2012年2月8日水曜日

炭酸水で、除菌消毒液!?

ふと気がつけば、インフルエンザの感染がものすごいイキオイで広がってます。そして、もうひとつコワいのが「冬の食中毒」といわれるノロウイルスだったりもします。

この恐るべきウイルスどもは、薬用ハンドソープやアルコールをつかっても、カンペキな殺菌がムズカしいそうで「だったら、どうしたらいいんだ!!!」と気が遠くなってしまいます。



そこで、ひつこく紹介してる自作カーボネーターを活用して、安心・安全性の高いお手軽殺菌水を作ってみました!!!
材料は、

炭酸水(CO2+水だけの)



ミルトン(次亜塩素炭酸ソーダ1%の消毒剤)

のみです。

こ・れ・だ・け。






除菌剤「ミルトン」は、哺乳瓶などベビー用品の殺菌剤としてメジャーなので、ママたちは、よくご存知ですよね。ミルトンには、「次亜塩素酸ソーダ(=次亜塩素酸ナトリウム)」が1%入ってるので、水道水で薄めただけでも、除菌効果はモチロンあるんです。

が、昨今の炭酸水ブームで、ワタシのようにイキオイあまって「自作カーボネーター」をつくってしまったおヒトには、ミルトンを炭酸水で薄めた「安心・安全・除菌効果もマックスで消臭効果もある次亜塩素酸除菌水」がおススメだったりします。(自己責任で・・・という「お願い」つきです。)


いままでは、次亜塩素酸ソーダに「塩酸」を加えた除菌水が、わりとメジャーで、このふたつを混ぜてできる除菌水は効果が高くて、食材を加工する工場などで除菌水として使われているようですが、塩酸 だとpH値が下がりすぎて、有毒なガスも発生する心配があるそうで・・・

そこで、近頃話題なのが、「塩酸」のかわりに「炭酸」で次亜塩素酸ソーダをうすめてできる、安全性・殺菌力・消臭力が高い次亜塩素酸水=HOCL」だそうです。この次亜塩素酸は、炭酸の弱酸性のpH範囲4〜6でできる除菌成分なんだそうです。

なので、pH値が4〜6の範囲にあれば、殺菌効果が変わりにくいので、「炭酸+ミルトン」で除菌水をつくったら、炭酸飲料が入っていた耐圧性のペットボトルなどに密閉しておけば、pH値がはずれるまでは保存ができてしまいそうですね。
この除菌水で、外出先から帰ってきたときに手を拭いたり、インフルエンザやノロウイルスにやられちゃった人の洗濯物とかを浸けたりしたら、しっかり除菌できるってことのようです。
(歯医者さんなどでは、口の中の除菌にも次亜塩素酸水が使われてますが、それは電解水で つくる次亜塩素酸水なので、ミルトンは食用ではないので、ウガイに使うのは、モチロンおすすめできません。)


ということで、使い古した「苔」だらけの「ハイドロボール」を「炭酸+ミルトン」の殺菌水で洗ってみました。














ミルトンの除菌成分の次亜塩素酸ソーダは、pH値で殺菌力のレベルが変わるそうで、pH値がだいたい4.5〜6.5の弱酸性にすると、殺菌パワーが6倍になるんだそうです。そのおかげでカビ・酵母・細菌・ウイルスなど幅広い雑菌の除菌効果があるそうです。


まずは、いつもの自作カーボネーターで、


炭酸水をつくりました。


水道水に炭酸ガスを入れただけの炭酸水のpH値は4でした。



・・・炭酸水のEC値は、0.1mS/cmでした。
次亜塩素酸ソーダを炭酸水に、どのくらい入れたらいいのか? ですが、50ppm〜200ppmの範囲になるようにしたらいいんだそうです。
除菌したいモノの汚れ度で、濃度を選んだらいいんだと思いますが、確実な除菌効果をねらって、ミルトン200ppmほどにします。





日常の手の消毒とか なら、50ppmでもOKかな?と思います。


ちなみに、このpH/ECメーターのEC値をppmに換算するにはEC値に500をかければ、完全にイコールではないそうですが、バックリOKだそうです。
↑の場合は、EC値 0.1 X 500 = 炭酸水は約50ppm

ミルトンは、次亜塩素酸ソーダ1%含有なので、200ppmの次亜塩素酸水1Lをつくるには、炭酸水0.02%濃度のミルトンをいれればOKなので・・・
「 炭酸水980ml + ミルトン 20ml 」で、「次亜塩素酸除菌水200ppm」が1Lできます。

とくに汚れがひどくないモノの除菌や、消臭、普段の手洗い用の「50ppm濃度の次亜塩素酸水」を作る場合は・・・「炭酸水995ml + ミルトン5ml 」 ですね。


ということで、炭酸水にミルトン200ppmを入れてみました。pH値が4.9くらいと、すこしあがりました。















そして、EC値は約0.57mS/cmに上がりました。もともとの炭酸水のEC値0.1を引くと0.57-0.1 =0.47 ←これに500をかけてppm値にしてみます。・・・約235ppmの次亜塩素酸水ができました。











そして苔だらけのハイドロボールを浸して、だいたい半日置いてみました。


正直、塩素臭はします。でも指でさわっても、ヌルヌルしなくて、数分で肌の塩素臭は消えてしまうように思いました。









半日後、ハイドロボールに生えていた青いコケは、キレイさっぱりいなくなりました。










ちなみに塩素臭は、まだ残っていて、このまますぐに使うのはデンジャラスかもしれません。

この次亜塩素酸水で、収穫後のハイドロシステムやポット、カビてしまったスポイト、剪定用バサミなどを消毒する場合は、念のため、塩素臭がしなくなるまで乾かすか、水道水でシッカリとゆすいでから使った方が、ベターだと思います。










翌日、ハイドロボールが乾いてきました。このハイドロボールも数日間しっかり乾かしてから使おうと思います・・・が、ハイドロボールの再利用は2〜3回が限度かな?と思います。















今回の炭酸水+ミルトンでつくる次亜塩素酸除菌水は、安心・安全性が高いそうですが、炭酸水をつくるのも、ミルトンを扱うのも、お子様には危険なので、自己責任がとれる大人のかた限定でおすすめです。

ちなみに、次亜塩素酸ソーダを炭酸で薄めると「有毒な塩素ガス=Cl2」を発生させなくてすむメリットもあるんだそうです。
「次亜塩素酸自体が安全!!!」といわれる理由は、人間は病原菌やウイルスから細胞を守るために、体内で次亜塩素酸を作ってるからだそうで、その上、短時間で消え去ってしまうので、金属への腐食性もほとんどないんだそうです。

「次亜塩素酸水」は、酪農業の現場でも「ウドンコ病や炭疽病、ベト病などカビ菌による病気や、家畜の感染菌駆除に使われています・・・が、植物の有用菌もいっしょに除菌してしまうので、病気が発生したときにのみ、次亜塩素酸水で消毒して、乾いた後に有用微生物資材を葉面スプレーしたほうがヨサゲですよね。

なによりカビ菌による病気の発生は、植物の栄養バランスが崩れている時に起こるので、植物がゲンキなら発生することはほとんどないと言われてます。 根っこを健康に保ったり、水やりの水温を18℃〜22℃くらいにしたり、湿度を40%〜70%にキープしたり、培養液を濃くしすぎないなどなど、最適な環境で管理していれば、ウドンコ病やハダニさえも発生しにくいです。

ということで、「自作カーボネーターを活用した安全なミルトン除菌水」のご紹介でした。
もっとキッチリした理屈が知りたいおヒトは、「次亜塩素炭酸水」とか「炭酸次亜水」とかで、ググってみてください。