2010年11月22日月曜日

「小雪〜しょうせつ〜」とイチゴの花

今日は「小雪」です。晩秋というより初冬という気配が濃くなってきました。とはいうものの、晴れた暖かい日には、まだモンシロチョウがヒラヒラと飛ぶのを見かける今日のこのごろです。


ココ培地&室内栽培のイチゴに、いよいよ花が咲きました。




花はおっきめで3.5cmほどあります。

おっきな花には、おっきな実がつきます。



でもアップで見てみると・・・







アブラムシが、なんか夢中で吸ってやがります。栄養満点でしかも無農薬栽培です「さぞ、ウマかろうよ! 」とクヤシいかぎり。














こちらは、ツボミがやっとついたものの、ふたつの花がくっついちゃってるし花びらが広がっちゃってる「乱形花」です。このツボミは、残念ですが摘みました。














こちらにはマトモなカタチのツボミがついてくれました。














イチゴは作物のなかでも、秋から春まで半年以上と栽培期間がながく、生産者のかたがたは、この長いあいだに少しでも大きくてキレイでオイシいイチゴをたっっっくさん収穫するために、十人十色のさまざまな工夫をなさってるようです。

2010年11月19日金曜日

秋の色・イロイロ

新芽のあざやかな緑がまぶしい春は、すべてがイキイキとして見えますが、野の草木が葉を落として土に還っていく秋の色彩には、色っぽさみたいなものを感じます。

とりたてて鑑賞価値のなさそうなセイタカアワダチソウも、とても目を引く鮮やかな黄色い花を咲かせます。














緑からオレンジ、赤へと紅葉してきてます。「秋っぽさ」をグッともりあげてくれるこの色彩ですが、オレンジや赤の色素は「カロテン」と「アントシアン」だそうで、花びらの色をつくってる成分とほぼおんなじで「抗酸化物質」です。


「カロテン」は「葉緑素」とおんなじで光合成色素だそうなんですが、「葉緑素」のほうが「カロテン」よりもはやく分解されてしまうので、葉っぱが老化して枯れてくると「カロテン」だけが残って黄色く見えるんだそうで。

で、秋になると「アントシアン」がつくられて赤く紅葉していくんですが、「アントシアン」100%になったまっ赤な葉っぱは、もう光合成してないそうです。

人の皮膚でもアントシアンがつくれれば、いちいちUVクリームを塗りたくる必要もなくなって日焼けなんて気にしなくてもすみそうです。が、そうなるにはヒトの遺伝子を組み換えするしかないと思うので、そこまでして「赤色人種」になる勇気はありません。

ところが、そういえば子どものころ、冬のあいだ毎日当たり前のように大量のミカンを食べていたんですが、友達から「足のウラ黄色いね。どうしたの?」とビックリされて始めてミカン食いすぎると足の裏が黄色くなるんだと気がつきました。ミカンの黄色は高酸化物質のカロテンなので、そっちなら気合いでなんとかなりそうですが・・・素直にUVクリームぬった方が安上がりですね。


多摩川の土手に群生するススキの親戚の「荻=おぎ」の穂です。アントシアンに守られたボルドー色のタネモミをたわわわわわ・・・に実らせた荻の種を食べに、今年巣立った若いスズメたちが大量に群がってました。


チョット物音がしようものなら、スズメたちがいっせいに右へ左へ上へ下へのオオサワギ。















食事をジャマされて、ネト〜ッとコチラをにらむ(ように見える)若いスズメたち。なんともカワいかったです。




























世界中でナゾの減少をつづけるスズメたち。みんな元気に大きくなってほしいので、食事のジャマをするのはヤメました。

2010年11月17日水曜日

これからの水温管理

今朝の水道水の温度は13℃でした。
15℃以下の水温が根っこにダイレクトに触れてしまうと、大事な大事な「根毛」が一瞬で消え失せてしまって、植物ホルモンがつくられにくくなって徒長したりオイシくなくなったりしてしまうそうす。

と、いうことで水耕栽培の培養液を作るときは、お湯を足して水温を18℃〜22℃くらいにしてあげることにしました。
有機酸がはいった有機活力剤を入れたあとなので、

pH値は4.2と低くなってます。













でも有機酸で酸性になってる有機活力剤のpH値は、あんまし気にしなくてよいとのことです。「有機酸のpH値は関係ないの? ナゼナゼ・ドウシテ???」については、こちらでどうぞ!!!













そして、すっかり湿度のことを忘れてたせいで、

乾燥した空気とともにお出ましになった「ハダニ」も、

加湿器と石灰攻撃で治まりました。

めでたしめでたし。










ちなみに適度な湿度は30%〜60%ほどですが、湿度が高すぎても低すぎても植物にはよくないそうです。なぜなら、適度な湿度でないと葉っぱのうらの気孔が閉じてCO2を吸わなくなって、根っこも水分と養分を吸うのが遅くなるので、生長がおそくなるんですね〜。
イチゴのツボミがようやくでてきました。左側が葉っぱの「新芽」で、右側のネグセのついた頭のようにバサバサッと広がってるのが「花芽」です。











そして、GETしたときから不調だった

イチバンちっちゃいイチゴのプラントも・・・


最近では、ノビノビと大きな葉っぱが開くようになってきました。

やっと根っこが張ってきて本調子になったということだと思うので、もう枯れてしまう心配はないと思います。










水温が低い方が酸素はたくさん溶けているので、夏場みたいに酸素不足になる心配は減りますが、これからは培養液の水温や乾燥に気をつけてあげたいと思います。

2010年11月15日月曜日

支えあうから、ゲンキです!

いよいよ秋も深まってまいりました。
紅葉が深まるこの季節、葉を落としたり枯れていった草木が地表につもって、それをバリバリ・ガシガシたべる有用菌たちにとっては、食べ物が豊富だし地温も低くなってライバルも減るのでゼッコウの繁殖期となるそうです。

バックリザックリひとことでいえば、野の植物と有用菌はお互いにチッ素や微量ミネラルなどの栄養分をキャッチボールしながら毎年繁殖してます。人の手で肥料を入れたりしなければ、このサイクルはエンエンとつづいて、そうなると当然植物も有用菌も粗食ぎみになるんだと思います。

人もそうですが、植物も粗食だと体内バランスがよくなって

病気に強くゲンキになるようです。

土手に自生してた「ノイバラ」です。
もちろん肥料なんてヒトからもらってないはずです。











ハダニもアブラムシもアザミウマもみあたりません。くやしいほどに葉っぱの1枚1枚が無傷でぴっかぴかでした。














新鮮な新緑がきれいなノイバラ新芽もイキイキ・ノビノビと葉を展開してました。うちの箱入りムスメのバラたちときたら、ムダな新芽をとりのぞいてあげないと体力が足りず花がすっきり咲かないというのに・・・














野良なノイバラがヒトの手入れもなしにこんなにゲンキなのは、この環境になじんでるからですし、生存競争に負けて枯れてしまったノイバラのほうが多いんじゃないかな?  と思います。そのかわり「品種改良のバラみたいに、ゴージャスでウットリするような大輪の花を咲かせる」なんてことはありえません。














でも肥料や農薬をつかわなくっても、毎年けなげに花を咲かせて実をつけてます。













と、いうことで植物も微生物も虫たちも、

みんなGIVE & TAKEしながら

支えあって生きているからゲンキなんですねー。

2010年11月12日金曜日

多肉たちが生きぬく知恵

マクロで見れば見るほど、不思議ワールドがひろがる植物のひとつは、ワタシにとっては「多肉」です。

キョーレツな日射と高温・乾燥のなかで生きぬく知恵をあみだした多肉・サボテンたちのどの部位を見ても「いったい、どうやってこんなことに・・・・」とため息がもれます。

「白星」というサボテンです。芽もハネも、まぁるく360℃にひろがってます。

























「オブツーサ」をアップで見ると、透明なバルーンがポコポコと浮かんでるみたいです。テッペンが透きとおって色素が抜けてるのは、強い光を吸収しないように・・・なのでしょうか???














植物が緑色に見えるのは「光」を吸収するための色素「クロロフィル=葉緑素」が光の波長のうち赤と青をメインに吸収しますが、あんまし吸われない緑色の光波長がはね返っているので、ヒトの目には緑色に映るんだそうです。















そんで、植物たちは吸収した「光」と「二酸化炭素」と「水」を 反応させる光合成運動で炭水化物をセッセとつくってるわけですが、「二酸化炭素」をGETするためには、葉っぱの気孔をパカアッと開けて吸わなくちゃならないわけで、高温で乾燥の激しい砂漠でそんなことをしたら、あっという間に気孔から水分が蒸発してしまって、カラッカラに干からびちゃうわけです。なので多肉たちは、昼間は二酸化炭素を吸うのを我慢して、日が沈んだ夜間に気孔を開いてCO2を吸うっていう知恵を持ってるんだそうです。


ところで、先週ふと気がつくと、夏に花が咲いてた多肉のヨコッチョから、この多肉の赤ちゃんが発芽してました。マクロで撮ったので、でっかく見えますが直径1.5mmくらいしかありません。でも一人前に緑色してて、カワいいったらありゃしませんっ!!!














 せっかく発芽しても、ここから一人前に育つまでがものすごく大変です。多肉の達人曰く、「まだ小さいうちは直射日光は禁物で、そしてゼッタイに土を乾かしちゃあ、ならねぇ。」だ、そうです。
なので、早速小さなポットに植えかえてあげました。でもポット自体が小さいから存在感がなくって、ふとポットを倒してしまったりして、ベイビー多肉くんが大人に育つまでの試練には、人為的なものもあるわけです・・・

2010年11月11日木曜日

イチゴの花芽と病害虫対策

11月に入って、ようやくココ培地のイチゴに「花芽=はなめ・かが」がつきました。ツボミがようやく出てきました。














植物が「新芽」をだすのが遅くなっていって、花になる「花芽」が小さくできることを「花芽分化」というそうです。このときの花芽は顕微鏡で見ないとわからないほど小さいそうですが、去年から同じ条件でイチゴを室内で育てているので、「花芽が分化してきたかな?」という「シグナル」が、なんとなく分かるようになってきました。
そ・れ・は・・・・














害虫です!!! 花芽が分化しはじめると害虫や病気がでてくることが多いと感じてます!!!
これ↓は、バラのツボミですが、イチゴとバラはおなじバラ科なので、育ちかたにはイロイロと共通点があります。例えばトマトやキュウリなんかの夏野菜と違ってバラ科は冬の寒い気温でも根っこは酸素をよく吸います。夏野菜は地温や水温が低くなると根っこが酸素を吸わなくなるので冬には加温してあげないと枯れちゃうんですねー。














そして、このバラのツボミにアブラムシがいらっしゃるように、イチゴもバラも花芽分化するころになると、害虫や病気が出てきやがります。薬剤を使って駆除してないので、その周期がさらに分かりやすい気がします。

トマトやキュウリなどの一年草はタイムリミットがあるので花も咲かせながら根っこも生長もするという同時進行ができますが、イチゴもバラも宿根草だからなのか「花咲かせるとさ、疲れんのよ。休みたいときは、休むわよ!!!」的な気質を感じます。

夏野菜とちがって、イチゴやバラは花がついたり実がなると、根っこは茶色く枯死していくものが多くなってきますが、培養液をためて根っこを泳がせるブクブク水耕栽培だと、根っこが枯死する程度がひどいそうです。その理屈は経験ずみなので、よくわかったツモリです。


最近でてきてしまったハダニ対策として、グロウルームには水を入れたペットボトルを置いたり、噴霧器でリン・カリ肥料やケイ酸資材を葉面散布してあげたり、加湿器をいれたりしてます。

そして意地でも薬剤は使いたくないので、今年とれた「イセヒカリ」のイナワラをココ培地の表面に敷きつめてみました。
イナワラには「ハダニ」をたべてくれる「カブリダニ」が住みつきやすいそうです。でもでも「室内で育ててるのに、そのカブリなんちゃら ってのはどこからくるの?」という疑問もありますよね。














空気中には、いろんな浮遊物がたっっっくさんまざっていて、病気や害虫のモトも飛んでますが、同時に有用菌や益虫のモトも混ざってくれてます。なので室内で育てていてもココ培地には、そのうちだんだんと有用菌が住みついたりもするんですねー。でも環境によって有用菌が少ないお部屋もあるので、水耕栽培用の有用菌資材なんかをあげると、効果的に増えてくれるんです。
農薬の使用を極力おさえたいビニールハウスの生産者さんは、ハウスのまわりに生えてくるセイタカアワダチソウをわざと抜かずに残しておいて、それに大量にわくアブラムシを補食しにくる益虫を呼びよせたりもするそうです。この方法で薬剤の使用は1/3ほどに減ったそうです。

外にでると幸いにも、このへんの地面は雑草天国です。
きっとカブリダニも来てくれるにちがいありません ? ? ?

そして収穫後まで役に立ってくれる「イセヒカリ」は、いまだネズミ襲来から完全復活していません。トホホです。

2010年11月10日水曜日

虫たちの冬支度

今朝は快晴で、富士山のてっぺんがキレイに見えました。雲が少なくなる秋から冬の間でないと、ワタシの住むところからは滅多に富士山がおがめません。

いよいよ柿も色づいて、そろそろ食べごろかというカンジです。

「柿など実成り物の木は庭に植えるな」ということが昔から言われるそうです。実が落ちるから縁起が悪いとか、方角によって植えてよい木と悪い木があるとか・・・
でもホントのトコロは多分秋に実が熟してセッセと収穫にはげんでいると、オスソワケを期待した見ず知らずの人々がやたら集まってくるからだと思いました。












柿のおこぼれ目当てだとわかっていても「セイがでますね。」とか「立派な実が成りましたね、さぞ手入れが大変だったでしょう。」

などなど見ず知らずの方から労っていただくと、ついつい面識のない方にも「食べきれませんから、どうぞ」と、穫れたての柿をふるまってしまいます。




ところが後々になって「ウチには分けてもらえなかった!!」というクレームをご近所から受けてしまう話もタクサンあるようで、「世の中いろんな人がいるからトラブルの元になる果樹などは、植えない方が賢いよ」という意味合いが大きいのかなと思いました。

バラの木にでっかいジョロウグモがいました。

お腹がふくらんでるので、タマゴを持ってるようです。

キビシい冬を前にいろんな虫たちが花に集まり、その虫目当てにクモやカマキリなんかが待ちかまえてる今日このごろです。








天気がよくなって、花をつけはじめたバコパには、

大好きなヒラタアブが毎朝来てます。

























ウチに住みついてるカタツムリは、

ヒラペッたくて水分がとばない

プラッチックが大好きです。








クダモノトケイソウの実です。

夏以外だと、登熟するまでに

3ヶ月近くもかかることもあるそうです。











クダモノトケイソウは、なぜかカマキリに人気があります。こうして腕をそろえてジ〜ッとしてる姿から「拝み虫」「Praying Mantis」とも呼ばれてるそうです。
カマキリは顔の向きを変えず目だけを動かしてコチラをガン見するところが、なんともカワいいです。



いろんな虫たちが集まってきてくれるのは、ある意味で植物や土壌が健康であることのバロメーターかなと思いますし、虫たちは月の満ち欠けや気温、湿度の変化にも敏感なので、カマキリが道路のどまん中でボーッとしてたら気温が下がってきたということだから、植木の水やりにはお湯を入れて水温を高くしようか、などなどいろいろな目安になってくれてるようです。