2010年12月29日水曜日

真冬でも芽生えます「アーバン・ガーデン」

家のなかに畑をつくってしまう「室内アーバン・ガーデニング」は、なにげに真冬が絶好調だったりします。ストーブやファンヒーターで暖まったうえにCO2濃度も高くなっちまうお部屋のなかでなら、トマトもタネから育てられます・・・とかいって、最近無性にトマトが育ててみたくなってタネを蒔いた言い訳です。

発芽からだと、寒すぎて生長がやたら遅いので、
できれば夏のトマトの苗から挿し木をとっておくのが
正解だったと思います。

でも、もう蒔いちまったし、発芽もしちゃったんだから仕方ありません。









すっかり古くなったタネから、なんとか芽生えてくれた松です。さっき1ヶ月前に撮った写真を見つけましたが、様子がおなじでした。














リセットした「イセヒカリ」です。加温しないとウンともスンとも伸びません。結局、家でヨーグルトをつくるために買い込んだヒートマットなんかを引っぱりだすことになります。
「素直に春を待ったほうが早いんじゃないのかい?」なんてことも思わなくもないです。
が、冬は温度さえ低くなりすぎないように気をつければ、病気も虫も少ないし、水ヤリも忙しくないし、ノンビリとおいしく育てられるし、苗も売ってないので、途中で別のヤサイに目移りすることなく、ジックリ育てる気になれます。














・・・ということで、室内で植物を育てれば真冬でも芽が出たり花が咲いたり・・・














イチゴの実も、ムクムクと大きくなってくれます。ハダニとアブラムシもイチゴの実と同じくらい増えてくれてますが・・・食べる時に洗っちゃえばいいんだ! と自分に言い聞かせてます。














さてさて、もういくつも寝なくてもお正月です。


水耕栽培やココ栽培などの養液栽培は、培養液で必須肥料養分をあげるので、畑とちがって土の診断も必要ないし、むずかしい肥料の過不足判断の知識がなくても、ヤサイがちゃんと育っちゃうシキイの低さが魅力です・・・が、それでも、いろんな植物を育てれば育てるほど「 なんにも分かってなかったことが、よく分かりました! 」のくり返しなので、来年も植物からいろんなことを教えてもらおうと思います〜。

それでは、アーバンガーデナーの皆様も、よいおトシを〜!!!

2010年12月27日月曜日

雑草というなかれ

週末は、ピリッと冷え込む日が続きましたが、近所の公園のオリーヴの木には、たわわわにオリーヴの実がなっていました。実のほとんどは完熟して、地面に落ちていました。














オリーヴの木は実をつけるまでが、ナカナカ大変そうですが、枝ぶりや葉っぱの見た目が南仏っぽくてオサレなので、引っ越し祝い、新築祝い、そして開店のお祝いにプレゼントすると喜ばれますよね。










年末になると、毎年花を咲かせる

「水仙」です。

「すいせん」と「すいれん」、種類はまったくちがいますが、どっちがどっちの名前だったか、よく混乱します。









水仙のようにタフな球根系植物は、植えっぱなしで毎年きちんと咲いてくれて「ほったらかしOK」の、ラクチン植物です。














緑肥 + 雑草防止に、窓から投げ捨てるように種を蒔いた「ヘアリーベッチ」です。
まさに「キング オブ ほったらかしOK植物」。種を蒔けばぴたりと発芽、そしてこの繁殖力は、期待をうらぎりません。














ヘアリーベッチはカラスノエンドウにソックリなマメ科植物で、空気中のチッ素を固定してくれる「根粒菌」もよく住みつくためチッ素肥料をたくさん使わなくて済むので、不耕起栽培の畑や田んぼでも人気です。














ヘアリーベッチは、根っこからアレロパシー的なものを出して、ほかの雑草の繁殖を抑えてくれるはずなんですが、ヘアリーベッチのどまなんかで、ナニくわぬ顔でスクスク生えている「ホトケノザ」です。やっぱり植物どうしの相性ってあるんでしょうか?

2010年12月24日金曜日

Hydroponics Geodesic Dome in Tokyo JAPAN

「東京ドームシティ」では現在、スンバラしすぎるイルミネーションがタノシめます。
おウチでヤサイを育ててるヒトも、育ててみたいヒトも、ま〜ったく、そんなことには興味ないヒトも、チャンスがあればゼシ、東京ドームシティ内のLaQuaに足を運んでベックリなさってください。


思わずタイムワープしそうな

「ミルキーウェイ」を

わーわーと、通り抜けると・・・









光マンダラな

「ギャラクシードーム」

野外ステージが

見えてきます。











・・・そしてワタシの大本命!!!
巨大なハイドロポニックス・システムのジオドーム「グリーンスフィア」が、デデ〜ンッとご登場。












































ジオドームのなかは、

一面レタス畑です。











すげ〜っ、と

ただただ

ため息でした。












日本でLED電球が誕生してからというもの、水耕栽培の生産現場では、世界各国ですでに導入が始まってます。

日本の水耕などの養液栽培の技術は、数年前の「植物工場政策」始動から、いよいよ国が本腰をいれた感がありますが、設備に莫大なお金がかかってカンジンの生産者の方が気軽に導入できなかったり、データがまだ少ない部分があったり、かたよった情報が前に出すぎたりして、もっと昔から地道に養液栽培の研究をなさってきた方々は大忙しかと思いますし、応用アイデアや実践の面では、まだまだ欧米に「追いつけ状態」だと思います。

が、

こんなにスンバらしいビジュアルと完成度の高いハイドロポニックス・システムは、欧米ではありえないクオリティーだと思います。
ちなみに、日本の農業技術はもちろん、水耕栽培植物工場は「パソナO2」さんを皮切りに、ベックリするほど欧米から大きな注目を浴びてます。「とうとう日本でハイドロが始まる! すごいことになりそうだね〜っ」と思ってるヒトが多いようで、海外の方から「つれてけ!」とよく頼まれます。



ちなみにこの、ウィンターイルミネーション、来年のバレンタインデーまで開催されているそうでっす。

Happy Merry Christmas!

2010年12月22日水曜日

日本のクリスマス

昨日の満月は、皆既月食でした。そしてクリスマス・イヴを間近に控える今日は「冬至」です。














「冬至」と「皆既月食」がかさなるのは、ぬわぁんと1638年以来の372年ぶりだということです。昨夜は残念ながら、なまあたたかい雨降りの日となり月食も満月もおがめませんでしたが、それでも、なんとなくワクワク感がありました。















ご存知のとおり、「冬至」は1年でいちばん夜が長くなる、言わば「短日マックスな日」ってぇことです。休日の日などにお出かけして、真っ暗になってから家に着いたら「エッ? まだ5時じゃん」と、得したような損したような気分になる今日このごろですが、明日からじょじょに「長日」へとシフトチェンジしていきます。


さて〜、宗教のぶあついカベをヤスヤスと乗り越えて、多くの日本国民が楽しみにしている「クリスマス」ですが、今年はクリスマスを通して日本の食文化に触れてみるのは、いかがでしょうか?

以前から気になっていた「うかたま」という雑誌です。


表紙だけながめていたときは、てっきり今どきハヤリの「ほっこり、オーガニカリーな北欧ナチュラル系のライフスタイル雑誌」かと、ハヤトチってました。


実は、日本の地域に伝わる食文化を今風のレシピにアレンジしたりして紹介してくれる「温故知新」的な、スンバらしい雑誌でした。


「うかたま」というこの雑誌の名前の由来は、「ウカタマミ」というお稲荷さんの「主祭神=しゅさいじん」で、「古事記」や「日本書紀」にも登場する日本古来の穀類の神様のことだったんですねー。そして、このネーミングからして、もう「めいっぱい日本!」という感じがしますが、内容もその期待をうらぎりません。

まず、日本の郷土料理のすばらしさについてですが・・・

日本人女性は、若々しく肌がキレイといわれますが、それは多湿な気候と、キレイな水に恵まれているほかにも、日本の野菜中心の発酵食品のおかげだとのことです。ぬか漬けや味噌などの発酵食品は、おもに乳酸菌のはたらきのおかげなんですがヒトの腸まで生きて届かなくっても、乳酸菌の分泌物が腸内をキレイにしてくれるんですねー。腸がキレイなら、とうぜんお肌もきれいになるわけで、老化も防いでくれるんです。

ちなみに「腸は、もうひとつの脳みそ」なんて言われてます。うかたまのキャッチコピーでもある「食べることは暮らすこと」、ズバリ今現在「ナニをどれだけ食べられているか」というのは、動物が成長したり繁殖したりの大きな判断材料になるわけなので、「栄養を吸収するパーツである腸が、イロイロなことを判断して指示してる」ってぇことなんだそうです。そういえば「植物はチッ素が吸えなくなると、花を咲かせる」ってのと、似ていますね。ってことは、植物の根っこにも、脳みそみたいなハタラキがあるのかもしれませんが、知りません。

ハナシがそれましたが「うかたま」には、おばあちゃんが口伝えで伝承してきた郷土料理のレシピなども、てんこもりで、日本の食文化に興味を持ちはじめたヒトにもピッタシです。
現在発売中の「うかたま」は、カンタンでオサレなオサレなクリスマス・スイーツレシピもいっぱいです。好きなあのヒトの胃袋をつかみたいアナタにもおススメ!!!

ちなみに、編集者さんからお聞きしたおハナシによれば、おばあちゃんたちの郷土料理レシピには、とうぜん「大さじナン杯、小さじナン杯・・・」なんて計りながらのキッチリ分量で作ることがマレで、だいたいが「ヒトつまみ、目分量」の右脳型感覚レシピなので、それをレシピに書き起こすことが以外と大変なんだそうで、なんとも微笑ましいエピソードです。















ますますの円高で、この年末と年始は海外旅行に行くヒトも増えるとのことですが、地球のアチラコチラに行ったあとは、不思議と改めて日本のことについても知りたくなるもんですよね。ぜし、食をとおした原点回帰もおススメいたしまーす!!!

2010年12月20日月曜日

Farm Aid 2010

かなりイマサラ感がつのりますが、今年で25周年をむかえた「Farm Aid コンサート2010」の様子です。
Farm Aid とは、米国カントリー歌手のウィリー・ネルソンさんが、地産地消な酪農に従事してらっしゃる小規模農家をサポートしようと25年前にはじめられた活動です。


スティーヴン・タイラーのお肌がピッチピチすぎるのがボトックスっぽくて気になるところですが、そこは永遠の不良ジジィ、スティーヴン・タイラーだから許せる気もします。それにウィリー・ネルソンとの共演は、Farm Aid ならでは・・・




ウィリー・ネルソンともコラボしてるノラ・ジョーンズも・・・


Farm Aid 25周年のコンサートの様子は、その他にもイロイロとYouTubeチャンネルで見られます。

世界では、年間4500億lbs(=2億トン)の殺虫剤が使用されているそうで、それに伴う土壌汚染もますます深刻化していますよ、というメッセージビデオです。ちなみに、日本の農薬使用量は世界のトップに入ってしまいます。




食糧自給率128%の米国では今、「S 510 the Food Safety and Modernization Act 食品安全近代化法案」という法案の可決をめぐって大きな物議をよんでいます。11月30日に上議院を通過したものの今週末までには「多分廃案になるね」という流れだったんですが、昨日の夜になって、マタマタむくむくと復活しちゃった!!!という奇想天外な展開となってます。この「S 501 Food Safety」は最終的にイロイロと修正を加えられて、オバマ大統領にハンコ押してもらえば成立となるそうですが、簡単にいえば、でっかいファクトリー・ファームしか、品種改良も含めて農作物を開発・栽培できなくなるってことらしいです。小規模農家が野菜を売りたい場合は、毎年お金を払って免許を更新しないといけないってことで、まさにFarm Aidの活動を逆ナデするような法律のようです。

「S 501 Food Safety」は、流通している食品の衛生化をレベルアップして食中毒などの健康被害から国民を守るっつーことがネライだそうですが、「無菌の食べ物」が安心だという考え方も、ちょっとコワすぎのような気がします。なにしろ、畑で病害虫がまん延するイチバンの原因は「病害虫を食べたり抑えてくれる昆虫や有用菌が、殺虫剤で激減して食物連鎖のバランスが崩れること」も大きいそうなんですねー。

2010年12月17日金曜日

未来に贈るチョコレート

ワタシの住むところでは初霜がおりました。夜の間はよほど冷え込んだとみえます。今朝見かけた野良なニャンコたちは、朝日のなかで置き物のように、じっとしてました。














それもそのはず、クリスマスはもう来週なんです。一年が終わるのは早いものです。家族や大切なパートナーへのギフト選びに忙しいこの時期ですが、子どもたちの未来に贈る、地球規模のこんなギフトはいかがでしょうか?

「チョコを選べば、世界が変わる。CHOCO REvO」





オイシいオイシいチョコレートの原料はカカオの豆ですが、おもに西アフリカのガーナやコートジボワールで生産されているそうです。TVの報道でも目にしたことがありましたが、多くのカカオ農園では、人身売買によって連れてこられた子どもたちが、不当な低賃金で重労働を強いられているそうです。
カカオの価格が大暴落した翌年の2001年には、人身売買で集められた子どもたち200人以上をのせた船が各地で入港拒否をされ、出航した港にもどってきた一週間後には、子どもたちの数はなんと23人にまで減っていたそうです。オイオイ・・・子どもたちをイッタイどうしたんだ!!!ですよね。

そこでカカオ農園で働く人々に、ダイレクトに正当なお給料が支払われるようにして、有機栽培でカカオを育て現地の悪循環を改善しようとガーナ現地でNPOを設立し、プロジェクト「チョコレボ ガーナプロジェクト」が始まっています。
チョコレボのフェアトレードなチョコレートたちは「People Tree」さんでも直接買うことができます。実は、このような背景を知らずチョコレボさんのチョコレートも、こちらで買っていました。

「近くには、さっぱり取扱店がないよ」、というヒトには、一年間毎月チョコレボさんのチョコレートが届いてしまうオンラインショッピングは、いかがでしょうか? 3,900円というお手頃なプライスで、来年の2月から毎月チョコレートが届きます。

ところで、「フェアトレード」というのは、献身的に活動なっている方々のご尽力で、かなり定着してきているようには思えますが、バックリ説明すれば「貧しい地域で貧困にあえぎ、学校にも通えないので、社会で成功する基盤さえもつくれずに、子どもや女性は人身売買されたり、不当に安い賃金で過酷で危険な重労働や売春などを強いられている人々に技術を教えたり働いてもらって、彼らが作った製品を先進国に住む私たちに買ってもらって、人権問題をなんとかしようじゃあないか」という粋でハートワーミングな活動です。

「金は天下の回りもの」ともいいますし、「情けは人のためならず」なんてことも申します。誰かのためにしてあげた親切ってえのは、まわりまわって自分に還ってくるよ・・・ってことは、つくづくも本当だと思うので、今年のクリスマスは、自分へのご褒美にも、大切なだれかにも、こんな粋なギフトはいかがでしょ〜か?

PEACE

2010年12月15日水曜日

〜養液栽培でつかえる有機活力剤〜その4

ということで「養液栽培でつかえる有機活力剤」のラストです。

「アミノ酸や有機酸、酵素などなどの有機成分は、根っこには大きすぎるから吸えないから意味がない。とくに培養液で育てる水耕栽培では・・・というわけでもないみたいだね。」という常識をくつがえすニュースタンダードは、じつは日々作物と真剣にむきあって、なんとか品質の良いものを、オイシいものを食べてもらいたい、と一心に願う生産者産さんたちの地道な実践から出てきたように思います。「有機成分が効いてるとしか、説明がつかねぇ」という実体験がいっぱいあるからなんですねー。
そして何よりもイチバンお伝えしたいことは、有機成分はあくまでも植物にとってメインの肥料ではなく、チッ素・リン酸・カリウム・水分・空気・炭素などメインディッシュの吸収と消化、光合成、そしてホルモン分泌などの活動をフォローするものなので「有機成分は、ほんのちょぉぉぉっとの量でも効果がある」ので、有機活力剤はお値段も高めだし、ドカドカつかえばいいってもんでもないんですねー。


ところで、外だと寒すぎて、秋からいっこうに登熟がすすまないパッションフルーツです。

最近ボロボロだった中古ストーブをやっと新しく買い替えたので、ストーブのソバに置いてCO2も吸わせて、いいかげん熟してもらおうという魂胆です。









で、土にくらべて養分吸収がとっても多い水耕やココ培地などの養液栽培では、収穫量はふえるけど、硝酸イオンもたくさん残っちゃうんだよねー、という問題がピックアップされやすいようです。
硝酸イオンじたいは、胃のなかで「ニトロソアミン」とかいう物質に変わらないかぎり発がん性などはないようですし、コーヒーとかお茶とかワインとか、ポリフェノールが豊富な食品といっしょに摂れば、すぐ中和されちゃうので、乳児とか牛に食べさせないかぎりは、そこまで神経質になるシロモノでもないようです。でも硝酸イオンがいっぱいのこった作物は、味が苦いしアクも多いし栄養価もイマイチ、ということで、あんまし良いことはありません。

そこで、レタスなどの葉ものヤサイや果樹や果菜類などの養液栽培では、収穫前に肥料をやめて水だけ灌水して硝酸イオンや老廃物をぬくことが多いようです。ワタシが去年にトライした肥料ぬきのテストは、こちらでどうぞ。

水だけ吸わせても、植物は体内や果実の硝酸イオンを減らすことはできるんですが、もっとオイシくしたり糖度をアップさせたり果肉の食感をよくしたりするには、還元作用のある有機成分や燃焼サイクルをアップさせる有機酸、そして、ウマミや甘みのもとになる種類のアミノ酸などなどをあげると効果的なんだそうです。

なので、収穫のだいたい一週間前からあげる肥料ぬき効果がある有機活力剤にも、酵素やアミノ酸や有機酸、

そして酵素の元になる微量ミネラルなどが、配合されているものが多いです。








「でも、わざわざ肥料をぬくんなら、肥料をあげなければハナシが早いんじゃない?」なんてことも思いますが、その頂点が畑にまったく肥料を入れないで太陽と雨と土と植物のチカラで育ってもらう「無肥料栽培」になるかなと思います。土に無機チッ素を入れないので、作物がありつけるチッ素の量は少なくなります。なので化学肥料の入れすぎで起こりがちな病害虫の発生とか、味がイマイチとか、栄養価が低いとか、土壌が酸化して微生物が減る・・・などなどの弊害も起きないし、なにより土壌が健康なら、そこで育つ植物だって健康になるわけです。事実、無施肥のニンジンやカブは、まぁっっったくエグ味がなくフルーツのようにスルスルと食べられました。生で食べなきゃモッタイナイ味でした。なのでワタシもいつか畑で無施肥栽培にトライしてみたく思います。

ただ、土壌そのものから治さないとイケナイので、長い間化学肥料を入れつづけた畑ならば、まずは作物を植えつける前に、余分なチッ素を土から抜いて健康な土に戻すまで、3年くらいはかかるそうです。壊すのは一瞬・・・つくりなおすのは数年ってことのようです。


最後に、お庭やベランダ、暖かい部屋のなか、どこで植物を育てていても、植物そのもののライフサイクルというものは変わらないと思います。

植物が発芽してからタネを落として枯れていく「ライフサイクル」の流れについて、バックリとでもつかんでおくと、ホビーガーデニングでイロイロと迷ったときの判断材料になるのかなと思ってます。



果菜類などのヤサイや果樹など多くの植物が「 チッ素を吸えなくなると、花を咲かせようとする 」というメカニズムはとっても単純なものだそうで、

1. 植物のタネが春に発芽したときの土壌のなかには無機チッ素が少ないから、なんとかチッ素にありつこうと、せっせと根っこを伸ばしてガンバります。

2. 春から夏にむかっていくと、土壌には無機チッ素がたっっっくさん戻ってくるので、若い苗は、いっぱい張った根っこからガシガシとチッ素を吸って、茎を伸ばして背丈をのばし、葉っぱもイッパイつけます。

3. 盛夏から初秋にかけて、土壌の中ではマタマタ無機チッ素が減っていきまして、思うようにチッ素にありつけなくなった植物は「はて、寒い冬がくるな。」と勘づきます。冬がきて寒くなれば枯れたり休眠したりするしかない植物は、生長をやめて花芽をつくりはじめて子孫をのこす生殖生長へとシフトチェンジするんだそうです。


この流れは、ほっっっとんどの植物に共通してるようで、あとは「その植物の種類によって開花しやすい条件などがそれぞれプラスされるよ」ってことになってくだけです。モノごとをイメージで覚えるほうがラクなヒトは、季節をアタマに思い浮かべながら植物を管理してあげると迷ったときに答えを見つけやすいのかもしれません。


2010年12月14日火曜日

「ホワイトセージ」土V.S.ココ培地

ここ数年スピリチュアル・ブームへの関心が高まるなか、ネイティブ・アメリカンが「浄化のハーブ」として使っていた「ホワイトセージ」がプチ流行となっていました。

ひとくちに「ホワイトセージ」といっても、買うヒトによっていろんなこだわりがあるようで「ヤッパシ本場の、聖地セドナ産じゃなきゃあ」とか「無農薬で育てられたホワイトセージがいい!」などなど。

ところがホワイトセージについては、生産地の米国でさえ大きな誤解があるようです。




「Juniper Ridge」というホワイトセージやスマッジなどの卸・販売をしてらっしゃる米国の会社のかたによれば・・・

「残念ですがホワイトセージは、セドナ周辺では自生も栽培もされてません。アリゾナやネバダでさえも。じつはカリフォルニア南西部やメキシコのバハなどでしか見つけられないんです。・・・さらに残念なことに、過去30年よりも以前にネイティブ・アメリカンが浄化のためにホワイトセージを使用していたという歴史的事実はないんです」

「ホワイトセージに携わる数多くのヒトから、このブームの起因を聞いたハナシをまとめると、1970年代に次世代感覚のネイティブ・アメリカンのカップルが、お祭りのダンスでホワイトセージを精神の浄化に使いはじめて、その後80年代にニューエイジ世代のあいだでオーガニック食品ブームとともに広まった・・・というストーリーが一番事実にちかいのです。」
ということでこの方によれば、ホワイトセージを浄化につかう伝統は、つい最近始まったばかりということですが、ワタシが実際に見たわけでも聞いたわけでもないので、どこまでホントかはわかりません。ただ、どんなに古い伝統文化にも「始まってホヤホヤ」という時点はあるので「歴史が古いか・新しいか」が問題じゃなくって「信じたら効く、効いたから信じた」んだと思います。

ところで、このホワイトセージですが同時に同じお店でGETした3つのプラントのうち、室内のココ培地で育ててるプラントと、屋外の培養土で育ててるプラントの様子がずいぶんちがってきました。


屋外の培養土です。
固形の元肥(もとひ)を混ぜこんであって、月に一度追肥してます。

葉っぱがノビノビ、葉っぱと葉っぱの間の茎=「節間(せっかん)」が短くてガッシリしている印象です。








室内ココ栽培で肥料は培養液です。
屋外のプラントと比べて背丈は2倍くらいあります。

屋外のものとくらべて「節間=せっかん」が長くて、葉っぱが外側にそりかえってます。

ホワイトセージは肥料グイですが、それでもちょっとチッ素過多みたいです。

ホワイトセージはカラッとした風通しのよい気候が好きなんだそうです。

屋外で育てていても、湿度が多かったり肥料をあげすぎると、大量のアブラムシがつきます。









茎の節間がながいのは、徒長気味な生長といわれます。
トマトでも水耕栽培で育てると、徒長気味な生長をすると言われてます。
これはチッ素が多いと「オーキシン」が多く分泌されて、コンパクトにガッシリと育つ作用のある「エチレン」が少なくなるからといわれてます。





以前も触れたように「エチレン」は、殺菌効果のある気体になって病害虫の発生を押さえてくれる植物ホルモンで、チッ素過多でエチレンの分泌が少なくなると抵抗力も弱くなるそうです。

ポインセチア、菊、シクラメンなどの季節の花卉は、ワイ化作用のある「合成ホルモン」をつかって、茎の徒長を押さえて、こんもりとコンパクトで花つきのよいプラントに仕上げたりします。

でも「合成ホルモンをつかっちゃうと、お客さんが買ったときは満開で見た目がよくても植物自体がじぶんで植物ホルモンをつくりだす努力をしなくなるから、花も咲かせなくなってくる。なので合成ホルモンはつかいません。その分、労力は増えるけど、ほんとにゲンキで長くかわいがってもらえる花を生産したい」という花卉生産者さんもいます。


・・・ということで、ハナシをまとめますと植物が、根っこや丈を伸ばしたり葉っぱをだしたり花を咲かせたりというシグナルは、すべて植物ホルモンの作用なんですねー。窒素・リン酸・カリウムなどの比率を変えるのも、植物ホルモンのバランスを変えていくということに直結するようです。

2010年12月13日月曜日

Get the チュー!

今朝は小雨のふる寒い月曜日・・・そして
・・・「イセヒカリ」を食い荒らしやがったネズミが、とうとうワナにひっかかりました!














クマネズミはドブネズミとちがって、濡れた場所がキライで天井裏などの乾いた暖かいところが好きです。夜おそくなって天井から、ドタッ・ドタドタッ・・・と物音がしていたら、クマネズミかもしれません。


ゲージをガジガジ・・・














コイツはその後、近くに民家のない深い、深い・・・それは深い竹やぶの中へと弾けるように旅立ちました。

2010年12月10日金曜日

恋の季節のイチゴたち

養液栽培用の肥料と活力剤について改めてイロイロ調べてたら、脳みそがオーバーフローでフリーズしそうになりました。
そんな残念なワタシを尻目に、室内ココ栽培のバラとイチゴたちは絶好調に「恋の季節(=生殖生長)」まっただなかです。














「植物は世話してるだけで癒されるから好き。」とは思いますが、咲いてこそのバラ、成ってこそのイチゴです。














ツボミが少ないと花がでっかくなります。HPSランプに変えてから、サラにワイドな花になりました。栄養・光量・温度・そして愛情、この要素がそろうと、植物はヤル気を出してくれるみたいです。










本命のイチゴたちです。花はかなり咲きそろってきました。

始めて咲いた花なので、ちゃんと受粉するかな?
とか
大きな実になるかな?

などなど心配はつきません。


今年は初の試みとして、イチゴやバラたちの根元にイナワラを敷きつめてマルチングしてみました。

ココ培地で育ててると、表面に根毛がいっぱいあがってくるので酸素をよく吸ってくれてナイスなんですが、根毛がすぐに乾かないようにイナワラを敷いてみました。





今年の秋に収穫した「イセヒカリ」のイナワラです。イネって、ほんとに捨てるところが少なくて、すご便利な植物だと思います。

イナワラには、バラ科と相性のいいケイ酸も豊富に含まれてるし、繊維質にはリグニンっていう根っこを頑丈にする成分もはいっていて、空気中の微生物がイナワラに付着すると、ゆ〜っくりと分解してくれて、そのプロセスで炭酸ガス=CO2もだしてくれます。
しかも、イチゴの大敵のダニをたべてくれる「カブリダニ」ってのが、このイナワラによく住みつくそうなので、まさに「ワラシベ長者」的な展開を期待してます。

そんなに都合よくいかない気もしますが・・・

2010年12月9日木曜日

〜養液栽培でつかえる有機活力剤〜その3

ということで、水耕やココ培地で植物を育てる「養液栽培」でつかえる「開花促進効果のある有機活力剤」についてのおハナシです。





欧米では「 水耕栽培にも使える有機活力剤」がマストアイテム化している現在、それが当たり前のことにおもえますが、商品として流通されはじめた頃は、いろんな大失敗や試行錯誤が必要だったようです。今でも「無機/有機」のチガイや優劣などで誤解が残ってるようですが・・・

そもそも水耕などの養液栽培が、ホビーとして欧米で定着したのは「水道水に肥料を溶かして吸わせるだけで、ダレでもカンタンに植物をそだてて花もいっぱい咲いて実もスズナリになるから」という理由からだったようですが、いざカンタン・清潔な無機肥料だけで育ててると、どうしても背丈ばっかり伸びてしまう「チッ素過多の徒長気味な生長」になってしまい味もイマイチと感じたヒトが多かったらしく「これじゃ満足できん! どげんかせんといかん!」と思った奇特なオカタがやっぱし出てきたようです。

ドナタが最初に試したのかはわかりませんが、「チッ素過多で足りなくなってしまう有機成分なんかを水耕でもあげてみたら、オイシくなったよ」という効果がでたんですが、このような研究熱心な方々のやり方は、多くのヒトにとって予想外のお勉強と手間ひまが必要だったため、「ゴムチューブやエアポンプをつまらせたり、培養液がすぐに腐っちゃうような成分をパスしたり、もっと吸われやすいカタチに改良して、ダレにでも使える有機活力剤」ってのが完成されていったようです。

養液栽培用の活力剤は

数種類に別れてることが多いんですが、

その理由は・・・











いくら「効果の高い有機成分」をあげてても、植物の細胞内にとり込まれなきゃ意味ないので、「その成分を細胞内にしみこませる」効果の高い有機活力剤と「せっかく吸われても根元でモタモタしてる成分を押し上げたり代謝をよくする」効果の高い有機活力剤など、それぞれ効き目がちがってて一本にまとめると成分どうしが固まったり劣化しちゃうからなんですねー。


じゃあ、花がいっぱい咲いて「さぁ、本命の実を大きくオイシくしたいぞって時はどうしたらいいの?」ということなんですが、おウチでトマトを育てたことのあるヒトなら「花は咲くのに、実がつかずに落ちちゃう生理落花」ってのを経験されたとあると思います。また実がついても大きくならずに落ちちゃうのも「生理落果」といいます。


花や実がぽとっと落ちちゃう原因は、ヒトクチには言い切れませんが「体力不足と植物ホルモン不足」なようです。いっぱい花を咲かせても体力が足りないときには、じぶんで花を落としてしまうそうです。なので植物がガッシリとゲンキに育って植物ホルモンをバランスよくつくるには、なにはさておきゲンキな根っこをいっぱい伸ばすことが大事だそうで。ワタシの経験では、花が咲いたら開花を助ける活力剤といっしょにリン・カリ肥料を培養液にプラスしたり、てっとりばやく葉っぱにスプレーすると花が落ちずに結実してくれることが多いです。




そして、めでたく結実して果実を大きくオイシくするには・・・ですが果実を人間に例えてみると・・・

アスリートのように、しなやかな筋肉がバランスよくついて、引きしまったカラダづくりをするには、高タンパクでバランスのよい食材をたっっっくさん食べて、運動して、代謝をよくすることが必要だと思うんですが、植物にとってもおんなじです。

アスリートにとって筋肉をつける「運動」は、植物にとって「光合成運動」となります。なのでまず、日当りのよさっていうのも、ものすごく大切になってくるんです。そしてアミノ酸をはじめ糖分やら有機酸やら微量ミネラルやら酵素やら植物ホルモンやらビタミンやらを、じゅうぶんにあげると、実った果実がオイシく大きくなるといわれてます。

ということで、養液栽培用の開花促進有機活力剤には、このへんの有効成分が根っこに吸われやすいカタチで配合されている・・・ことが多いです。

つづきます。

2010年12月6日月曜日

〜養液栽培でつかえる有機活力剤〜その2




ヤサイ類、米や麦などの穀類など果実を収穫するために育てる植物は、発芽してシッカリ根量がふえたら生長期から開花期にと、とっとと移行してくれたほうが後々ラクチンだと思います。とくに、生長と開花が同時に進行するトマトなどの果菜類は、一番最初についた実は大きくなってくれるかわりに熟して食べられるまで時間がかかるので、生長→開花をチェンジできる期間が短ければ短いほどいいようです。

おととい、ぐうぜん見つけた初冬の田んぼのイネです。
このイネはもちろん今年の春に田植えされ秋に収穫後、刈り取った株から新たにでてきた「ひこばえ」です。
春に芽生えてからほぼ1年経ったこのイネたちには、すでに「花咲きホルモン」が満ち満ちていて、ほっといてもドンドン出穂してきます。




東南アジアみたいに一年中気温があったかければ、イネを刈り取ったあとにでてきたひこばえの穂がちゃあんと登熟して「米の二期作」ができます。


ところが、まだ花が咲いたことのない若い株は、この花咲ホルモンがまだぜんっぜん足りてないので、ヒトの手で花芽の分化を助けてあげたほうが移行がスムーズに運びます。

植物の体内で「オーキシン」よりも「サイトカイニン」という植物ホルモンが多くなると生殖生長に切りかわって 「 開花体制 」に突入していくそうです。ただ植物に「花芽」をつくらせる指令をだす物質は「サイトカイニン」ではなくって「フロリゲン」っていう未知のモノで、いまだにすべての植物にマルチに効く「フロリゲン」の抽出は成功してません。この「フロリゲン」が発見できれば、発芽したての植物にも花を咲かせることができるんだそうです。

世界中の学者さんたちが血眼になって探してるのに、ナカナカ発見されないシャイな「フロリゲン」を分泌させるには、例えば「日が長い・短い」で花芽分化する「光周性植物」は、太陽がでてる時間の長さが開花条件にならないと、どんなに開花を促進するモノをあげてもゼッッッッタイに花を咲かせません。なので接ぎ木などしないかぎりは「光周性植物に関しては、花を咲かせられるものはズバリ!日の長さオンリー」なんですねー。

などなどの理由で、今のところ「開花促進作用がある」として流通している有機活力剤は、言い換えれば「花芽を分化させやすくなる有効成分がはいってるよ」というものになります。(市販されてる開花促進活力剤ぜんぶに!!! とは、いいきれませんが、)

なので開花促進有機活力剤ってのは「花が咲く前に収穫するレタスとかサラダ菜なんかの葉もの類」には、ほとんど必要ないってことになります。














で、花が咲きやすくなる条件は日照時間と、あと「体内にたまった無機チッ素を減らす」ってことです。無機チッ素を減らすには、まずは葉っぱにたまった硝酸を→アミノ酸や酵素などのタンパク質などの有機チッ素へどんどんチェンジさせます。一般的に「植物が無機チッ素を吸いすぎてるとサイトカイニンよりもオーキシンのほうが多くなっちゃう」そうです。

なので、葉っぱにたまった硝酸イオンを同化できるだけの炭水化物をたくさんつくらせることも大切なんだそうで。そのためには光合成量をガンガンふやさねばならないので、よくはたらく葉っぱをゲンキにキープすることが大切ですが、「サイトカイニン」には葉っぱの老化を防ぎ若々しく保つ効果もあるそうです。そしてその「サイトカイニン」自体は、根っこの先っちょで作られる植物ホルモンなので、開花の促進と光合成量をいっしょに増やすためには、同時に新しい根っこもバンバン発根させなきゃ・・・となります。

なが〜くなりましたが、そんなこんなで「開花促進作用のある活力剤」には、天然の「サイトカイニン」をはじめ、光合成でつくられる「糖分」とか「開花をたすけるタイプのアミノ酸」とか「開花を促進する作用のある女性ホルモンによく似た物質」が入っています。

そして植物の開花期になると、あげはじめる「リン・カリ肥料」というものがあるんですがリン酸・カリウムのコンビの効果のひとつは「ATP」というチョ〜重要な役割のあるエネルギーを増やすことになるので、体力を使う時期の滋養強壮剤みたいな役割をして、開花用の有機活力剤といっしよに吸わせると花芽分化するための「条件」と「体力」が補えるっちゅーことになるそうです。

・・・つづきます。


2010年12月3日金曜日

〜養液栽培でつかえる有機活力剤〜その1















ということで、「 肥料として認められるほど肥料成分は含まれてはいないんだけど、植物の生長を助けてくれるよ 」というのが、おもに水耕やココ培地など養液栽培用につくられてる「 活力剤 」です。なので養液栽培用につくられた肥料というものがかならず別に必要になります。

ほっっっとんどの有機活力剤の有効成分は、原料になる天然素材を細かくしたり微生物に食べてもらったりなどして分解したあとに、しっかり漉したりして抽出して植物の根っこが吸いやすい状態にします。

有効成分がアミノ酸や糖分などバイキンにとってもタマランごちそうになるので植物に活力剤をあげたら、根っこがとっとと吸ってくれないとバイキンを一生懸命増やしてることになっちゃうから、小さめの有機成分にしないとNGなんだそうで。

で、養液栽培用の「有機活力剤」は

「発芽・発根・生長」と

「開花促進」と

「酵素系」と

「肥料ぬき=登熟促進」

など効果別に分けられてる活力剤が多いです。





植物が発芽したり生長したり/花を咲かせたり/実を大きくオイシくしたりするには、必要になる成分が変わってくるからなんですねー。
例えば種子が「発芽」するには、光がいる種・いらない種を別にして「水分/温度/酸素/酵素」が大きなポイントだっていわれてます。なので「発芽を助けたり根っこをのばす効果のある有機活力剤」には、水分や酸素を種の中にしみこみやすくしたり炭水化物をブドウ糖にかえる酵素が含まれてるものもあります。

養液栽培用の「発芽・発根用の有機活力剤」の多くには、カラダを作る細胞のもとになる「核酸」や根っこを伸ばすタイプのアミノ酸が入ってます。根っこの細胞はとってもフレキシブルで、根っこの材料になるアミノ酸を吸うとタチマチ「ブニョ〜ッ」と伸びてでかくなれるそうです。(根っこ以外の細胞には、できないそうです。)
細胞分裂して数をふやすには時間がかかりますが、ひとつひとつの細胞をのばしちゃえば、またたくまに表面積が大きくなって酸素や養分や水分をいっぱい吸えるってえわけです。

そして根っこの種類にもいろいろあって、このブログに何度もでてくる「根毛」といわれる細かな細かな根っこは、「リン酸・微量ミネラル」なんかをイッパイ吸うので、根毛がたくさん発生すると、無機チッ素を有機チッ素へとドンドン同化できるし、さらに花をいっぱい咲かせたり結実させたり実を大きくしたり、最後にはとってもオイシくしたりと、最初から最後まで大活躍の根っこです。

ちなみに「根毛」は、まわりに酸素が豊富にないとでてきづらい根っこなので、培養液にベチャッとつかる水耕栽培システムだと「根毛」がほとんどでてこないっていわれてます。しかももし培養液の中で根毛がでてこれても、土壌とかココとかピートとか炭とか有機物質のスキマに伸びた「根毛」のほうが、養分をいっぱい吸収できるので、水耕でも無機培地とか養液オンリーよりも、有機質培地でヤサイを育てたほうが、レタスなど葉ものや果実の味がマロヤカでオイシくて日持ちするっていう結果につながるそうです。そのへんが「水耕よりも、土でそだてるほうがオイシくなる」っていう価値観につながったんだと思います。

が、ココ培地やソイルレスミックスなど、もともと肥料が入ってない有機培地と、養液栽培用の水溶性の肥料をコンビで使えば、チッ素をパツッと切りたい時に減らせるし、土だと固まっちゃう「リン酸」の効きが格段によくなったりするので、土と有機肥料で100%オーガニック栽培とおなじくらいにオイシく育てることがカンタンにできるかもしれません。

・・・実際、いまチマタで大評判の「サイコーにウマくてアマい奇跡のような某トマト」もココ培地をつかった養液栽培でつくられているとのことです。

あと、生長期用の有機活力剤の中には「オーキシン」という発芽や発根を促進する天然の植物ホルモンが入ってたりします。この「オーキシン」は植物のカラダでセッセと細胞分裂+生長してるパーツでつくられてるそうで、根っこから吸われると「 植物の茎頂部(けいちょうぶ=トップ)」に送られて茎を伸ばしたり新芽を出す作用があるアリガターイ植物ホルモンです。(流通しているすべての生長促進用活力剤にゼッタイに入ってるかどうかはワカリマセン。)














ということで「その2」につづきます・・・