2012年6月15日金曜日

バラの季節も終わりましたが・・・

気づけば、バラというバラは散り終わったころとなりました。

今年になって、新しく伸びたシュートからは2番花のツボミがでてきていますが、やっぱり5月のピーク時にはかないません。


先月、生田緑地のバラ園にいってきました。
http://www.ikuta-rose.jp/
バラの花がらをめいっぱい積み込んだトラック・・・

咲き終わってゴミ扱いされても、軽トラに華やかさを添えています。










ビロードのような質感のリッチな赤いバラ。

情熱的なのにエレガントな赤いバラが、よく似合う女性になってみたいもんです。










シャープな雰囲気にも体型にも縁がない私としては、クラシカルな雰囲気のある、カップ咲きのバラが好きです。











それにしても













きれいでした。












これでもか! というスプレー咲きのバラ!

ゼンブのツボミが開いたころにも、見てみたかった。










ささやかにはなやかな、アジア品種のマイクロなバラに、一番ビビビッときました。














仕立てが大変そうですが、いつかこんなマイクロ・バラの垣根をつくってみたいものです。















そういえば、生田緑地バラ園への最後の関門、心臓破りの階段からは、東京タワーとスカイツリーがいっしょに眺められるんですよ〜、と春の公開時期をとっくに過ぎて、入園できなくなった今聞かされてもなぁ・・・という情報でした。

2012年6月11日月曜日

梅雨ですが、花がよく咲きます。

関東では、とうとう梅雨入りしました。スッキリ晴れない曇りの日がつづく梅雨は、ジメジメと憂うつなイメージがあります。

ところが曇りの日の方が、庭木の花がよく咲いていることに、ふと気がつくことがあります。
ホワイト・セージの花です。

数日くらいガガーッと晴れてから、今朝のような曇りの日になると、花がダダーッと、多く咲く気がします。












勝手に発芽してきて、ドドーッと横に広がった「カボチャ」のツルですが、先週のくもったの日に、始めての花が咲きました。(雄花ですが・・・)














この日の気温と湿度を測ってみると、気温が21.5℃で、湿度が約80%でした。とある専門雑誌の記事によると、ハウス栽培の切り花農家さんの経験では、スカッと晴れて窓を開けた日よりも、窓を閉め切った曇りの日の方が、花がよく咲くんだそうです。











花数とは関係ありませんが、曇りの日の方が花の色が鮮やかに見えます。

いくら曇りの日の方が湿度が高くなって花がよく咲くといえ、日が当たらないと光合成できないので、もちろん曇りの日や雨の日ばかりが続けば、植物はゲンキに育ちにくくなります。








ということで、日光にたっぷりあててあげて光合成運動をいっぱいさせることが、植物にとって、とっても大事です。
そ・こ・に!!!
空気中の湿度を60%〜80%ほどに、しっかりキープしてあげると、もっとゲンキに育って、花がいっぱい咲いて、おいしく育つ。ということだそうです。










ちなみに、生長促進によい湿度ですが、気温によって変わります。
気温が高くなればなるほど、植物にとってベストな湿度も高くなるそうで、例えば気温が24℃の時のベストな湿度は75%〜85%の範囲なんですが、気温が30℃になると適度な湿度は85%〜90%になるそうです。

適度な湿度の範囲は、気温なしでは語れない・・・ということのようですが、コマゴマとした数字を覚えるのも大変なので、「湿度はだいたい60%〜80%をキープ」、ということを心がけています。

または、湿度を高めにキープしてあげた方が、植物の葉うらの気孔が閉じないので、根っこが高濃度の培養液に強くなると言われています。(もちろん限度はありますが。)

なので例えば、幼苗期や挿し木とりの時期とか、根っこが肥料焼けしてしまって生長がストップしてしまったときなどの、「根っこの生長を最優先させたい時に、環境の湿度を高く保ってあげたらプラントはやる気を出せるよね! 」ということがいえるようです。



なので、CO2+水だけの炭酸水のミストを挿し木やハーブたちにあたるように加湿器を置いたり、アウトドアな植物たちには、朝一番にCO2+水だけの炭酸水を噴霧器で葉面スプレーしたりしています。
西日が入る窓の日よけに植えたミニトマトたちにも、CO2+水の炭酸水をほぼ毎朝スプレーしてしています。

右側がミニトマトF1品種の「千果」
左側が固定種のエアルームミニトマト「ブラックチェリー」です。







先週末に、「千果」の第一果房が赤く熟したので、さっそく味見したところ・・・な・なんと! 冬トマトに負けないくらいの、天にものぼる甘さでした!!!
「こんなにオイシいミニトマト、スーパーだったらいくらで売ってるかな?」と、タヌキの皮をかぞえだす始末・・・ところが最近、とくに「千果」の葉っぱが、すぐ茶色く老化することが気になっていました。炭酸水を葉うらにスプレーしつつ、水やりを控えていたので、もしかしたら葉っぱに「糖分」がたまりすぎたのかもしれません。



植物の葉っぱは、光合成運動で光のエネルギーをデンプン(糖分)に変えて、「生長」とか「開花」とか「呼吸」とかの生命活動すべてのエネルギー源にしてるんですが、その葉っぱにデンプンが溜まりすぎると、今度は光があたっていても、光合成運動をお休みしてしまうんだそうで、さらに葉っぱの老化も早くなるんだそうです。

・・・で、ならどうすればいいかといえば、葉っぱに溜まったデンプンを効率よく流して光合成をストップさせないようにしてくれるのが、「マグネシウム」と「カリウム」だそうで、またまた各肥料成分の大切さを理解することとなりました。

2012年6月8日金曜日

Grow Your own Rice 2012!!!

水をたたえた田んぼにそよぐ稲の幼苗が、すがすがしい季節です。

















数年前に、思いついたようにトライした「100%室内で水耕+ココ栽培による稲作」でしたが、それはそれは楽しかったです。収穫できたイセヒカリの種もみは、元気に発芽したものの、せっかくの苗をネズミに喰われてしまい、室内稲栽培はフェイドアウトしていました。

が、

先日、田植えを終えた農家さんから「キヌヒカリ」の幼苗を分けていただくことができました。「あまっちゃった苗から、いいところ見て持っていって!」と気さくなお返事。

今年の春はグズグズと気温が低く、思いどおりに苗がそだたず、生産者の方々はご苦労されたことと思います。

こんなゲンキな苗たちを、分けてもらえました。
あ〜り〜が〜た〜や〜!!!













さて、さっそくバケツたちへ、ささやかに田植えしました。今年の夏もマックスな節電対策が求められているので、今回はアウトドアで「キヌヒカリ」たちを育てます。















キヌヒカリは、関東の気候にあわせてブリードされたそうで、太植えに不向き(苗を10本以上まとめて植えること)、そして多少イモチ病に弱いところがあるそうです・・・という情報をGETするまえに植えてしまったので、キヌヒカリでご法度の太植え状態となってしまいました。


というこで、今回は2度目の稲栽培となるので、少し視野を広げて勉強してみました。国民食となりつつあるパンやパスタにラーメンなど小麦粉もよく食べられている現在の日本人1人当たり、年間で平均65Kgほどのお米を食べるそうです。米俵1表が、60Kgなので、大人一人あたりお米1表あれば、1年間は足りる計算になります。

水田は一反あたり300坪で、そこに約15000株の稲を植えて、5俵〜10俵(300Kg〜600Kg)ほどのお米が穫れるそうで、田んぼ一反当たりの人件費・肥料・機械などをひっくるめた諸経費は約20万円ほどかかるそうですが、私たちがオーガニック栽培のお米を買っても60Kgで7万円もしないので、改めて「もうかる農業」への道のりの厳しさを思い知るところです。

ちなみに、稲は品種によって植えられる本数や収量にひらきがでますが、田んぼ一反300Kg収穫で、5人〜6人家族1年分がまかなえるほどのお米が収穫できることになります。


そして、大人1人分が食べられるお米を1年分育てるには、だいたい36坪=タタミ72畳ほどが必要で、これを100%培養液で育てる水耕栽培にすると、21週栽培するとして、培養液は6万リットル/水耕栽培用の肥料は60L〜80Lほど、必要になります。(多めに計算しました。)


稲は、最短だと150日で収穫できる計算になるので、1年間で2回収穫できるとすれば、タタミ36畳でまかなえます。(現実はそうはいきませんが・・・) 


正直、家庭菜園できるスペースが乏しい首都圏の各ご家庭で、イネを育てるメリットは、うすいと感じてしまいます。しかし「発酵食品」が空前の大ブームとなっている今、おウチで無農薬栽培のお米がすこしでも収穫できれば・・・

http://desktopfarmer.blogspot.jp/2011/03/blog-post_22.html
http://desktopfarmer.blogspot.jp/2011/01/brew-your-own-miso.html

「国菌」である「麹菌」を張らせて、「塩麹」や「自家製お味噌」も作れます。







ちょっとコツがいりますが、おウチで穫れたお米をつかって菌糸を張らせるところから「麹づくり」をすれば、一人一人の皮膚で守ってくれてる自分だけの植物性乳酸菌や酵母菌も入るので、免疫パワーがマックスな発酵食品が作れます!





2012年6月4日月曜日

エアロガーデンで、オレガノチャイブ!!!


晴れた日の日中には、半袖で歩くおヒトをよく見かけ、すっかり初夏となりました。

今年は、ラベンダーの調子がよく、

よく咲いてくれます。















冬のあいだ、室内で栽培していたミニトマト「千果」は、いまはベランダで管理していて、春夏トマトになりました。柿の木の葉が生い茂り、ベランダにはほとんど太陽が当たりません。
冬のあいだ元気にそだったトマトは、根っこがびっしり張っているので、少々日当りが悪くても、へっちゃらなご様子です。

ゆっくりとですが、未だにスズナリのミニトマトを実らせてくれました。









冬ほど、味が濃くてオイシいトマトには、育ちませんが、いまだに収穫できるのは、とっても助かります。















と、いうことで今回は、穫れたてのミニトマトをパイピザにしてみました。









パイ生地のピザは、ちょっとごちそう度がアップするので、おススメなのです。

しかしパイ生地を一から作るのは、なかなか面倒です。なので今回は、市販のパイ生地でつくりました。原料がショートニングとかマーガリンではなく、バターの冷凍パイ生地をチョイスすれば、ピザのトッピングにもよくあうと思います。



オーブンで焼く場合は、パイ生地を型にセットして空焼きしてから、好きなピザの具をトッピングして焼くと、底までカリカリさっくりなパイビザになります。





そして、ピザによくあうハーブのひとつ、といえば「オレガノ」ですよね。今年は空前の80'sブームですが、80年代に行った「イタめし」屋さんで、はじめて「オレガノ」のたまらん香りを知りました。オレガノを使ったピザを焼く度に、いまだにそのときの衝撃を思い出します。
ということで、ミニトマトは、すこしづつ収穫できるアテができたので、さっそくオレガノを育てることにしました。
夏はメキシカン料理が食べたくなるにきまってるので、メヒコ料理にマストアイテムな「チャイブ」も、いっしょに種まきしました。

エアロガーデンにタネをセットしてから2〜3日後の先月16日に、いっせいに発芽しました。
そして、今朝のオレガノとチャイブたちの様子です。

だいたい2週間で、めっきり大きくなりました。
ちなみに培養液は、自作カーボネーターでつくったCO2ガスの炭酸水でつくってます。
あと、炭酸水のミストで保湿をしています。(電化製品が壊れることもあるので、自己責任でですが。)



昼間には水温が27℃にもなってしまうのに、いつもより徒長が抑えられて、ガッシリと育ってます。



ちなみに、培養液の水温が高くなる夏場は、ハイドロだとすぐに徒長してしまって収穫量の乏しいプラントになってしまうのが、よく知られたハイドロのデメリットのひとつです。


とある県が考案なすった夏につくるトマト苗の徒長防止方法は、苗が小さい時に、培養液のEC値を9mS/cmにまで驚異的に濃くしてしまうそうです。それでもトマトがヘッチャラなのは、まず水温を20℃に保って酸素呼吸をラクにしてあげることと、ミストを葉面に散布して適度な湿度を保ってあげることで、根っこが濃い培養液でも耐えられるようにしているんだそうです。

ご家庭でまるまる応用するのは、なかなかハードルが高いぞ、ということで、せめてできることを・・・と、炭酸水ミストを葉面にあてています。


これから、真夏を過ぎるまで培養液の水温があっという間に30℃になってしまう、植物にとってストレスフルな季節となります。培養液の水温が高くなると、いくらエアレーションしても酸素が溶け込みにくくなってしまいます・・・





2012年5月31日木曜日

伸びてきました!ホップのグリーンカーテン

ふと気づけば、窓からのぞいたホップのツルから、もう「毛花」が見えていました。

















ホップの花のつぼみ的な存在の「毛花」は、後々まわりの花びらがのびて、ホップ特有の「毬花/まりばな/きゅうか」へと発展していきます。

















節電対策と、個人的な好みから、昨年の春にホップの根茎/リゾームを植えてから2年目なので、今年は放置しておくと、ツルがかなり混み合いそうな予感がします。よぶんな新芽や横枝をなるべくまめに摘み取りながら伸ばしてみています。














昨年のグリーンカーテンのなごりで、ゴーヤが勝手に芽生えてくれました。
が、
昨年秋に挿し木とりをしてみた「センテニアル・ホップ」が、ありがた迷惑なことにすべて発根しては根づいたので、今年はゴーヤのためのスペースはございません。

















勝手なもので、「ホップが欲しい!」と思うときは、ナニがナンでも欲しいものですが、あたりまえに増えすぎてくると「もういらない・・・」としか思えません。

そうなると不思議なもので、「枯れてもいいや」と、ものすごく適当に植えた挿し木苗が、あたりまえのように発根しては根づいてしまいました。








高速道路の壁にかってに生えていた野生の「スイカズラ」です。
ちょうどいま開花していて、それはそれはスバラしい香りがします。
















ヒメジョオンでしょうか? ハルジオンでしょうか? アブが夢中で蜜を吸っていました。














アブたちのおかげ?だと思いますが

きれいに受粉した花には、綿毛のようにかわいいタネがついていました。







2012年5月28日月曜日

Urban Farms in Vancouver B.C.

アーバン・ガーデンとは、ガーデナーやコミュニティーが、都市部の狭小スペースをフルに活用して知恵と工夫でつくる菜園や花壇だったりもしますが、いつか紹介した「ウインドウ・ファーム」や、おウチでできるアクアポニックスも、アーバン・ガーデンのひとつだといえます。


窓辺畑化プロジェクト・水耕カーテンをつくろう

http://desktopfarmer.blogspot.jp/2010/03/blog-post_17.html

アクアポニックス・プロジェクトfor東北

http://desktopfarmer.blogspot.jp/2012/02/for.html




そして、カナダ・バンクーバーでも、各コミュニティーによって様々な目的でUrban Farm=都市型農園が、設置されています。

バラード通りとデビー通りの交差点にある「Davie Village Community Garden」です。
(デビー通りは、レインボーのフラッグが掲げられたサブカルチャー色の濃いオサレなオサレなエリアです。)
http://www.cityfarmer.info/2008/10/31/davie-village-community-garden-vancouver/















大きな高層ビルや一流ホテルが建ちならんでいて、菜園にさしかかると、突然に空が開けて「おおっ! 畑がある〜!!!」とびっくり。















道ゆく人々は、自由にこの菜園の中に入って見学したり、休憩することもできます。
「Raised Bed」とよばれる欧米ではメジャーな花壇の手法です。板を四方に横にわたし、土止めにしています。アイアン製のラティスなどよりお安くつくれるし、見た目もオサレです。










さきほども触れましたが、デビー通りはバンクーバーのゲイ・ストリートで、感度の高いレストランやバー、クラブが庶民派なお値段で楽しめるので、学生さんなどを中心としたローカルな若い世代の人々で、いつもにぎわっています。

そんな場所柄を反映してか、こちらのアーバン・ファームは、見た目も楽しめるステキな区画が多くありました。










バンクーバーは、世界で3本の指に入る人気避暑地だけあります。見飽きることも疲れることもなく、いくらでも歩ける海岸に沿ったサイクリングコースと歩道・・・















観光客がかならず訪れる、グランビル・アイランド・・・














グランビル・アイランドの「Public Market」では、カナダ土産はもちろん、ローカルな人々も日々のお買い物にやってきます。









カナダといえば、

メープルシロップと、サーモン。


海と大地のめぐみにあふれています。















しかし、今日の本題「アーバン・ファーム/都市型農園」に話をもどしますと、私がもっともご紹介したいバンクーバーの「都市型農園」は・・・

「SOLEfood Urban Farm Project」です。この農園は、バンクーバーでもっとも貧困が激しい地区、「DownTownEastSide」いわゆるDTESと呼ばれる地区にあります。















DTESの「East Hasting Street」沿いのような貧困ぐあいは、日本では見たことがありません。本当に・・・すべての持ち物をカートに詰めこんでうろつく人々や、マットレスが通りを占領しています。














ここは、ドラッグ中毒者の溜まり場といわれています。明らかに私より若い男の子や、私と同世代だとおもわれますが、どう見ても親と同じくらいにの年齢にしか見えないガリガリの女性が、ひたすら一点を見つめてたたずんでいるのです。


とはいえ、殺人などの凶悪事件が多発しているというわけではありません。

暗くなってから歩くとか、路地裏に立ち入らない限り、いきなりビストルを突きつけられたり、強盗にあうというような危険はありません。昼間には、150cmにも満たない背丈の地元の中国人のおばさまたちが、道を塞ぐようにたむろしているホームレスの方々のなかを普通に歩いていたりもします。





このDTESは、20世紀はじめまで実は日本人街と中国人街で、貿易で大きな富を築いた日本人たちのお屋敷が立ち並んでいたようです。第二次世界大戦がはじまると、日本人たちはすべての財産を政府に没収され、その後、なんとなく見放された感がつづき、スラム化していったようです。
現在でも、このDTES=ダウンタウンの東側では開発がほとんどされず、最近の不景気のせいでホームレス人口は増加する反面、生活保護がへりつづけ、経済がまったく麻痺している状態となっています




そこでこのDTESのど真ん中の2カ所につくられたのが、
Save Our Living Environment」= SOLEfood UrbanFarmProjectです。















貧困地域のホームレスの人々が野菜の育て方や販売までの農場経営について学び、食とともに職をえることで、自立を促すのとともに、

この貧困地域で収穫した食材を販売したりレストランでつかってもらうことで、経済を自分たちの手で回していけるようにしよう・・・というプロジェクトです。














デビーストリートのアーバン・ファームと大きく違う点として、「家庭菜園」という雰囲気は皆無で、収穫のための農園ということと、農園の周囲が金あみで囲まれていることです。
SOLEは、フォトグラファーであり、都市型農園の推奨者マイケル・エイブルマン氏を中心に、設立されました。

あるホームレスだった男性は、この農園での学習を通して、「注射器を鍬に持ちかえることができたんだ」とうれしそうに語ります。






しかし、この地域にあるもうひとつの農園は、まさにカメラを向けるのもはばかられる場所に設置されていて、さらに高いフェンスにおおわれていました。




ダウンタウン・イーストサイド、DTES界隈の路地裏では、ヘロインやアンフェタミンなどのハード・ドラッグが売買され、道ばたで使用していることもあります・・・が、なにより多いのは「アルコール中毒者」です。彼らの多くは、お腹がふくれるまえに酔っぱらってしまえるウイスキーやジンなど、アルコール度数が高いものを好みます。

そのため、バンクーバーはもとよりカナダでは、路上での飲酒は違法で、もし道ばたで堂々とお酒を飲んでると逮捕されます。カナダではスーパーでもコンビニでもアルコール類は販売されていません。お酒類は、パブやレストランで一杯ひっかける以外には、リカーショップというアルコール専門店でしか入手できないのです。しかもリカーショップには、栓抜きさえ売られていません。(家で飲む前提で、お酒を販売しているので、買った後に、すぐそのへんで飲める環境は作らない! ということのようです。)


ということで、一口に「アーバン・ガーデン」、「アーバン・ファーム」といっても、地産地消を考えてもらうキッカケとなったり、企業の宣伝に活用されたり、アートになったり・・・と、その役割や価値観は本当にさまざまです。

日本では、アーバン・ファームの先駆者PASONAさんが、自立困難な若者たちのための農業学習と自立を支援する活動を続けられています。

パソナさんや、SOLEfood UrbanFarm Projectのように、経済的自立が困難な世界各地の貧困地域や人々にこそ、「アーバン・ファーム」は、本当に必要とされていくのかもしれないと思いました。