2010年4月26日月曜日

ガーデンショーで「タネ マモル オカタ」

東京インターナショナル・フラワー&ガーデンショーに、行ってきました。
立川駅ちかくの昭和記念公園「みどりの文化ゾーン」で開催されたこのガーデンショーは、オープンエアな空間がとってもよかったです。

青空のしたの芝生に直接エクステリアや庭園のデモンストレーションが展示されているので、館内のエキスポみたいに人いきれでウンザリすることもなく、風に吹かれながら気持ちよく楽しめました。














会場内で人気があつまっていたのが、エクステリア・ブースです。
これはイギリス製のエクステリア(だったと思います。)














メルヘンチックな中庭です。こんなテラスが庭にあったら・・・というよりこんな広い庭すらありません。











「No Enrty」のサインも、こんなにオサレです。

無機質な「立ち入り禁止」よりも、効果がありそうです。











どこにレンズを向けても絵になります。

ところでこのエキスポで、思わぬうれしい再会がありました。


公園内の施設館内のフラワーアレンジメントのブース、
「日比谷花壇」さんが主催で講演会がおこなわれていました。

足早に通り過ぎようとすると、なにやら気になるキーワードが耳に入りました。





「固定種の・・」、「F1品種は・・」、「遺伝子組み換えは・・」おおっ!もしかして!

なんと日本のタネのマモリビト「野口種苗」さんの講演だったのです。急いで空いてる席を見つけお話を聞くことができました。

「ホビーガーデンなら、固定種の野菜を育てたいな」と思ったキッカケが、そもそも「野口種苗」さんでした。

2・3年前に、偶然にもおなじ立川で拝聴した「野口種苗」さんの講演会に参加したからでした。その時は固定種野菜の無肥料栽培に励んでいらっしゃるココロザシの高い生産者さんのご提供で、固定種のニンジンやカブを試食できましたが、肥料無施肥なのに、なんとも甘くて味が濃厚で風味が豊かだったのを覚えています。「コレがほんとうの野菜の味です」という言葉にふかぁく納得しました。

さっそく「時無三寸」という固定種のニンジンの栽培をはじめたくらいでした。スキルが低すぎてニンジンは5cmくらいにしか育ちませんでしたが,味は濃くてオイシかったです。
自然栽培の「コシヒカリ」の種モミも格安であります。

そもそも、なぜ野口種苗さんは出荷に不利な固定種の野菜にこだわるのでしょうか?
また,F1品種ってなんなのでしょうか? そしてF1品種ばかりだと、なにが悪いんでしょうか?

・・・


2010年4月23日金曜日

育てたグリーンゼブラをピクルスに

先日、循環システムの水耕栽培で育てていたエアルーム・トマトを撤収しました。

室内栽培だと大きく育てられる高さには、どうしても限界があるので、トマトなど2〜3m以上に育つものは、ある程度を収穫できたらすっぱりとイサギヨク刈り取ってしまっています。

でも撤収してしまう前には、必ず挿し木をとっておきます。こうすれば大きくなるトマトでもコンスタントにほどよいサイズのトマトが維持できますし、なにより管理がラクです。

すでに花や実がついている「マザープラント(=親株)」からとった挿し木は、実生とくらべて同じ程度の大きさでも、早めに花芽がつく気がします。


熟していない小さなグリーンゼブラ・トマトは、ちょっと固すぎて、まだ食べられないのですが、もったいないのでピクルスにしました。

ピクルスはワインビネガーでつくるのが正式ですが、おととし穫れた柿からつくった柿酢とテン菜の砂糖でつけ込んでみました。

秋の作物からつくった柿酢は、カリウムが豊富で身体を温めるので、今みたいな変なお天気が続く時は、体調を整えてくれます。

ちなみにゼブラピクルスの味は,生で食べるよりはるかにウマいです。





でも同じ食材からできたお酢で漬け込むのが、なにかとよいらしいので、グリーンゼブラのピクルスはトマト酢で漬け込んでみたほうが、オイシイのかもしれません。

お酢の効能は,お料理やヒトサマの健康によいばかりではありません。

もちろん植物にも、とってもいいようです。

例えば柿の木には、いろんな害虫がつきやすいので薬剤をかけるのは仕方ないんですが、おなじ柿から作った柿酢をあげると、病気や害虫がつきにくくなるようです。






なので水稲作で農薬をなるべく減らしたいのならば、もちろん「米酢」がいいんだそうです。いま成育中の「イセヒカリ」で試してみます!!

2010年4月22日木曜日

Grow Your own Rice!! 稚苗です

実生からスタートしたマンゴーの苗の新芽が伸びはじめて、ようやく復活のキザシがみえました。
昨年の夏にはハダニにやられて、

洗剤にお酢をまぜたものを葉面散布したら

ハダニも消えましたが

葉っぱもぜんぶ枯れ落ちてしまっていました。







これはココ栽培のホップの新芽です。
すっかり水やりを忘れてしまっていて、カラカラになっていて、あわてて培養液をあげました。

地植えのホップのほうが、すでにデカク育っているのですが、せっかく雌花が咲いても,おびただしい「アザミウマ」がついてしまうのです。(農薬は使いません)







このホップにうまいこと花が咲けば、お茶にしたり発泡酒のフレーバーに使いたいとたくらんでいます。


ロックウール培地で水耕栽培の「 イセヒカリ 」たちです。
そろそろ「乳苗-にゅうびょう-」から「稚苗-ちびょう-」へと生長しました。














水耕栽培用の肥料を うっすらとあげはじめたトコロです。もうそろそろ室内田植えしたい時期です。
ちなみによい稚苗の条件は、
草丈:12〜13cm以内
トップの葉が広く反る
etc...etc...







ハイレベルな稲作技術がネット上にゴロゴロと転がってます。

よい水稲の苗の判断条件については、もう葉っぱの一段一段ごとに、長さや太さまで細かくミリ単位でサイズの目安があるんですねぇ。日本での、水稲作への取り組みの命がけテキな真剣さとたゆまぬ研究,歴史の重みというものが、ヒッシヒシと伝わります。

むかーしむかしから、お百姓さんは新しくでてきた葉っぱの1枚1枚を真剣に見守っていたんだろうと思います。


発芽しすぎて、あまってしまった種モミはココ培地で育ててます。光もじゅうぶんにあたっていないので、まだ乳苗だし、ほとんど「陸稲-オカボ-」状態です。
メインの水稲たちにあげる培養液の内容やEC値を変えたいときに、まずはこの方たちでテストしてみるつもりです。














培養液をまるまる取りかえられるように,ペットボトルの底にアナをあけてからバケツに深々と養液をはっています。

2010年4月21日水曜日

ココ栽培のバラたちと光ストレス

4月20日の昨日は「穀雨」、作物にうるおいを与えるやさしい春の雨がふる日だそうですが、今年は雨よりお日様がほしいところです。

バラが好きなガーデナーさんたちは、みなさん5月を待ちわびていることだと思います。
冬にジーッと耐えてきたバラたちは寒さから解放された春にこそ、競うように咲き始めますよね。秋にもたくさん花を咲かせますが,春にはかなわないと思います。


去年はあまり咲かなかったモッコウバラですが、

いまツボミがいっぱいついてます。

今年は当たり年かもしれません。









水耕栽培のひとつ、ココ栽培で育てているバラたちです。
冬にもけなげに花を咲かせてくれてましたが、

この季節のツボミの数の比ではありませんでした。









コーヒーオベーションのおふたりは、
房咲きのつぼみをはじめてつけました。

オレンジや茶系色のバラがすきで、ついつい同じような色のバラばかりがあつまってしまうのですが、
バラにかぎらず、「虫に食べられやすい花の色」と
「食べられにくい花の色」が、ある気がします。

パンジーでもバラでも、紫や赤の濃い色の花びらは、あまり虫に食べられませんが、オレンジやピンクなどや、うすい色の花は、ガツガツと食べられしまうことが多い気がします。

花は色ごとに性質がちがうんでしょうか?








花の色は、太陽の紫外線対策に活性酸素から細胞を守るためにつくられる「抗酸化物質」でできているそうです。青色〜赤色系は「アントシアニン」という抗酸化色素で、黄色系はニンジンやカボチャなどに多く含まれる「カロテン」という抗酸化色素だそうです。

紫色や赤色の花びらが食害されにくいのは「アントシアニン」のほうがマズそうに見えるからでしょうか?
昆虫には、ヒトが見ることができない紫外線光が見えているそうなので、紫外線をあびている花びらの色が、わたしたちとちがった色目に見えているのかもしれません。

ところで、植物もヒトと同じで強すぎる光が、やっぱりキライなようです。
わざわざ抗酸化物質をだすくらいなので、女性と同じで植物も「日焼けはキライ! 」なようです。

植物の細胞や葉緑素は,強すぎる光があたると、ペターッとひらぺったく細胞壁にひっついて「光をさける」んだそうです。そうやって細胞の核とそのなかのDNAを守っているんだそうです。

ただちょっとヤヤコシイことに、細胞を傷つける「活性酸素」は、ダメージを与えるばっかりではなく、植物を元気にするチカラもあるそうです。種子は,ベストなタイミングで発芽できるように「発芽阻害ホルモン」を仕込んでいるんですが、いざ発芽したいときにはジャマです。
発芽したい種子を手助けするのが「活性酸素」だそうで、発芽をジャマする植物ホルモンなどを分解してくれるんだそうです。

光量も、肥料も,ストレスも、「ちょうどよく与えてあげる」のが、一番みたいですね。

2010年4月20日火曜日

意外とハマる? ミミズコンポスト

「 生ゴミをコンポストにすれば、ゴミが高級肥料に大変身するし野菜がオイシく簡単にそだつし、これはもうひとつぶで二度も三度もおいしい・・・ 」
そんなふうに欲の皮がパッツパツに張った状態でうっかりと始めたのがEM菌での生ゴミコンポストでした。

が、

管理がヘタすぎてニオイがきつくなり「発酵した」というより「腐った」コンポストのカオリは、容器のふたを開けたとたんに、エンエンとご近所中をただようこととなりギブアップしました。原因は水分が多すぎたことです。上手なひとならもちろんEM菌でサイコーな肥料ができます。

そこでミミズくんを使ったコンポストにチェンジ!! となった次第です。
コンポスターとして抜擢されたのはシマミミズというポピュラーなミミズです。

生産者さんが生業としてコンポストを作る場合は、キロ単位のシマミミズを資材として購入される場合もありますが、

ウチではそのへんをウロウロなさっていたミミズたちをお招きしてワラワラと増えてくれました。





コンポストボックスは、ホームセンターでGETした木製の整理箱です。
地面にじか置きしてるので、水分とか湿度の管理がラクです。ベランダや屋内だと容器の中の水分が多すぎても少なすぎてもミミズによくないので、排水性や通気性などの管理がいるかもしれません。














はじめたころは野菜の皮やコーヒーの粉など生ゴミだけをあげてましたが、シマミミズは思うように増えてくれませんでした。

ミミズは木材チップや紙パルプなどが大好きと知り、古新聞や使い終わったココ培地を多めに混ぜてあげると「もう増えなくてもいいです」というほど増えました。そこにはミミズたちがたくさん集まってきます。

新聞紙やココ培地には適度な保湿と通気性があって炭素が豊富なので、ミミズたちは「 喰っては寝る 」という優雅な日々を送っている様子です。

ホームガーデンで育てた野菜の収穫後や、咲き終わった花も、細かくしてミミズくんたちに食べてもらってます。


コンポストは外で管理してるので室内栽培用の培養土には使えませんが、庭のイチゴや庭木にあげてます。

腐植酸がたっぷりで肥料の効きもよくなります。






2010年4月19日月曜日

多肉たちは花ざかり!

先週末の金曜日は、いったいなんだったのでしょう? 明け方には、うっすらと雪がつもってました。

近ごろの異常気象のせいで、冷害と日照不足がつづき野菜の値段がベラボーに高くなってます。とくにキャベツやネギ、レタスなんかの葉もの野菜が不作です。

うちではベランダでレタスを育てていたおかけで、ちょっぴり助かってます。ホームガーデンなら霜が降りそうな日は室内に避難させることもできるし、レタスは花を咲かせる必要がなく初心者むきだし、種をむやみにバラまいても,間引いたレタスは食べられるので、こんな時こそ「Grow Your own VEG!!」おススメです。

ついでにミミズコンポストにもトライしてみませんか??
生ゴミも有効利用できるし肥料代も浮くし,レタス程度ならコンポストをすき込めば培養土が不耕起栽培状態でくり返し使えます。


ところで季節はずれの雪を知ってか知らずか、多肉の「 ハオルチア 」の3名がそろって花芽をつけました。

食べてもOKで、しかも健康にもよい

ハオルチア・サラダ菜です。










水やりのときに、

たまに葉っぱがひっかかってちぎれると

パクッといただいてます。

お味は、青くさいアロエの果肉って感じです。








ハオルチア仲間の「オブツーサ」です。

株分けしたので、ちょっとイビツです。

ドンドン根がでるので株分けすればするほど

増えるコのパターンです。







ちょこっとカワいい花芽が見えてきました。

花が咲けば種がとれます。

多肉は実生からふやすと時間も手間もかかるので、「今度こそやめよう」と思うのですが、それでもウッカリ種まきしたりしてます。

まるで多肉の精にあやつられてるかのようです。





のこり1名は、自宅のトイレの窓際で、とてもズサンに管理されているハオルチアですが、ちゃんと花芽が伸びてきてます。


ついでに最近の「ブルゲリ」の様子です。

砂つぶがひっついてしまったところが、

あいかわらず凹んでしまってますが元気です。










多肉たちには水耕栽培用の液肥をうっすーくしたのと、根っこの有機活力剤なんかをあげてますが、水耕栽培用液肥は、やっぱり吸収率がよいからか挿し木も活着よく元気に育ってくれるみたいです。

2010年4月16日金曜日

グリーンゼブラと偉大な園芸家

エアルーム・トマトのグリーンゼブラ、とうとう収穫しました。



挿し木からはじめたほうが、

収穫までの期間はぜったい短いとも思うのですが、

実生には ( 種から育てる )

実生のたのしさがあります。





一番はじめに結実したモンスターゼブラ1号です。

自分で育てでもしないと、こんなブサイクトマトとはスーパーでは出会えません。

つまり商品価値はありません。

なにしろ4つのトマトが合体してます。








モンスターゼブラ1号は、晴れてボスニャンコの顔くらいの大きさになりました。ノーマルな大きさのゼブラたちと比べると、だれよりも栄養をひとりじめしたことが、ひとめで分かります。













ところで、こんなたのしいトマトをつくったのは、どなたでしょう??

グリーンゼブラの種がはじめて売り出されたのは、

1983年です。わりと最近のことです。

米国カリフォルニアのトマトとポテトのブリーダー
「トム・ワグナー」さんによって世に送り出されました。







ワグナーさんは現在もご健在です。
ワグナーさんのブログを拝見すると、グリーンゼブラはエアルーム・トマトのなかでもずば抜けて人気者になったことが分かります。

ところで、近代的農業が大発展したきっかけは18世紀に化学肥料農法へとシフトチェンジしたからなのですが、天才的園芸家もぐうぜん18世紀にたくさん誕生していたようです。

以前ふれたカーヴァー農業博士も、そのうちのお一人で、化学肥料多施肥でぼろぼろになっていたコットン畑にピーナッツやサツマイモを植えて南部の農業を救いました。

「 園芸の魔法使い 」と評された「 ルーサー・バーバンク 」さんも18世紀に夢のような新品種を生み出し、アメリカで大センセーションを巻き起こしたそうです。アメリカでは現在でも園芸で偉業をなし遂げることを「バーバンクする」と表現するそうです。

一番有名なのは「 バーバンク種 」とよばれるジャガイモの新品種ですが、バーバンクさんについて知るまでは,ジャガイモの花にトマトそっくりな種子ができることを私は知りませんでした。ジャガイモの花についた実を見てはじめて、トマトとジャガイモがおなじナス属だということに納得しました。

植物に精通することに天才的才能をお持ちだったカーヴァー博士とバーバンクさんのおふたりには、共通していた「なにか」がありました・・・長くなりますので、またいつか。