2020年11月20日金曜日

秋の実りの景色

 今週は、11月とは思えない暖かな陽気となりました。

もはや小春日和というより小夏日和とでもいうべき暑さでした。




緑肥「グリーン・ソルゴー」がベロベロと出穂(しゅっすい)し、満開となりました。丈はかるく2m以上あります。

ソルゴーは糖用ソルガムともいい、ソルガムのシロップは甘さだけでなくミネラル成分も豊富だそうで。煮詰めるのは大変なので、炊き込んで食べようと思います。





とにかくデカく育つパパイヤとグリーンソルゴー、

大陸原産の草本のワイルドな遺伝子を感じます。





時期的に、そろそろ冬の緑肥種子を播くリミットが迫ってきています。
ホップのまわりを中心にヘアリーベッチ、レンゲ、クリムゾンクローバー、そしてフラックスシードを撒きます。



緑肥の種子はいろいろありますが、クリムゾンクローバーとフラックスシードのコンビネーションは花を咲かせたときのコントラストが美しく、特に大好きです。




カタツムリ達も、そろそろ越冬のための場所を探し始めたようです。




昨年末に育てはじめたレモンの木も収穫の時期を迎え、今年はじめて花を咲かせたストレプトフィラは脇から子株がでてきました。




なにより秋の訪れを感じさせるのが、今年の春生まれた子ダヌキたちです。この日は三匹姿を見せました。



身体つきはすっかり一人前ですが、まだあどけない瞳をしています。
目が合えば一目散にダッシュで逃げていくので、苦労して隠し撮りしました。





一方、カメラを向けるとひたすらタヌキ寝入りの我が家のネコども。




日没後に、タヌキたちがウラの林を走り抜ける足音が聞こえると、
ダン! ダダダダ!!!と階段を駆け下りて見張りに行きます。




夜中の見張り役は息子ネコたちに丸投げして、ぐっすりと寝る母ネコと娘ネコ。

ネコたちの世界でも「男はつらいよ」なのでしょうか?



2020年11月11日水曜日

CANNA 病害虫ガイド と幼苗期のスターティングポット

 CANNA日本オフィシャルサイトにて、「病害虫について」のコンテンツがあらたに公開されました。知っていたつもりで忘れていた、病害虫に対する予防や対策情報がGETできます。







さて、最近GETしたバラの挿し木苗たちは、「一人前になって花を咲かせてもよし」、とゴーサインが出せるまで、だいたい2年かかります。それまでは、花を咲かせないようにして株を充実させねばならず、私の性格から2年間の間に枯らすリスクがとても高いです・・・

バラ本来の強さを引き出して、丈夫で良い花を咲かせるバラを育てるには促成栽培などは邪道!!! という声がアタマの中で聞こえる気もしますが、バラは幼苗期を少しでも早く脱した方が良いと思っているのでキャナ・ココでハイドロポニカリーな栽培管理をすることとしました。





キャナ・ココのラインナップなら、とにかく根が早くたくさん伸びてはやく大きく丈夫に育つので、病気にも強くなり枯らすリスクはかなり減らせます。しかもココ培地は有機培地なので、このあと地植えや培養土への植えかえもスムーズです。





さて、パプリカとミニトマトの幼苗ですが、発芽苗、挿し木苗、一年草、多年草を問わず、苗が小さな段階では、かならず0.4L〜0.7L程度のスターティング・ポットに植えた方がいいです。小さなポットは、培地の乾きが早いぶんだけ回数多く培養液を与えることができます。すると、早く大きくがっしり育ちます。









幼苗をいきなり大きなポットに植えてしまうと、根が培養液を思う存分吸い上げられず、培地の乾きも遅くなって培養液を与える回数がへるため、その分だけ生長が遅くなったり徒長しやすくなります。

また、ココ培地ポッティングミックス培土などの有機培地の水やりルールは、かならずポットの底から排水させることです。でないと培地内にアンバランスな肥料が残ったりpH値やEC値も不安定になり、その程度がひどくなると生長障害がでやすくなるので、幼苗は必ず小さなポットで管理してメリハリのある水やりをすることがオススメです。


最後に、ココ培地は土ではありません。ココ培地はヤシの実のカラでできているので、保肥性があることと、もともとカリウムが多く、カルシウムとマグネシウムが不足しやすい性質をもっています。さらに厄介なのはココ培地に吸着しているカリウムは、その先にリン酸も吸着することになるため、PK肥料を与えすぎると確実にリン・カリ過剰の症状がでます。

そのようなココ培地のクセをカバーするために、キャナ・ココA/B肥料は、一般的なハイドロポニック用ベース肥料よりもカリウムが少なめ、カルシウムとマグネシウムが多めに配合されています。

キャナ・テラなど培養土用のワンパート肥料にはカルシウムとマグネシウムが少なめに配合されているためココ培地には向いていません。


2020年11月5日木曜日

耐寒性パパイヤの様子とSANlight Q6W Gn.2の秋冬室内栽培

毎年恒例となりましたルナ・カレンダー。2021年版出来上がりましたので、

オンラインショップタマプラントフードのいずれかをお買い上げ

または 10,000円以上 お買い上げの方に 差し上げております。

(数にかぎりがございますので、お一人さま一冊とさせて頂きます。)




 


ポツポツと来年の話が出てくる時期ですが、

11月に入っても、耐寒性パパイヤの花が次々に実り、果実はますますタワワに。

 




完熟パパイヤをたくさん収穫したい! などど贅沢なことは申しませんので、

もうひとまわり肥大したら青パパイヤサラダにします。

さらに葉っぱが元気なうちに摘み取って、抗がん作用が高いと今話題の「パパイヤの葉茶」をこさえようと思います。





一方のSANlight Qシリーズ  Gen2.で育てているトマトども。


Q6W 245Wを60%ディムのうえ、こんなに離してもスクスク育ってます。
室温22℃、湿度が50%〜60%です。

 

苗が小さなときは、温度が高い方が早く育ちますが、27℃以上になるとヒョロヒョロと徒長しやすくなってしまうため、今の季節は苗を育てるのに最適です。



ミシマサイコ は、結局3つ発芽しました。

苗が小さなときに最適な肥料は、苗専用肥料のキャナ・スタートなのですが、一般的なベース肥料を通常の2倍希釈(1,000倍ならば2,000倍)しても大丈夫です。

幼苗用にベース肥料を薄くして与える場合は、微量要素が不足することがあるため有機酸キレート微量要素活力剤のトラッキン' を2,000倍希釈で加えるとベターです。















 

2020年10月28日水曜日

バラ苗たちの葉面スプレーとSANlight Q6W Gen.2の幼苗管理

 ここ数日、秋晴れの日がつづいたあと、今日は曇天となりました。

ということで、届いたばかりのバラ苗たちの労をねぎらう目的もかねて、体力回復の葉面スプレーをすることにしました。なんらかの養分をふくんだ培養液を葉面スプレーするマスト事項は、

  1. 直射日光を避けることと、
  2. 風通しをよくすること、
  3. 希釈濃度を守ること
です。




葉面スプレーの効果は、散布する成分で異なります。

アドバンスド・アミノのように吸収性の高い低分子のアミノ酸群や、スーパースライブのように発根促進効果のある天然ホルモン、有機酸、ビタミン群などを葉のウラにスプレーすると、吸収された成分が根っこの先端に送られて根の回復や生長を促進します。

植えかえのストレス、高温、低温障害、水や肥料の与え過ぎなどで根っこが傷むと根毛が消え去り、水と有機酸以外を吸収できない状態になるので、培地が乾かない限りは、水やりを控えて酸素を多く吸わせたうえで、葉面から発根を促進する成分をスプレーするとベストです。



先日届いた、香り高いミニバラ「スイート・チャリオット」。ミニバラは葉っぱが密になっているうえ、花がついた状態で植えましをしたため下葉が黄色くなってしまいました。特にミニバラなどの花き類は、ナーセリーの温暖な環境から気温や湿度が大きく変わるとストレスが出やすくなります。

ストレスで生理落葉したときなども、アドバンスド・アミノ + スーパースライブの葉面スプレーで体力を回復させます。



一方、アドバンスド・シリカの主成分であるケイ酸や、カルシウム、リン酸などは、根から吸収されたあと、植物体内を移動しにくい肥料養分なので、不足症状が出たときは、葉面スプレーすると即効性があります。

また、チッ素過剰になると、これらの成分が不足しがちとなり、ペラッペラの葉っぱになってアブラムシなとが出やすくなりますので、2週間に1度ほどのペースを守りつつ、葉面スプレーで葉っぱに直接おぎなってあげると効果的です。翌日、葉っぱがピンッと上を向いていたり、葉面がてかてかと厚みを増すので、効果がわかりやすいです。




スプレーした後は、かならず直射日光が当たらない、風通しのよい場所に置いておきます。








一方で、今年の秋冬室内栽培のミニトマトたち、発芽培地の底から根っこがでてきたので、1Lのスターティング・ポットに植え増ししました。






幼苗を植えましするときは、生長が止まってしまう要因をゼロにします。
  • 絶対に根っこや葉っぱを傷めないよう気をつけます。
  • 肥料の与え過ぎ、強い光は絶対にNGです。
  • 室温22℃以上、湿度70%前後の温暖でそよ風のある温暖な環境をできるだけ保ちます。
  • かならず夜の時間をつくります(ランプOFFの時間帯)。植物、とくに苗の時期は夜に根を中心に生長+ダメージの回復をするため、光合成を休んで根がきちんと動ける夜の時間が必要不可欠です。
  • 苗が小さいうちにやってしまいがちな最大のミスは、周りにまだスペースがあるからといって屋外にあった花苗、果樹、観葉植物などを、苗とおなじグロウスペースにいれてしまうことです。屋外で育てていた植物には、ほぼ100%なんらかの病害虫がついているため、繁殖しやすい室内温室にいれてしまうと手の施しようがないほど大繁殖してしまいます。





調光ができるSANlight Q6W Gen2.の設置位置約2メートルの高さは、いっさい変えずに・・・





M-Dimmerで光強度を40%から60%にアップしました。







SANlight Q6W Gen2.から、だいたい200cmほどの距離で、
照度は、5510ルクスと計測されました。






PPFD(光合成有効光量子密度)メーターでも計測してみました。
ディムレベル : 60% 
距離 : 約200cm
72μmol/㎡/Sでした。

PPFDについては、以前こちらでバックリ説明したことがありますが、光の明るさではなく、光合成に効果的な光の色の粒が、1メートルスクエア面積に一秒間で何粒とどいてるのかな?の値がPPFD(光合成有効光量子密度)です。








幼苗の生長促進のポイントは、光の強さや肥料よりもむしろ、暖かな温度です。
とくにフルスペクトルな光放射のLEDなどは照度が低くても作用が大きいので「物足りないな」くらいの明るさで十分です。
新葉の展開が遅いときは、25℃ほどを限界に室温を高く、湿度をやや高めに、風通しを維持するとよいです。


2020年10月20日火曜日

SANlight Q6W Gen.2 LEDで、発芽苗から育ててみる。

 今年生まれた、近所の野良ダヌキたちの被毛がフサフサとしてきました。

少しずつ秋が深まってきた証拠ですね。






さてさて、発芽したミニトマトとミシマサイコ ですが、
光を求めてヒョロ〜ンと徒長してきました。





フタバが光の方に傾いてしまうようになったので
いよいよSANlight Q6W Gen.2 245Wの下にセットすることにしました。






広領域なスペクトルを放射するSANlight Q6W Gen.2は、消費電力が245Wです、MHランプなどHIDランプの250Wよりも植物への作用が強いため、
苗から使う場合は M-Dimmer で光強度を弱めないと苗が焼けてしまいます。






SANlight Q6W Gen.2
 
は天井ギリギリに固定します。
この位置に固定して、発芽苗から収穫までM-Dimmer で光強度を調整していきます。





M-Dimmer の白い面を本体に向けて、ポンポンと軽くタッチするたびに
100% → 80% → 60% →40% 出力を調光できます。





この高さで、もっとも弱い40%に調光すると約2,600ルクスほどの明るさに。
晴れた日の窓辺、または発芽苗のフタバが光負けせず間延びもしない程度の明るさです。





苗を育てる光の強さを示す数値は、PPFD(光量子密度)のほうが適切ですが、まだ感覚的にわかりづらいので、LUX(照度)で示しました。

ただ、苗に当たっている照度(ルクス)が同じでも、照明の種類によって発熱量がかわり、栽培効果も変わるので、光が強すぎないか心配な時は、セットする初日だけ発芽苗を照明の真下から50mほど横っちよにずらして設置します。

翌日フタバが光の方を向いていれば、光が足りない目安なので照明の真下に設置します。






室温18℃〜24℃、湿度は70%〜80%と高めにして、
一日に一度はプロパゲーターのカバーを外して空気を入れかえますが、
培地がカラカラに乾かないように注意が必要です。

培地が乾いて水やりをする場合、本葉がでるまではベース肥料はいりませんが、
など根の活力剤は効果があります。どれかひとつだけで十分です。

いずれかの活力剤と、スーパースライブのコンビネーションがおすすめ。


根の活力剤を培地に水やりする場合は、pH値を5.8に調整すると、根の吸収を助けるとともに、培地を清潔に保つ効果もあります。


葉面から養分を吸収させる場合は、浸透圧で葉ウラから勝手に養分が吸収されるため、活力剤の希釈液を葉面スプレーする場合は、pH調整しなくてもOKです。

室温が高い時にスプレーした場合は、プロパゲーターの換気フタを開けるか、軽く風をあてるなどして培地がカビないよう注意が必要です。