってるんだそうです。


ところで、先週ふと気がつくと、夏に花が咲いてた多肉のヨコッチョから、この多肉の赤ちゃんが発芽してました。マクロで撮ったので、でっかく見えますが直径1.5mmくらいしかありません。でも一人前に緑色してて、カワいいったらありゃしませんっ!!!














 せっかく発芽しても、ここから一人前に育つまでがものすごく大変です。多肉の達人曰く、「まだ小さいうちは直射日光は禁物で、そしてゼッタイに土を乾かしちゃあ、ならねぇ。」だ、そうです。
なので、早速小さなポットに植えかえてあげました。でもポット自体が小さいから存在感がなくって、ふとポットを倒してしまったりして、ベイビー多肉くんが大人に育つまでの試練には、人為的なものもあるわけです・・・

2010年11月11日木曜日

イチゴの花芽と病害虫対策

11月に入って、ようやくココ培地のイチゴに「花芽=はなめ・かが」がつきました。ツボミがようやく出てきました。














植物が「新芽」をだすのが遅くなっていって、花になる「花芽」が小さくできることを「花芽分化」というそうです。このときの花芽は顕微鏡で見ないとわからないほど小さいそうですが、去年から同じ条件でイチゴを室内で育てているので、「花芽が分化してきたかな?」という「シグナル」が、なんとなく分かるようになってきました。
そ・れ・は・・・・














害虫です!!! 花芽が分化しはじめると害虫や病気がでてくることが多いと感じてます!!!
これ↓は、バラのツボミですが、イチゴとバラはおなじバラ科なので、育ちかたにはイロイロと共通点があります。例えばトマトやキュウリなんかの夏野菜と違ってバラ科は冬の寒い気温でも根っこは酸素をよく吸います。夏野菜は地温や水温が低くなると根っこが酸素を吸わなくなるので冬には加温してあげないと枯れちゃうんですねー。














そして、このバラのツボミにアブラムシがいらっしゃるように、イチゴもバラも花芽分化するころになると、害虫や病気が出てきやがります。薬剤を使って駆除してないので、その周期がさらに分かりやすい気がします。

トマトやキュウリなどの一年草はタイムリミットがあるので花も咲かせながら根っこも生長もするという同時進行ができますが、イチゴもバラも宿根草だからなのか「花咲かせるとさ、疲れんのよ。休みたいときは、休むわよ!!!」的な気質を感じます。

夏野菜とちがって、イチゴやバラは花がついたり実がなると、根っこは茶色く枯死していくものが多くなってきますが、培養液をためて根っこを泳がせるブクブク水耕栽培だと、根っこが枯死する程度がひどいそうです。その理屈は経験ずみなので、よくわかったツモリです。


最近でてきてしまったハダニ対策として、グロウルームには水を入れたペットボトルを置いたり、噴霧器でリン・カリ肥料やケイ酸資材を葉面散布してあげたり、加湿器をいれたりしてます。

そして意地でも薬剤は使いたくないので、今年とれた「イセヒカリ」のイナワラをココ培地の表面に敷きつめてみました。
イナワラには「ハダニ」をたべてくれる「カブリダニ」が住みつきやすいそうです。でもでも「室内で育ててるのに、そのカブリなんちゃら ってのはどこからくるの?」という疑問もありますよね。














空気中には、いろんな浮遊物がたっっっくさんまざっていて、病気や害虫のモトも飛んでますが、同時に有用菌や益虫のモトも混ざってくれてます。なので室内で育てていてもココ培地には、そのうちだんだんと有用菌が住みついたりもするんですねー。でも環境によって有用菌が少ないお部屋もあるので、水耕栽培用の有用菌資材なんかをあげると、効果的に増えてくれるんです。
農薬の使用を極力おさえたいビニールハウスの生産者さんは、ハウスのまわりに生えてくるセイタカアワダチソウをわざと抜かずに残しておいて、それに大量にわくアブラムシを補食しにくる益虫を呼びよせたりもするそうです。この方法で薬剤の使用は1/3ほどに減ったそうです。

外にでると幸いにも、このへんの地面は雑草天国です。
きっとカブリダニも来てくれるにちがいありません ? ? ?

そして収穫後まで役に立ってくれる「イセヒカリ」は、いまだネズミ襲来から完全復活していません。トホホです。

2010年11月10日水曜日

虫たちの冬支度

今朝は快晴で、富士山のてっぺんがキレイに見えました。雲が少なくなる秋から冬の間でないと、ワタシの住むところからは滅多に富士山がおがめません。

いよいよ柿も色づいて、そろそろ食べごろかというカンジです。

「柿など実成り物の木は庭に植えるな」ということが昔から言われるそうです。実が落ちるから縁起が悪いとか、方角によって植えてよい木と悪い木があるとか・・・
でもホントのトコロは多分秋に実が熟してセッセと収穫にはげんでいると、オスソワケを期待した見ず知らずの人々がやたら集まってくるからだと思いました。












柿のおこぼれ目当てだとわかっていても「セイがでますね。」とか「立派な実が成りましたね、さぞ手入れが大変だったでしょう。」

などなど見ず知らずの方から労っていただくと、ついつい面識のない方にも「食べきれませんから、どうぞ」と、穫れたての柿をふるまってしまいます。




ところが後々になって「ウチには分けてもらえなかった!!」というクレームをご近所から受けてしまう話もタクサンあるようで、「世の中いろんな人がいるからトラブルの元になる果樹などは、植えない方が賢いよ」という意味合いが大きいのかなと思いました。

バラの木にでっかいジョロウグモがいました。

お腹がふくらんでるので、タマゴを持ってるようです。

キビシい冬を前にいろんな虫たちが花に集まり、その虫目当てにクモやカマキリなんかが待ちかまえてる今日このごろです。








天気がよくなって、花をつけはじめたバコパには、

大好きなヒラタアブが毎朝来てます。

























ウチに住みついてるカタツムリは、

ヒラペッたくて水分がとばない

プラッチックが大好きです。








クダモノトケイソウの実です。

夏以外だと、登熟するまでに

3ヶ月近くもかかることもあるそうです。











クダモノトケイソウは、なぜかカマキリに人気があります。こうして腕をそろえてジ〜ッとしてる姿から「拝み虫」「Praying Mantis」とも呼ばれてるそうです。
カマキリは顔の向きを変えず目だけを動かしてコチラをガン見するところが、なんともカワいいです。



いろんな虫たちが集まってきてくれるのは、ある意味で植物や土壌が健康であることのバロメーターかなと思いますし、虫たちは月の満ち欠けや気温、湿度の変化にも敏感なので、カマキリが道路のどまん中でボーッとしてたら気温が下がってきたということだから、植木の水やりにはお湯を入れて水温を高くしようか、などなどいろいろな目安になってくれてるようです。




2010年11月8日月曜日

ハダニと葉面散布

秋がどんどんと深まるこのごろ、ついつい忘れがちなのが「湿度の低下」です。
女性であれば「髪がパサついてきて、まとまらない」とか「ファンデの伸びがいまひとつだから、そろそろ保湿美容液をGETしよう」などなど、乾燥ぎみになってきた空気をビンカンに感じるものです。

グランドカバーで人気のある「ヒメツルソバ」です。夏が終わったら勝手に生えてきました。朝の野の草には朝露がおりていて、気持ちよく朝日を浴びてるご様子です。














ところが室内でそだててる「イチゴたち」は外気と遮断されてるので、ランプが点灯するとともに、ドンドン湿度が下がっていってしまってました。先日、葉っぱにクモの巣のようなものがかかってました、それは乾燥した空気が好きな「ハダニ」の発生合図です。














イチゴなどほとんどの植物でベストな湿度は「40%〜60%」だそうです。

と、いうことで急いで加湿器をセッティングしました。ついでに「苦土石灰」を葉面にまいて、葉っぱのpHをアルカリに傾けて虫がつきにくくしようというケナゲな試みです。
「石灰の効果」と使いかたの注意などは、こちらでツラツラッとご紹介したことがありました。

 そして先週の土曜日は新月だったので、バラたちを素焼きのローゼンポットに定植しました。

定植時にポットの底からよくよく滴るように水やりをしたら、その後は土の表面が乾くまで水やりはNGです。でないと根っこの活着が悪くなるそうです。








でも「葉面散布=ようめんさんぷ」は、根っこの生長を促進するので活着をよくする効果があります。培養液が土にかかりすぎては逆効果なので、葉っぱだけにかかるようにスプレーしました。午前中を中心に、ベース肥料ゼロで海藻資材や根っこの活力剤を希釈した培養液を葉面散布しました。

屋外だと思う存分葉面散布できるのでラクチンなので、ここぞとばかりに毎朝かるくスプレーしてます。

でも室内だと電化製品に水しぶきがかからないようなトコロでスプレーしないと、非常にデンジャラスですね。

バラの植えかえついでに、ハンギングの夏の花にはご退場いただき、秋の花へと植えました。

毎年このタイミングで居場所を失うのは、夏の花卉のイメージが強い「センニチコウ」です。









センニチコウといえば、チャーミングな印象のまっ赤な花色が代表的でしたが、近ごろではパーフルからピンクや白など、やわらかな色目のセンニチコウが人気で、秋の寄せ植えにもポピュラーなんです。
が「夏の花」というイメージが強すぎるのか、年末まで咲かせていると「あらぁ、まだ夏のお花のまんま???」的な目で見られてしまうことも多いようです。

とはいっても本来は秋によく咲く花なので、冬には枯れるとわかっていても、ムゲに捨てるわけにもいかず、未練たらしく小さなポットに植えかえてしまったりします。

2010年11月4日木曜日

被災地で活躍する 浄水ボトル

キレイな水に恵まれてる日本にいると、安全な飲み水がものすごく貴重品だということに気がつきにくいのですが、地球に住んでいるヒトの38%は衛生的な水を飲めないそうです。
とくに、そんな国々で戦争や天災などが起きてしまうことになると、国どうしの関係とか国自体で十分な救援能力がなかったりで、水環境の悪化から被災地の人たちは、さらに命の危険にさらされてしまいます。

そんなわけで、英国のマイケル・プリチャードさんが考案したカーボンフィルターをつかった浄水システムが、大地震で被災してコレラが蔓延していまってるハイチやパキスタンで活躍してるそうです。「ライフセーバー・ボトル」という浄水ボトルは、15ナノという細かさのフィルターで病原菌を漉しとって汚染された水をタチマチ安全な飲み水に変えてくれるそうです。




石炭を高温蒸気で処理した活性炭には、真菌/細菌/ウイルスなんかの微生物よりもちっちゃなナノレベルのすき間ができるうえ、活性炭ならではの強力な吸着力があるので浄水器から空気清浄器まで、いろんなトコロでいろんなモノをキレイにしてくれていますね。















ところで、ライフセーバー・ボトルが水をキレイするのにかかる時間ですが、マイケルさんがデモンストレーションしている動画をみていると、キタナい水が飲めるようになるまで、たった数秒です。



そして、デモンストレーションにつかっている「ライフセーバー・ボトル4000」は、本体が£116.94( 消費税ぬきだと£99.53!! )で円高の今なら12,000円ほど。4000リットルの水を処理できるそうです。しかも交換用のフィルターは4本セットで£18.95。

クリスマスに長い休日をとる欧米では、これからが旅行シーズンだったりもします。そして冬休みにはあったかい東南アジアやインドへ格安旅行したいヒトにピッタリな「LIFESAVER bottle 4000UF Traveller Starter Pack £142.85」なんていうおトクなセットもあります。4000リットルの水を処理できるカーボンフィルターが4本ついてるので、2人で旅行に行って1日20リットルも使ったとしても、800日は現地の水でOKってことになります。

日本までの送料が、だいたい40£で日本円だと5,000円くらいなので、このスターターセットで2万円ほど。


これさえあれば、ガンジス川の水でも生きられそうです。そっち方面の旅行が好きなダレかへのクリスマスプレゼントってのもナイスかもしれませんね。

ちなみにお買物の際に被災地へボトルを一本プレゼントできたり、パキスタンへの募金もこのサイトからできます。

2010年11月2日火曜日

ココ培地とバラたち

今年の夏は、ホントに暑かったです。西日がガンガンあたる窓が、これほどウラメシく思えた夏もめずらしかったです。そこで来年の夏に向けて、いまのうちから西側の窓にはツルバラなんかで「グリーンカーテン」をつくっていくことにしました。

という口実で、前々からものすごく憧れていた「ピェールドゥロンサール」という舌を噛みそうな名前のツルバラをしれっと先週にGETしました。
ピェールのほかにも、ふたつのバラもついでに・・・














今朝のバラたちの様子です。ワタシのもとに来てからまだ4日めなのに、もうこんなに芽がのびて葉っぱが青々と広がってます。やっぱり愛情でしょうか・・・違います、根っこの活力剤をあげてるからだと思います。














ところで自慢じゃありませんが、バラはよく枯らすタチなので(これをやると枯れるという学習は、バラたちのおかげです。)苗をよく買うハメになります。
でも今回はじめて「ココ培地」に植えこまれたバラ苗が来ました。





ココ培地での栽培は培養土の栽培とおんなじで、急にポットを大きくしすぎると根っこが伸びづらくなるときがあります。

このバラ苗みたいに「ちょっとポットがちいさくない?」くらいの大きさのポットに植えこんで、根っこがポット全体にまわったら、ひとまわり大きなポットへ植えかえていくのがGoodなようです。




ココ培地のなかにポチポチとみえる黒い粒は「モミガラくん炭」です。
モミガラくん炭は、収穫したあとのお米を脱穀してでる「モミガラ」を焼いて炭化させたものです。なのでカリウムが豊富でアルカリ性です。くん炭や備長炭などなどの炭を培地にちょこっと入れると「放線菌」という有用菌が増えて病害虫をおさえてくれたり、根量がふえたりとメリットいろいろです。

バラの苗は病害虫に弱いので無農薬で育てるには、とぉ〜っっっても根気がいるのですが、それでも手間ひまかけてオーガニックにこだわるバラ愛好家さんには、そんなわけで「モミガラくん炭」が人気です。



 そして、このバラはココ培地でず〜っと育てている「コーヒー・オベーション」です。夏のあいだは外で雨ざらしにしていました。
最近ゲンキがなくなってきたと思ったら「コガネムシの幼虫」がココ培地の中にいやがりました。










右は同い年の「コーヒーオベーション」です。コガネムシにやられた方と比べると、こんなに差が出てしまいました。ということで「 野外から室内栽培に切りかえる時は、めんどうでも植えかえをして古い培地を落として、害虫対策をしたほうがいいんだなと、いまさら学びました。



秋のはじめに剪定したバラの枝を挿し木にしました。

最近知ったウラワザとして、発芽して根っこがでた苗や発根した挿し木にも二酸化炭素を添加してあげるとよいそうです。









日中、光があたる時間帯の数時間、透明なカバーなどを発根した小さな苗にかぶせて二酸化炭素が逃げないようにして1500ppmほどになるように添加してあげるそうです。
数時間経ったらカバーを外してあげて、通常の空気にあてて夜間はCO2はNGです。

2週間たったら、大きなポットに植えこんだりハイドロ・システムなどにセットすると、最終的に根はりがよく花つきや実つきがよくなるそうで。ほかのどのタイミングでCO2を添加するよりも効果的だそうで、しかもこの程度のCO2の量なら、チープな「重曹+クエン酸」でまかなえそうですね。

今度、ぜしトライしてみようと思っています。

2010年11月1日月曜日

ベジタブルオイルで手作り石けん

オリーヴ、カカオバター、アボカド、ごま油などなどいろんな植物油脂からヒトにも地球にもやさしい石けんやシャンプー、はたまたUVクリームなんかもつくれちゃうそうです。

ところが、ベジタブルオイルの種類や分量によっては、やわらかすぎたりベタベタだったりガタガタだったりと、なかなかウマくいきませんが、それもまたタノシいものです。石けんの色はすべて天然色素です。




手作り石けんには、原料由来のビタミンや高酸化物質のほかにグリセリンもたっぷりだそうです。


たとえスキルが低く見た目がガタガタになっても、肌にも地球にもやさしいそうです。







茶色い石けんには、柿渋をいれました。

加齢臭に効くという「柿渋石けん」が人気で、いろんなメーカーから出ていますが、どれを買ったらいいのか迷いすぎて、「 自分でつくってしまえ 」となったのが、手作り石けんを始めたキッカケです。









柿渋にはタンニンが豊富に含まれてて静菌作用が高いそうです。なので加齢臭のほかにも、水虫なんかにもいいみたいです。秋冬用にシアバターやアボカドオイルなど保湿効果の高い油脂も入れてみましたが、洗顔につかっても平気でニキビや吹き出物などにもヨサゲなカンジです。