2012年10月29日月曜日

秋の味覚とホップの育ちかた

アメリカセンダングサの花の蜜を忙しそうに集めているミツバチたち。このコたちの甲斐甲斐しい受粉作業のおかげで、秋から冬のあいだ、ワンコたちや子どもたちが、あのメンドウなセンダンクザのタネを体中にビッシリひっつけて帰宅する羽目になります。
























いよいよ、いよいよ、いよいよ、いよいよ、ミカンたちが色づいてきました。
フライング気味に2つほど、味見してみました。

それはそれはそれはそれは、サワヤカな風味があって、それでいてシッカリ甘みが乗ってて、ウマかったです。




























「味わう」といえば、もうひとつ。クラフトビア「ムーンライト」さんから、先日お持ちしたホップたちで仕込んだ「フレッシュ・ホップ・エールが、でけました!!!」という、それはそれはウレシいお知らせを頂きました。





















ウチのカスケードホップで仕込んでくださった「フレッシュ・ホップ・エール」。日本では、なかなか味わえない希少価値の高いクラフトビールです。(今日現在で、たぶん完売してるそうです。)























摘みたてのホップの香りがほのかに漂い、上品な味でした。半分くらいまで飲んだところでグラスのなかの香りをかいでみたら、まさしくカスケードのアロマでした。


















来年は香りをさらに引きだせるよう、トライしたいと思いました。
このビールに使っていただいたホップたちの苗ですが、そろそろ今年3度目の収穫時期がきています。

ホップは、肥料食いです。まだ小さな苗のうちは、根っこがしっかり張りめぐるまでは水控えめで管理しないと、根グサレしやすくなりダメになってしまいがちです。

























しかし、根っこがしっかり張って、毛花が咲き始めたら、水と肥料を切らさないように管理して、こまめにこまめに目を配ると、ホップたちはミゴトに応えてくれます。

ホビーのホップ栽培ならば、あまり難しく考えずに、「ホップの花の伸び具合を毎日見てあげて、毬花がスクスクと大きくならなくなってきたら、肥料と水をタップリとあげる。」って感じで全然OKだと思います。



しかし、ホップ栽培は、プロの農家さんたちの足下にも及ばないので「こう管理すればOK!」などと抜かすつもりはサラサラないのですが、それでも「ホップは、ゼッタイ地植えがいい!!!」と思います。そして「ホップは、2年目、3年目からが本番!!!」だと思います。なので、今年ホップのグリーンカーテンにトライしたおヒトのなかで、収穫がイマイチだった場合は、もう一年そのままにしておいてあげたらいいと思います。
























ホップに限らず、ほとんどの植物は「根の量が、花の数、収穫量に比例」します。その上、ホップなどのツル性植物は水耕栽培やプランター栽培にあまり向いていないと感じています。その理由はハイドロ・システムやプランターで、いままで何度となくホップの栽培にトライしてきましたが「なんだか不調!」な育ち方しかしなかったからです。

その昔は、日本の在来種的なホップの苗を買って、半年以上ず〜っっっとポット植えにして肥料も水も光もしっかりあげてましたが、ウンともスンとも大きくならないので、ある秋に「もう飽きた! 枯れてもいいや!」という気持ちで、庭にテキトーに植えかえてしまいました。
←そしたら次の春、タコのような図太い根っこがビシビシと走り出し、我が家のリッパなグリーンカーテンになりました。ほったらかしの植えっぱなしだったのに、それから3年間ミゴトなグリーンカーテンになってくれていました。

ところが日当りが悪かったので、ツルはよく伸びましたが花はあまり咲かなかったのです。






そんなハイドロ嫌いで、プランター嫌いなホップですが、挿し木の時だけはそうでもないようです。

去年センテニアル・ホップの挿し木を取った時の様子です。



















「エアロポニックス」というスプリンクラーで培養液を供給する水耕栽培システムで挿し木とりをしました。
「さあ、挿し木をとろう!!!」






















1週間ほどで、あっとうまに発根しました。














発根したホップの挿し木たちをブクブク式水耕システムで冬になるまで育ててみました。

液体肥料と活力剤の栄養タップリな培養液を使いました。










挿し木の発根から3ヶ月ほどで、これだけ根っこが伸びました。














この後、真冬になったらやさしく地植えにしました。
ハイドロ栽培から地植えは、根っこの気持ちを思えば本来ご法度ですが、春までの数ヶ月でリカバリーできるし、冷たい土のなかのほうが根っこは休眠しつつ、糖分やミネラルをシッカリため込んで、太くなってくれるのでOKみたいです。















このやり方ならば、挿し木のホップの茎が半年ほどで2cmほどまで太れるので、日当りがいい場所に地植えすれば、ホップの根茎(リゾーム)からスタートさせた苗と同じくらい、植えて一年目からでも、なかなかの収穫が楽しめると思います。