2020年10月9日金曜日

サイコのフタバ、復活したバラ、茨城県植物園

 さて、いよいよミシマサイコ のフタバが立ち上がりました。それにしても30粒播いて、しっかり発芽したのが2つだけ! 本来なら発芽まで一ヶ月かかるとのことなのて、もうしばらく様子を見ますが、それにしてもなかなかの気難しがりやです。






15年以上経つ、瀕死状態だったブラックティーローズ。根が傷んだところに、コガネムシの幼虫に根っこをやられ主茎がダメになってしまいました。なんとか復活させたい一心で、一ヶ月まえから、いろいろな資材や方法を試してみたところ・・・






かなり復活してきました・・・まだまだ油断できませんが。




さて、見事な秋晴れとなった先週末は、茨城県植物園を訪れてみました。道すがら、いくどとなく目にした、蕎麦の可憐な白い花。





異なる種類の植物をもちいた、3層の生垣! これはすごい! 初めてみました。
茨城の園芸技術の高さを感じます。







園内の樹木につけられた名前プレートに、アマガエルがササっと隠れたのを見逃すはずがありません。アウトドアを満喫できなかった今年の夏、初めて出会ったカエルです。






9月の熱帯植物園は、過ごしやすい室温となっていました。





CANNA Indica L 開花中とのことでしが、タイミング悪く花は見つかりませんでした。







息を切らせて、展望台の階段を登ると、どこかの国の熱帯雨林に
迷い込んだ気分に浸ることができました。





茨城県植物園があるのは、昨年大きな水害受けた那珂市内です。
那珂川が氾濫した約一年まえ、この植物園から近くの河川をはさんだ対岸で水害があったようです。思い出してみれば、水戸北スマートICでおりて植物園へ向かう途中、まだ水害の傷跡が残る建物をいくつか目にしました。





ご当地ホームセンターを訪れるのがなによりの楽しみな私は、お恥ずかしながらそんな予備知識もなく、水害時に水没してしまったという「山新渡里店」に立ち寄りました。
そんな影をみじんも感じさせない、見事な復活ぶりに感動しました。







ちなみに「山新渡里店」、品揃えに二度目の感動を覚えました。
あの川合肥料さんのぼかし肥料が店頭にならんでいるのです! 

そればかりではありません、セルトレーやビニールポットのおびただしい品揃えと、ハンナ・インスツルメンツのパック校正液を発見し「イバラキ、すげーなー。」
と、ただただため息をついて帰路につきました。








2020年10月2日金曜日

チヌーク・ホップの収穫とサイコの種まき、終わりと始まりの季節。

 今年の春に、70Lのプランターに定植したチヌーク・ホップ1株から、毬花がこれだけ収穫できました。ようやく毛花が咲きはじめたのは8月に入ってから、というオドロキの遅さでしたが、初秋特有の昼夜の寒暖差のおかげか、チヌークホップ特有の柑橘系とスパイシーなアロマが強い、小ぶりな毬花に仕上がりました。




今年植えた根茎である、というだけでなく、プランター栽培なのに、たくさん収穫できたのは、ひとえに栽培スキルの高さ・・・ではありません。

ソイルレス・ポッティングミックス培土と培養液」のコンビネーションの栽培効果の高さのおかげにつきます。






ハイドロポニック肥料培養液のおかげで大きく大きく育ったのは、ホップ だけではありません。地植えながら耐寒性いパパイヤも、ひきつづき開花絶好調です。










顔ほどの大きさのあるパパイヤの大きな葉っぱをかきわけて、咲いている花々を間近で見ると、「うわぁ〜、なんかベロベロしすぎてる〜!」
これがすべて実って、完熟したらどんなにいいだろう! と思います。






さて、9月18日ちょうど2週間前に「エアレーション でプライミング処理」をはじめた「ミシマサイコ 」。弱酸性に調整した水温25℃くらいのたっぷりの水に、ミシマサイコ の種子を浸して、エアレーション を続けること2週間。

ミシマサイコ は、セリ科だけに種子に「発芽抑制物質」が含まれていることと表皮が硬いことから、発芽難易度が非常に高く、一般手には「発芽するまで40日以上かかる」、と言われています。







ということで、エアレーション を入れた、たっぷりすぎる水に種子を浸しながら、
浸漬スタートから2〜3日は、発芽抑制物質を流すために8Lほどの水をほぼ毎日水を取りかえました。







そして、ちょうど2週間後の本日・・・
「満月だし、エアレーション 飽きたから、もう培地に播いちまおう。」
ROOT!Tルーティング・スポンジ」にミシマサイコ の種子をそっと播いていくと、大変うれしいことに、半分くらいの種子がすでに発芽(発根)してました。





いただいたミシマサイコ の種子が新鮮だったから、だと思います。5mm足らずのほんの小さな種子なので、ひとつの培地に2つずつミシマサイコ のタネをセットしました。








今回種まき用の培地には、「RRO!Tルーティングスポンジ」を使いました。
発芽用培地は、タネをまく前に pH5.8前後の弱酸性の水(22℃前後の水温)にしっかり浸して、かるく水分を切ってからセルトレーにセットするとよいです。






セルトレーやプロパゲーターなど、種まきにつかう資材は、食器用洗剤で洗って汚れをざっと落としてから使います。初めて使うトレーなどは水道水でよく流す程度で大丈夫です。








ロックウール培地は水分を含むとアルカリ性に傾くので、使う前にプレ・ソーキングしたほうがよいです。弱酸性に調整した水に24時間浸漬してから、水気を軽く切ってタネを撒きましょう。






ロックウール培地のプレ・ソーキングは、種まきのときよりも苗を定植する時の方がさらに重要です。
生長期用のベース肥料でEC値1.0以下、pH値を5.8前後に調整したたっぷりの培養液に、ロックウール全体を24時間以上浸してから苗を定植すると根の活着がスムーズです。

また、苗を植える時は培地内の温度がとても重要なので、ロックウールを浸す水、定植後に与える培養液は22℃前後にします。




本日は気持ちのよい秋晴れの金曜日、TGIFとなりました。
週休2日が一般的になる以前の23年前、週末のはじまりといえば金曜日ではなく「半ドン」・・・土曜日でしたよね〜。







2020年9月29日火曜日

ガーデニングツールや衣類小物入れにも最適! キャンバス・トートバッグ

 只今 オンラインショップタマ・プラントフードの製品

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10,000円以上お買い上げで、

タマ・プラントフードのトートバッグ、差し上げてます。


タフなコットン・キャンバス生地、

肩にかけて違和感のない、ほどよい大きさの10L容量。

1Lサイズの肥料3本ほどが、余裕で入ります。









汚れても、迷いなく洗濯機でガラガラまわせるタフな生地なので、

苗用の小さなポットや、

中途ハンパに減った園芸用土たちをまとめるのにも便利です。

剪定バサミ、プランツタグ、誘引ヒモ、カットした鉢底アミなど

コマゴマとしたガーデニングツールをまとめて入れておくと、

使いたい時に限って見つからないというストレスから開放されます。





プラスチック・バッグが有料となった現在、

是非このバッグと一緒にお買い物へドーゾ!


2020年9月18日金曜日

チヌークホップの開花と ミシマサイコ のエアレーション・プライミング処理

 「やっとわかった、このホップはチヌークだった!」

今年の春に、プランター に定植したホップの根茎。カスケードとチヌークどっちの根茎だったか、さっぱりわからなくなったまま植えたのですが、毬花のつき方とスパイシーなアロマから、チヌークと判明したそうです。






花がますますベロベロ開花しまくってきた耐寒性パパイヤ。3ヶ月まえに咲いていてくれたら、今ごろは完熟パパイヤが食べられたはずです。






さて、ご縁があっていただいた絶滅危惧種の薬草「ミシマサイコ 」の種子。発芽難易度が高い「セリ科」だということで、播種から発芽するまで、だいたい一ヶ月もかかるそうです。








地植えで巨大化したフェンネルも「セリ科」です。 軽い気持ちから苗を地植えしてみたら、ドカドカでかくなり、あっちへこっちへと根を伸ばしぐんぐん増えるフェンネル、そんな経験から「ミシマサイコもあんまりでかくならんといいな。」と不安がよぎりました。






ひとまず発芽しなくては話になりません。ということで、お得意の「バブリング・プライマー」で「ミシマサイコ」の発芽処理をスタートさせました。エアレーションを入れたたっぷりの水に種子を浸し、発芽を促進するプライミング処理です。
エアレーションを入れた水に種子を浸しておくと、雑菌をふせぎながら水分をじゅうにぶんに吸水させることができるので、発芽しにくい種子や大きな種子の発芽率がアップします。









5mmほどの小さな種子をバケツの水に入れてエアレーションをはじめると、壁面にへばりついて水中から飛び出てしまいましたが、翌日にはすべての種子がすっかり水底に沈殿してくれていました。








種子の大きさと量に対して、水がとても多いので、2日に一度のペースで水を取りかえています。水道水にエアレーションすると、炭酸が抜けるせいで翌日pH値が8以上に上昇するので、翌日6.5前後の弱酸性に調整しています。「セリ科」は、発芽に光が必要な好光性種子なので、うっすらと照明が当たる場所でエアレーションをおこなっています。









2020年9月11日金曜日

いまさら満開がピークなパパイヤと、レアプランツがよく育つSANlight M30

 強烈な芳香を放ちながら満開となっていたホワイトセージの花穂。




いまは、種子がたくさんついています。






ニンゲンどもが暑さでヘタる日が続くようになると、パパイヤはおどろくほどメキメキとデカくなり、満開状態になりました。





とう立ちしたブロッコリそっくりな、パパイヤの茎。花には雄花と雌花があります。







花に顔を近づけると、しっかりパパイヤの果実の香りがします。ずいぶんと久しぶりに嗅ぐ香りですが、一瞬にして東南アジアのパパイヤ畑を思い出しました。このパパイヤの香りは、なんとも例えようがないのですが、どことなくイチジク特有の独特な香りに似てます。




蜜を吸いに雌花にもぐりこんだアリンコが見えます。





アリンコのおかげで受粉したようです。この4日後、幼果がふくらみはじめていました。





ひとあし早く受粉した雌花の幼果は、だいたい3cmほどに。これから秋から冬に向かう関東では、完熟までは難しいと思いますが収穫は楽しみです。




さて、亀甲竜、ハオルチア、ウバタマ、そしてブルゲリなどのレアプランツの補光につかっているのは SANlight M30です。ネーミングの通り30Wの省エネタイプの栽培専用LEDで、 30cmスクエアをカバーするミニマムなこのLEDは、3年以上定位置に設置しています。





「 SANlight M30なら小さくて軽いし、温度もほとんどあがらないから ちょうどいいじゃん。」くらいの軽い気持ちで、多肉どもの栽培に採用しましたが、3年以上継続使用したいま、つくづく栽培効果の高さにべっくらさせられます。亀甲竜もウバタマもハオルチアも、まぁ育つ育つ。ウバタマにいたっては、仔吹きででてきた小さな芽がグングンぐんぐん光に向かって伸びるのです。しかも発熱量が少ないLEDは、極端な乾燥や熱ストレスをプラントたちに与えなくて済むのでハダニがでません。







いちばん感動したのは、栽培難易度マックスといわれている「コノフィツム・ブルゲリ」が、パツパツ大きくなることです。こちらのありがたい記事を参考に、朝夕に葉面スプレーしSANlight M30 の真下に置いています。 光合成効率がいちばん良い広範囲スペクトル放射のSANlight LED は、全長20cmたらずのM30 ですら、寿命がながいサボテンや多肉、デザートプランツなどの室内管理に最適です。水切れさえ気をつければ、とにかく葉色よく、花付きよく、スクスク育ち、枯れる気がしません。





2020年9月7日月曜日

やっと8月が終わりました。9月は植物園シーズン。

 さて、いよいよ8月もおわり9月になりました。コロナ、コロナでなかなか遠出する気にもなれず夏を満喫した気がまったくしないのですが、街角のディスプレイはハロウィーン一色です。


苔テラリウムは、とくにあまりケアもせず部屋で愛でていると、暑さでまいる頃には苔が茶色く枯れ込んでしまったり、やる気を出した苔がガラスいっぱいにボーボーと大きくなったりします。8月が終わるまでは見て見ぬふりをしてきたテラリウムの苔を、やっとリフレッシュしました。










今年の春は、バラ園にも植物園にも行くことができなかったので、神代植物園に足を運びました。温室に入るなり目が止まった「テンニンカ 」の取り木。「取り木で繁殖させるくらいだから、なにかスペシャルな植物なんだろうなぁ」と思ったら、テンニンカ の果実は食用になるほか、果実エキスには、高い美白・美肌効果があるんだそうです。









バナナは見事なフサを実らせていました。そもそも植物園に足を運びはじめた数十年前には、たっぷりと果実をつけた展示植物を目にすることはあまりなかったように思います。







付加価値の高い植物ほど注目が集まるアーバンガーデニング・ブームや、南国フルーツを本州でつくりこなす情熱のある生産者さんたちが増えてきた昨今、
以前はご年配者やマダム中心だった植物園の来場者の顔ぶれが、
少しずつ変わってきたように感じます。

20台から30台の世代を多く見かけるようになったことは、
日本の園芸界の未来にとって、なんとも喜ばしい限りではないでしょうか。
アフリカ大陸や、熱帯雨林からやってきたレアな植物たちだって、グーグル翻訳をたよりに育て上げてしまう世代です!




タコのような雌花をつける「カタセツム・マクロカルプム」の印象的な横顔。
ランの栽培は、いまだいまだに敷居が高く感じます。








アリンコを飼うための穴をもつ「アリノスダマ 」を発見しました。
見た目がパキポディウムにそっくりなので、多湿は良くないのかと思ったら高い湿度を好むとのことなので、ワタシの頭の中ではコウモリランやシダのように日陰で風通しがある場所で、よく育ちそうなヤツと認識しました。









一度で正しい名前が言えると、いいことがありそうな「ウスネオイデス」。いつ訪れても見事にそだっているウスネオイデスは、神代植物園以外で見たことがありません。
園芸店ですら店頭でミイラ化させてしまっていることがめずらしくないほど、栽培難易度が高いエアプランツ だという印象です。