2013年8月8日木曜日

ホップとトマトとマメと虫たち

アウトドア栽培のトマト「千果」たち、梅雨のもどりの連日の雨で培土がなかなか乾かず培養液があげられずにいましたが、ポッティング・ミックス培土のほうは肥料がもらえなくても、おかまいなしに花をたくさん咲かせていました。














雨が降ると培養液をあげられない露地栽培では、毎回培養液を与えなくてはならないココ栽培のトマトより、保肥性がたかいポッティング・ミックス栽培のトマトのほうが生長と花つきがよいです。






















ココ栽培のトマトたちも順調に育ってますが、最近タバコガの幼虫やシャクトリムシがよくつきます。花が落ちたり、果実に黒いフンがあったり・・・















シャクトリムシは、葉っぱをマルッとたいらげてしまうので、いくら枝のふりをしていてもすぐに見つかってしまいます。














トマトの葉っぱのウラに産みつけられたシルバーに光る物体! カメムシのタマゴです。
カメムシのタマゴは色も形もバリエーション豊富なようです。

















グリーンカーテンのカスケードホップ。先月雨が多かったせいか、全体的に毬花が大きくそだっています。























花が大きくなるツルは害虫にも強く、植物の健康と花つきの良さは比例することがよくわかります。















センテニアル・ホップは、掘るとすぐにコンクリに突き当たるような土があまり深くない場所に植えてしまったせいか、プランター栽培のホップのように弱々しくしか育ちません。ツルが細く、毬花も小さいうえに葉っぱも「ハムシ」という甲虫に食べられてしまいます。
















肥料焼けを起こさせてしまって春に生長がストップしてしまったチヌーク・ホップ。やっとツルが伸びてきたと思ったら、あっというまに毬花が大きくなりました。花も大きく伸びて葉っぱはまったく食害されていません。 
カスケードとチヌークを植えた場所は、土が深いので根っこが長く伸びていけるからだと思います。
















ホップのコンパニオンプランツとして植えた「赤と白の花インゲン」。ホップと競うようにツルツルツルツル伸びています・・・地植えはプランター栽培みたいに高温や水きれに弱くないし、植物本来の強さがゾンブンに引きだされる気がします。そのかわりに、肥料のコントロールが大変です。























初めて育てる植物は、そのたびに新しい顔ぶれの昆虫と出会うことができます。花インゲンはアブに大人気。






















しばし食後の休憩・・・






















「ハッ! ダレだっ!!!」























暑さでいっこうに実らないものの受粉してくれるアブくんは大歓迎ですが、コイツらはもう大迷惑のコガネムシ! 葉っぱは食べちまうし、ツルを誘引してると落ちてきて顔にぶつかってくるし。小さい頃は好きだった虫ですがガーデナーの敵です。













触るとバッタみたいにピンッッッと跳ねる蛾、名前は分かりません。















虫がふえると捕食系のカマキリやクモもふえます。クモの巣に大量に引っかかったホップの雌しべ。そういえば、「WEB」というのはもともと「クモの巣」という意味だったということ、数年ぶりに思い出しました。








2013年8月5日月曜日

土手カボチャのハーベスト

今年もまた、春になったら勝手に芽生えて5メートルほどのエリアをあっっっという間に占領した「土手カボチャ」が、収穫の時期を迎えました。

いつのまにか肥大していた土手カボチャたち。














カボチャは、ウリだけあってキュウリやゴーヤー、スイカやメロンと同じく雄花と雌花がべつべつに咲きます。雌花が開いてる間に雄花を摘んで受粉させにゃならんそうですが、あんまり手をかけると、昨年のように盗まれたときの失望感と、そのあとで腹の底からフツフツと沸いてくる怒りがハンパないので、無断で盗られてもいいように今年はほとんど手をかけませんでした。なにしろ勝手に生えてきて抜かないでおいてあるというだけの雑草レベルのカボチャですから。
http://desktopfarmer.blogspot.jp/2012/07/blog-post_19.html

ふと気がつけば、ミツバチやらアブやらが受粉してくれてたみたいで、大きな葉っぱをかき分けると、そこここにリッパなカボチャがゴロゴロ・・・














そのうえ商売上の悲しいサガで、見て見ぬ振りなどできるわけもなく。
雨ふりがつづけば、ついついカキ殻石灰を葉っぱに振りかけ、花が咲いて実がつけば、ついついついつい「バットグアノ」と「モミガラくん炭」を根元に撒いてしまいました。

・・・ということで、手入れらしい手入れがなくても、今朝はこれだけ収穫できました。まだ2〜3コ、葉っぱに隠れているヤツもいます。






















カボチャの収穫タイミングは、果梗(かこう)にタテの亀裂がたくさん入ったあと、横にも亀裂が入ったときです。これより早いと水っぽい果肉になるそうです。
あと、ほとんどの野菜や果物の収穫に共通することと思うのですが、数日晴れたあとの午前中なら、糖度も高めでビタミンやミネラルなどの栄養価も消耗されるまえなので収穫に適してると思います。
・・・あと、できれば「満月」のある週ですが、明日は「新月」ですね。














それにしても、「土手カボチャ」とはホントによくいったもので、カボチャはとにかくタネの発芽力がつよく、生長も早くて盛んで手間いらず!

とはいえ、勝手に生えてきて,ほとんど手入れしなかったカボチャたちは、色むらがあったり、熟し方が均一でなかったり、もちろん売り物のカボチャにはほど遠いのですが、あまり欲をかかずホドホドで満足することも大切。
数週間ほどキュアリングしたあとに、ありがたくありがたく頂き、ご近所さんにもお配りします。


2013年7月31日水曜日

カスケードホップのサイズアップとPK肥料

今月のなかば、今年初めてのカスケード・ホップの収穫をしました。
栽培3年目にして、やっと一人前のサイズのホップが穫れました。やっぱりホップは,思ったより肥料食いです。今年は毛花が咲いてから、少量ずつですがコマメに追肥を与えていました。

















ベタな大きさ自慢画像 その1























ベタな大きさ自慢画像 その2



















PK肥料は、最初の毛花が咲き始めてから約一ヶ月後(開花後3週目〜5週目)に与えはじめています。もしも開花期専用の肥料を与えているのなら、PK肥料は花が咲きはじめた直後から与えはじめても、正直ほとんど意味はありません。

花が咲きはじめた頃は、植物がPKを余分に必要とするコンディションになっていないためで、開花期専用のベース肥料バランスで十分なのです。(開花期用の肥料は、すでにPKの比率が高くなっているからです。)
















なので、ホップや稲、麦など収穫が一度だけの植物にPK肥料をあげるタイミングは、開花後3〜5週目の一週間、または収穫する週の3〜4週間前の一週間与えます。(ホップも基本は収穫が一度です。)
トマトやイチゴ、キュウリなど野菜でいえば2段目の花が咲き始めてから与えはじめるのがよいかと思います。また、ホップでもトマトでも熟した順に連続収穫していくような場合は、下段のほうから収穫したあとに、お礼肥え的にPK肥料を与えるのがポイントかなと思います。













いずれにしても、PK肥料を与えるタイミングや期間、濃度はガーデナーの経験や育て方によって、ずいぶんとバリエーションがあるようなので、「 このタイミンクであげたら、肥大がとまった果実がグッと大きくなった! 」「花が結実しにくいときにPK肥料をあげてます。」などなど個々の考え方でいいと思います。


ところで、ツルが3メートル以上に伸びた付近では、ちょっとおかしなホップが咲きます。
花がツルのトップに変化して、花の先端からツルが伸びはじめてしまいます。





このように、花からさらにツルが伸び毛花が咲いています。こういうアグレッシブな生長をする毬花は、ほぼ100%巨大化します。





















 毬花のブラクト(包葉)のあいだから葉っぱがでてきてしまっています。
裏を返せば、どんな条件でなんの植物ホルモンが過剰になってるのかをつきとめれば、巨大化した毬花がザクザクと咲く・・・かも???




















2013年7月29日月曜日

荒れ地のパイオニアとハーベスト間近のブルーベリー

梅雨のもどりといわれる今日この頃、山間部にある集落を押し流してしまうようなゲリラ豪雨はホントにシャレになりません。



さて,近所の草むらで、ジャスミンやハニーサックルのようなよい香りのする花をめっけました。これは「クサギ」というそうです。














葉っぱが臭いことから「クサギ」などという名前がついているそうですが、花は思いのほかよい香りがする「パイオニア植物」です。「パイオニア植物、先駆植物」とは、伐採したあとや樹木が倒れた跡地、地すべりなどが起きた崩壊地にいち早く芽をだし繁殖する生命力の強い植物のことだそうです。























よい香りがする花を手折ってみると、必ずといっていいほど、おまけに「アリンコ」がついてきます。






















クサギの横にいた「ヤブガラシ」。






















ヤブガラシの花は、思いのほかアシナガバチに人気があります。アシナガバチは怒らせたりしなければ無害だし、無農薬栽培をしているバラや野菜についたアオムシ系害虫をはじめ、いろんな害虫を捕獲して食べてくれます。なので、バラや野菜の近くで花を咲かせたヤブガラシはゼンブ抜いてしまわずに、1〜2本だけ残すようにしています。
















ココ最近雨がつづいてバラやトマトの葉っぱの害虫チェックを怠っていましたが、ふと気がつくと「食害された葉っぱはあれど、犯人がいない!  ナゾだ!!! 」ということがあります。きっと、バラの近くに巣を作ったアシナガバチのおかげだと思います。





ところで、ベランダで育てているブルーベリー「バルドウィン」。そろそろ完熟となりつつあります。















果実の果梗(かこう)の付け根部分に濃い色のリングができてきました。果梗もすこし色づいています。こうなると、そろそろ酸味が抜けてアマくおいしくなってきた合図だそうです。






















栽培初年度のブルーベリー、「 培養液のpHは低く保たねば!!!! ペーハー! ペーハー! ピーエイチ!!!」とココロの中で大騒ぎしながら水やりしたましたが、思っていたよりも果実の収穫がたのしめそうです。秋に実が終わったら、弱剪定で挿し木をとって、来年の2月にはもうひとまわり大きな布製ポットに植えかえて、収穫量アップを試みます。

2013年7月25日木曜日

キノコの一生

登場。一日目・・・



























2日目にひらく・・・




























3日目さよなら・・・





























おまけ。アップはちょっとドキドキ・・・


2013年7月24日水曜日

アウトドア栽培のトマトとグリーンカーテンたち

今週は、連日夕立に見舞われそうです。雷が鳴りはじめると「だああああーーーっ! 洗濯物、外に出してきちゃったあぁぁぁ!!! 」という奥樣方の叫び声、はたまたアキラメのため息が、そこかしこで聞こえてきます。

一方で、夕方に雨がふってくれれば「水やりの手間がはぶけてラッキー! 」という声もあるわけです。それに、露地栽培の植物たちにとって曇っている日は絶好の葉面スプレー日和です。

ところで、室内栽培から屋外にお引っ越ししたミニトマトの「千果」たちは、アウトドアライフを大満喫してます。






植物の機嫌がよいかどうかは、「花」をみれば分かりますよね?
「 肥料バランスも水も空気も太陽もバッチリOK! 不満はございませんっ!!! 」というコンディションの良い植物は花をたくさん咲かせます・・・室内グロウルームから移動させて2週間。花が次々に咲き、やっと本来の調子がもどりました。
























ウンザリするほどに水やりが忙しくなる夏場ですが、いちいち水やりに行くのが大変なので、イリゲーション・システムを設置してもらいました。トマトたちから3メートルほど上にある窓に置いたリザーバータンクにドリップホースをつけて培養液を落として、トマトの根元には塩ビパイプに空けた穴からシューシューと培養液がドリップされます。














リザーバータンクを高い位置にセットできるので、落下するさい水圧がつき、電動ポンプなどを使わなくても給水できるし、5株のトマトたちの水やりが、ほんの数分で完了できます。なにより、水圧で空気もいっしょに入るのでトマトたちの調子がよくなりました。あっちからこっちから、どしどし出てくる「わき芽」を欠くのが大変です。

高低差がない場合や、毎日決まった時間にオートマチックに給水させたい場合は、24時間タイマーで定時に作動させる循環ポンプをリザーバータンク内にセットして培養液を給水させるのが一般的です。




さて、こちらは同じく室内ココ培地栽培していた「千果」たちです。ポットをすこし地面にうめているのは、バタバタと倒れてしまわないための固定です。それ以外に特に理由はありません。このコたちにもイリゲーションシステムを設置する予定です。














布製のポットなので、水やりすれば鉢底からよぶんな培養液が地面にしみ込んでいきます。いちいち排液を捨てなくてもいいのが露地栽培のなんともよいところです。














ところで、布製ポットをじかに地面に置いたり地中に埋めたとしても、根っこはポット壁面をつきやぶって地中に伸びていくことはできません。鉢底から多少根っこがはみ出ることがありますが、肥料と水分がたっぷりとあるポット内だけに根っこの生長をとどめておくことができるので、効率よく養分吸収させることができます。

ちなみに、トマトの布製ポットを動かしてみると、近くに植えたホップの根っこがポット下に集中的に伸びてきていました。「 わしらにも、水と食い物をよこせ〜!!! 」というホップの声なき叫びのように感じます・・・根っこは水と肥料がある場所を嗅ぎ付けることができることをシッカリ・ハッキリと確認できました。























ホップのコンパニオンプランツとして植えた豆科のハナインゲンたちは、絶好調で育ってます・・・地植えのやつだけ。(西陽をさえぎるためにプランターに植えたハナインゲンはサッパリ大きくなりません。)
























しかしハナインゲンたち、花は咲けどもサヤがつかん! 覚悟はしてましたが、涼しいアンデス生まれのハナインゲンには、やっぱり関東の夏は暑すぎるんだろうと思います。秋になるまで実がつかないんだろうな・・・























同じくマメ科の「葛(クズ)」ですが、アグレッシブな繁殖力は大迷惑。しかし、ホップ目当てに飛んできたマルカメムシが最近ではクズに移ってくれていました。バンカープランツになるんですねぇ。












2013年7月22日月曜日

草むらのなかの果樹園

「ヤマブドウ」と「ノブドウ」。
実った果実をおいしく食べられるのが「ヤマブドウ」で、食べられないこともないけど、とくに食欲がわかない味をしてるのが「ノブドウ」です。


おつかいの途中でめっけました。これは「ヤマブドウ」です。笹や葛、そのたモロモロの雑草が生い茂っている緑地指定区でツルを伸ばし花を咲かせていました。「グリーンカーテン」が夏の定番ガーデニングになってから、この「ヤマブドウ」もグリーンカーテン用植物として販売されているのを目にするようになりました。














ヤマブドウは葉うらにウブ毛が生えていて,ノブドウには生えてないので、そのへんでも見分けできるそうです。なにより「ノブドウ」は、夏のキング・オブ・雑草の「ヤブガラシ」に似た花の咲き方をしていて、花房が房状ではなく花火が開いたように180℃に広がるような咲き方をします。ちなみに、2〜3日うかつに見過ごすと生け垣にからまりまくる「ヤブガラシ」も同じくブドウ科で、リクガメのゴハンにできるんだそうですねぇ〜。

↓ ある年にとつぜん勝手に生えてきて、夏はグリーンカーテンになってる「エビヅル」も、葉のウラにウブ毛が生えてます。

























エビヅルの果実もヤマブドウと同じく食べられますが、ヤマブドウのような風情のある葉っぱではなく、もっとガッシリと大きく肉厚で、あまりカワイゲがありません。























↓一見ブドウのような果実をつける「洋種ヤマゴボウ」も夏場によく目にする植物ですが毒があるので食べるのはNGです。



















ヤマブドウの近くで咲いていた「葛の花」。女性ホルモンに似た働きがあるイソフラボンやサポニンが豊富に含まれているので、花を摘んで一週間ほど自然乾燥させてハーブティーにするとダイエットや更年期障害に効果アリなんだそうです。「葛花湯」という名で漢方としても売られていて、なかなかよいお値段がするようです。

「ふ〜ん、そうなんだ〜。でもこれだけ生い茂ってると見てるだけでゲップが出そうだ。」と思うのはワタシだけではないはず!























クサいけど花はかわいい、けどやっぱりクサいから好きじゃない「ヘクソカズラ」
























とある里山では、栗が実ってました。 














「桃栗3年、柿8年・・・」とは、それぞれの木が一人前に果実が実るまでにかかる年月のことですが、「 何年もかかって大きくなっても、切ることは一瞬でできちゃうんだよなぁ〜 」と、宅地造形のために次々に伐採されていく木々を見ながら思います。夜の散歩にいけば、野良な狸の親子なんかによく出くわしたものですが、伐採がすすんだ散歩道では最近はめっきり姿を見なくなりました。


とはいえ、枯れこんで落ちそうな枝を落としたり、電線に触らないように剪定したり、台風がくる度に倒れやしないかとヒヤヒヤしたり・・・と、住宅街にある樹木の管理や手入れはすごく大変なんですよねぇ〜。