2023年11月7日火曜日

 やっと暑さとオサラバ・・・と安心していたら、なんと26℃超えの連休となりました。

お出かけ日和に恵まれたのは何よりでしたが、まさか11月になってから蚊に刺されまくるとは思いませんでした。

ビカクシダ・ネザーランドは、新しく展開した貯水葉が美しく広がっています。


雨が降った翌日は貯水葉がベロ〜ンと広がることに気がつき、ほぼ毎日葉水スプレーをしています。シダの一種であるビカクシダは、真夏に起こりやすい蒸れ腐れの心配もなく昼夜の温度差が大きくなる春と秋に目に見えて生長してくれるようです。

管理がやや難しいといわれるリドレイ、グランデ、エレファンティスですら、室内でSANlight LEDの光のもと、日々葉水スプレーしてますが絶好調です。日本でも育てやすいネザーランドやビフルカツムは増えすぎた胞子葉のフサがポロリと取れたのでココ培地に挿したら、数週間で貯水葉が展開して着床しました。


キング・プロテアも主茎が2本となり、新芽がどんどん展開してきたので、思い切って40Lのポットに植えまししました。古い鉢から根鉢を崩さないようにスポッと抜いて、新しい鉢の中央に掘ったクボミにスポッとはめ込んで、水やりをして根鉢をなじませました。酸欠に弱いので、古い根鉢を全部埋没させずに、わざと根鉢を露出させる浅植えにしてみました。


根が移植に弱いレアプランツや、花や野菜の幼苗を大きなポットとか地面に定植するとき、根鉢をぜんぶ埋めてしまわずに、根鉢の半分以上を露出させて植える浅植え定植にハマっています。植えまし直後の完全水切れに注意するだけで、丈夫な根っこがたくさん発生して、新しい土への活着がものすごくよくなります。

浅植えの注意点は、似た性質の培地どうしでないと活着がうまくいかないということです。例えばロックウール培地を土壌やCOCO培地などに浅植えしてしまうと、保水力の違いからロックウールの水分が土に吸われて乾きすぎてしまうので活着がとても悪くなります。


さて、毎年恒例の秋バラをめでてきました。

秋バラにつきものなのがトンボです。



春バラと比べると葉の色が全体的に黄昏色で、品種ごとに開花のタイミングにかなりの差がでますが、乾いた秋の空気のおかげでバラの良い香りが遠くまで運ばれます。


我が家のパッド・オースチンは、今年の猛暑の中でもよく咲いていました。真夏に咲かせてしまったので秋の開花は期待していませんでしたが、ここ最近の昼夜の温度差でツボミがたくさん上がってきました。


今年の春に突然芽生えてきたど根性パパイヤ、ぐんぐん大きくなってます。今年は暖冬になりそうですが、通路のジャマになるので寒さで枯れてくれなくては困ります。かといって除去する勇気もありません。



晩秋を強く思わせるオーナメント・グラス「ペニセタム・パープルファウンテン」。とにかく丈夫です。今年の猛暑のせいで、夏の間にせっかく植えた宿根草の多くが消え去り、ワレモコウですらようやくツボミが見えてきた段階ですが、乾燥につよいグラス系が美しく紅葉してくれたので救われた気分です。




とにかく丈夫、かどうかはわかりませんが、とにかく運動能力が高いのが黒猫の特徴だそうです。加えて、物陰や闇夜にまぎれこめる毛色のおかげで、とにかく警戒心がうすく好奇心旺盛です。室内で大事に育てていた観葉植物たちの葉はことごとくむしり取られ、すでにハゲ山と化しました。



鼻より先に前足が出てしまうクセのせいで先住3兄弟ネコから敬遠されていましたが、最近ようやく鼻チューができるようになり、ボスの娘猫にお尻の匂いを嗅がせる余裕ができてきました。本格的な寒さがくるまでに先住ネコどもと同じ寝床で眠ってくれることを心から祈っています。








2023年10月20日金曜日

CANNA記事「失敗しない挿し木の取り方」

 CANNA 日本サイトに新しい記事がアップされました。

「挿し木を取る方法 – 失敗しない挿し木での増やし方」


挿し木取りに慣れている人にとって
目新しい内容ではありませんが、目を通して損はないと思います。



バックリとしたポイントは、挿し木を取る親株がチッ素過剰になると、枝は発根しにくくなるので、挿し木を取る数日前にたくさん肥料を与えない。屋外であれば3日以上晴れの天気が続いて枝の炭素率が高くなった頃に枝を切る。

収穫まで使用する培地と同じか、似た発根培地に枝を挿して発根させる・・・などなどです。

2023年10月13日金曜日

レアプランツを確実に大きく育てる

 どこからか風に乗って金木犀の香りがただよってきます。

秋が来たんだなぁ、とようやく実感できるようになりました。

さて、空前の園芸ブームがひたすら続くニッポンですが、ウン万円もするレアプランツたちの多くは強烈な日射量を好むため、なっかなか大きく育ちません。

「大きな苗はお高いから、数千円で小さな実生苗をGETして、大きくかっこよく育てたい!!!」

しかし1年・・・2年・・・3年も経つのに、見ちがえるほどの生長を実感できないうちに、そこにあることすら忘れ、年末大そうじでミイラ化した個体を発見して空しさに包まれる・・・

そんな経験を何度したことでしょうか?


これは今年、2023年1月にGETしたばかりの頃のパキポディウム・グラキリスです。
地上部が、ほんの3センチ足らずの実生苗でした。


そしてこれが現在、2023年10月の同一人物であるグラキリスと、ツボミが出てきたコノフィツム・ブルゲリ。たった一年足らずで、ここまで目に見えて大きく育ってくれるのならば、誰しもがテンションが上がると思います。


ブルゲリは、コノフィツムのなかでも比較的水分を好む種類です。夏の間も培地をカラカラに乾かしてはなりません。水やりを忘れて土をカラカラにしてしまった、もうひとつのブルゲリは・・・カピカピに枯れ死んでいました。しかも過去には、いったいいくつ腐れ殺したことでしょう・・・





強い日差しが降りそそぐ乾燥地帯原産のレアプランツを早く大きく育てる答えは、なんといっても「広範囲波長を放射できるLEDのフラットな光照射」でした。LEDの下においたら、生長が遅い植物の類が、グングン、モクモク、メキメキ育つようになったのです。


このパキポディウムとブルゲリは、30WのLEDで育てています。
赤色や青色だけの単色LEDではなく、可視光線の範囲をすべて放射するワイドスペクトルのLEDであることと、複数のLEDチップがいくつも装着されていて植物が置いてあるエリア全体に光が、均一かつフラットに照射されるバータイプのLEDであることが重要です。

スポットライトタイプの光は照射面の中心ばかりが明るくなり、フラットに照らせるバータイプのライトより育ちが悪くなります。なぜならば、スポットライト状にあたる強い光は、フラットにあたる光に比べると、葉面や壁面にあたって乱反射する光量子の数が少ないので、葉全体に届く光量子の数が減り、光合成効率が悪くなることと、強くあたる部分だけ乾燥しやすくハダニや葉焼けが起こりやすくなるからです。

また、青や赤だけの単色の光より、緑色も含んだワイドスペクトルな光の方が、光合成が高まるだけでなく、抗酸化力や抗ストレス力が増すので、葉の色が鮮やかに育ち、病害虫に強くなったり、花つきがよくなったりもします。


2023年10月4日水曜日

季節の変わり目。わずらわしい不調の救世主「ムクナ豆」

 「超」がつくほどの酷暑だった夏の気配がやっと消えつつある秋のはじまり。夏の疲れがどっと身体に出る今日この頃、とくにご年配の方のあいだで体調不良が見られます。

季節の変わり目に「あ〜あ! なんかしんどい!!! やる気が出ない!」となってしまう原因が「自律神経」にあります。病院に行くほどではないけど、わずらわしい気分の落ち込みや、神経痛が取れない時の救世主を見つけました!

ムクナ豆です! 



ムクナ豆、別名でハッショウ豆、オシャラク豆とも呼ばれるそうで、かつては日本でもよく栽培されていたそうで、とにかく丈夫で、どこでもよく育つ、病害虫にも強く線虫も減らす。
さらに、アレロパシー分泌で、手がつけられないほど木々をおおい尽くしてしまう「クズ」を抑えるほどの繁殖力!
豆科植物だから、土中に根粒菌を増やしチッ素を固定して肥料を減らせる。トウモロコシなどイネ科植物とも相性が良いうえ、減農薬栽培も実現!

ムクナ豆が体調不良や神経痛の改善効果がある理由は、「L-ドーパ」というアミノ酸を多く含むからです。「L-ドーパ」はドパミンの前駆体で、「L-ドーパ製剤」はドパミン欠乏が引き起こすパーキンソン病の治療薬としても使われています。



ムクナ豆の効果は、神経損傷からくる痺れや痛み、自律神経不調からくる症状の改善、だるさの解消、などなどです。食べ過ぎると嘔吐や下痢などの過剰摂取症状がでてしまうので、1日にパウダーなら10gほど、煮豆で3粒ほどでよいそうです。

ムクナ豆パウダーの味は大豆のきな粉そのものなので、とても食べやすく生羽二重餅、わらび餅、葛餅などプレーンな甘味にムクナ豆パウダーをかけて食べたり、朝ヨーグルトラッシーに混ぜて飲んだりしています。


ムクナ豆パウダーを食べ始めて1ヶ月ほど経ち、実感している効果ですが、やらなければと思いながらも先延ばししていた些細な家事に着手する元気がでました。
例えば、押入れの中のいらないものを整理する、窓枠のホコリを拭く気になる、水道の流しっぱなしをしなくなる、靴箱の中をきれいにする。
本当にどうでもいいことばかりですが、小さなことをやってしまおうと思える気力が出るのは、家事をこなさなければならない身にとっては、大きな励みと自信につながることばかりです。日々の筋肉を使う癖を起因とした腰痛や腱鞘炎の痛みは、完全には取れませんが、痛みで何もする気がしないということは無くなりました。

個人差はあると思いますが、高齢者になるほどムクナ豆の効果を実感される方が多いそうです。


2023年9月27日水曜日

訪れるたびに新たな発見。神代植物園

ギラギラとした太陽が照りつける真夏でも、これでもかと元気に咲けるのは、サルスベリかクサギかクズの花くらいでしょうか? 

一方、植物園の温室では、日本では滅多に目にできない、めずらしい植物たちが開花シーズンを迎えます。神代植物園の温室で、まず迎えてくれたのが「サガリバナ」でした。


温暖な気候を再現している植物園の温室は、暖をとりに真冬に足を運ぶことが多かったのですが、珍しい植物たちの開花や実りを楽しむなら、断然夏の終わり頃がベストです。

ジュラ記の雰囲気たっぷりで男前な木生(もくせい)シダ、育ててみたかったのですがムレに弱いようなので、あきらめました。


すばらしくフラクタルな葉を惜しみなく展開させるベゴニア・レックス「うずもみじ」

熱心な愛好家をもつ理由がよくわかる美しさです。





オーキッドたちはワザワザ私たちの目を楽しませるために奇妙な花を咲かせてくれるのでしょうか? タコにドラキュラ、スパイダー・・・






神代植物園と言えば、ワタシが知る限り唯一ウスネオイデスがイキイキと育っているばかりか、巨大化している植物園ですが、ムレに弱いウスネオイデスにとって日本の夏は大敵です。
「なるほど、他の植物に着生させて、同居している植物に過剰な湿気を吸わせて蒸れ腐るのを防いでいたんだ!」

関東一円のウスネオイデスは、神代植物園さんが確立した栽培技術によって、これからきっと巨大化に成功するにちがいありません。



気温がやっと30℃に届かなくなったこの日、ヤブランのかわいらしい群生が咲いていました。


こちらも名前に「ヤブ」がつく「ヤブミョウガ」の実です。



ヤブミョウガの花を初めて見ました。白く透き通っていて、おどろくほど幻想的です。
「これなら日当たりの悪い我が家の庭でも、きっと育つに違いない!」




世界には「木コブ愛好家」なるものが存在するそうです。




これは杉の木にできた瘤ですが、花梨の木にできる「花梨瘤(かりんこぶ)」は、「瘤材=バール」とよばれる高価な木材の一種で、木目の美しさと希少性から、バールから作られた木工品は得上品にカテゴライズされ、とても高価です・・・スイマセン、初めて知りました。




2023年9月11日月曜日

CANNA 記事「硬水と軟水」がアップされました

 CANNAオフィシャルサイトに新しい記事「硬水と軟水」がアップされました。


水溶性の肥料を水に溶かした培養液で、すべての肥料を植物に与えるハイドロポニックスでは、肥料を溶かす水道水の水質を正しく把握することが大切です。EC値が0.2mS/cm(100ppm)前後である日本の水道水は(一部地域をのぞく)、世界標準から見ると超軟水であるだけでなく、有害物質や汚染物質も含まない安全な水質なので、ハイドロポニック栽培にとても有利です。
硬水とは、炭酸カルシウムや炭酸マグネシウムなどを120ppm以上含んだ水ですが、まちがいやすいのは、ppm値=水の硬度ではない、ということです。詳しくは記事をご参照ください。


この記事のポイントは、肥料と水の肥料成分の合計が、下図「ハイドロポニック栽培での化学成分の推奨値」以内に収まるよう管理しましょう、ということです。



軟水の日本では、水道水に含まれている成分が大きな問題を起こすことはほとんどなく、あまり気にする必要はないと思いますが、水道水の硬度が高い国、地域や、ナトリウムなどが多い地域では、水質検査やROフィルターでの「ろ過」が必須な場合があり、使用する水質の管理にも余分なコストがかかってしまう、ということです。


2023年9月5日火曜日

残暑きびしくとも秋の気配がするグラス系カラーリーフ

「9月になったんだから、30℃超えの猛暑日とか、もう許さない」
などとグチっても 仕方ありません。今年の夏の暑さは歴史的だったのです。

猛暑に強い、いや、強すぎる銅葉グラス「オリザ de ショコラ」は、稲です。
だから今、稲穂が出穂(しゅっすい)しています。




とことん丈夫で、水切れにも強く、手間いらずのグラス系カラーリーフである「オリザ de ショコラ」は、マダムにとても人気があるのですが、ミニマムな手間で見栄えのするガーデニングを目指すワタシの強い強い味方です。


当たり前ですが、ほんとに稲の花が咲くので、かなり感動しました。我が家のネコは、キャットグラスとしてこの葉っぱをムシャムシャ食べます。赤い葉には、アントシアニンも多く含まれているので、きっと健康にも良いと思います。



近年のガーデニングで大きな注目を集めているグラス系カラーリーフは、とにかく暑さに強いうえに、秋が深まるほど鮮やかになる色彩が魅力です。
パープルファウンテングラスの赤い穂は、夏の終わりを強く感じさせます。


「赤いネコジャラシ」、なんて呼ぶ人もいます。




育てはじめて4年目のビカクシダ・ネザーランド。やっとクラスター状に広がりました。


耐寒性の高いネザーランドですが、真冬の寒さに当たると胞子葉がすべて茶色く枯れ込んでしまうので、外観を保つために12月までに屋内に入れて管理します。