2018年4月3日火曜日

タマプラントフードの春のチラシと春の花。

4月スタートしてます。育苗にはいい季節です。

現在、スーパースライブで、いろんな植物の活動再開をサポートしたり、挿し木と芽挿しによる繁殖にハマっていますが、詳細については発根するまで今しばらくお待ちください。

一方、「タマ・プラントフード」の三つ折りチラシができました。




















植物、とくに花のカタチは「神聖幾何学(Sacred Geometry)」とよばれ、数学的な図形をしています。
























しかし近づきすぎると、「ナンダコリャ?」となるのもオモシロいところです。
小さな虫がいたことに、マクロレンズでのぞいてみて初めて気がつきました。



















ちょっと引いてもなんだかよくわかりませんが、「リューカデンドロン」の花です。毎年盛夏に蒸れコロしてしまっているネイティブプランツ。「君たちの犠牲はムダにはしない」、と心に誓い今年は夏をのりきるぞ〜!





















星型をした、鮮やかなブルーの花をつかせる「ボリジ」。これもまた、アップで見るまではアリンコが蜜を取りにきていたことに気がつきませんでした。さすが蜜源植物!



















トマトとか、ジャガイモとか、イヌホオズキとか、ナス科みたいな花の形をしています。


















半年以上も前に種まきからスタートした「ディアスキア」・・・
































昨年10月に発芽したてのころ・・・花が開くまで半年以上・・・長かったっす。



























やっと咲きました・・・



























咲きました!





















咲きました!!! アップにすると花よりもツボミのほうがオモシロみがあります。


















真夏になったら、GoGroで自動底面吸水していく予定のサザンハイブッシュ・ブルーベリー。それまでは、培地が乾いたら市販の底面吸水トレイに培養液をためて水やりをしています。 まだ2年目の苗ですが、良いバランスで花がついています。






















2018年3月26日月曜日

春と桜とCO2

「雪!  しかも積もってるよ!」だった先週から一転、都内を中心に南関東で桜が開花し、ポカポカ陽気に恵まれた週末は、ノースリーブで花見をなさる人々を公園で見かけました。


























仕事場のイチゴやらビオラたちも、花ざかりです。

























蜜源植物のひとつであるボリジはミツバチを呼ぶので、イチゴの花もいっしょに受粉してくれるコンパニオンプランツです。

























最低気温が10℃を下回らなくなったので、シダ系の寄せ植えハンギングを外に出しました。窓の外に吊るしたハンギングバスケットは、なにかと便利です。忙しい朝には、部屋の中からスプレーで水やりもできるので、いちいちスッピン顔を気にしてわざわざ外に出て水やりする必要もありません。


















「風通しをマックスにしたいからカーテンなしで開けっ放しにしたい小窓・・・でもおとなりさんの窓と向かい合わせになってるので、開けっ放しはアチラのオタクに気がひける・・・」こんなときこそ、スマートで見た目もGoodなアーバンガーデニングで解決! ハンギングプランターを窓の外につるせば、いろんな意味でCOOLにプライバシーを確保できます。ハンギングプランターや植える植物にしても、ひとつ税込108円のショップでそろえられる時代です。


ところが! 問題は、トイレや風呂場の小窓や腰窓に備えつけられているアルミの面格子にとりつけられるハンギングバスケット用のブラケットが、なかなか売ってない!!!
そこで、「柱用のブラケット」を面格子に取り付けることに決めました。近場のホームセンターでGETしたまではいいのですが、そのままではネジが長すぎて壁と面格子の間にはまらないので、パイプカッターでネジをちょうどよい長さにカットして、無事ブラケット装着完了です。めでたし、めでたし。(切断面がギザギサになるので、精度を求めるおヒトには、ホムセンでネジのカット加工をお勧めします。) 


























来年は新たな年号へ変わることですし、女性男性中性をとわず、料理もDIYもできるにこしたこたぁないねっ、という時代になりつつあると思います。



さて、室内栽培の新たな必須アイテム???になるかもしれない、「シイタケの菌床栽培バッグ」です。購入してから最初の収穫を終えたので、つまようじで菌床培地にプスプスと穴を開けて吸水性を高めてから、バケツの水にドボンと一晩浸して、マックスに吸水させてからというもの約一週間、またもやニョキニョキと収穫の時期を迎えました。



















シイタケのCO2作戦でもハンギングバスケットが大活躍です。こんなふうにグロウランプよりも上の、暗めになる高さに吊り下げておくと、シイタケが大きく育つにつれてCO2を大量に吐き出すので、下で育てているメインの野菜たちの果実の肥大促進ができるんです。しかも安くて安全でキノコも食べられる、ヒトツブでなんどもオイシイCO2発生方法です。
























ランプ点灯から3時間ほどたつと、CO2濃度は864ppmに。6時間をすぎたころには1000ppmを超えていたようです(CO2が1000ppm以上になると、ピーピーなって教えてくれるCO2メーターなので、わかりました)。



















菌床栽培バッグのおかげで、パプリカの果実はサイズアップできるし(気温が高くなったせいもあります)・・・


















シイタケも、穫れました。





















ミニトマトの株をあたらしくしました。秋から育てていたトマトのわき芽から育てた挿し木苗です。



















ランプ点灯直後は、こんなふうに葉つゆがでていて、根っこが元気に動いていることがよくわかります。今年のミニトマトも、「フルーツみたい!!!」と、ご近所さまたちに大好評でした。



















一方のパプリカは「甘くてオイシイ!  でもサラダや炒め物以外には、どうやって食べたらいいの?」とご質問をうけました。ガスコンロで皮を黒く焼いて皮むきしてみじん切りにしたら、溶かしたバターにみじん切りを加えて炒めてから、冷やご飯加えて塩胡椒で味を整えれば、ピーマン系苦手なお子たちに気づかれることなく、リコピンを摂取してもらえます。





2018年3月20日火曜日

春だ! 植物園へ行こう!

桜のつぼみが、日々ふくらんできました。まさに「冬にサヨナラ」と叫びたくなる季節です。「冬にサヨナラ」は、「夏にサヨナラ」よりも確実に楽しげな感じがします。しかし、ヨーロッパ人にそれをいえば「冬があるから、春のすばらしさが際立つのよ〜。」とサラッと諭されそうです。


さて、どこの園芸店に行っても、うれしそうに花々をながめるお客さんたちでにぎわっています。日ごとに眩しさをます日差しをあびている春の花鉢たちは、ひときわ魅力的に見えてしまい、あれもこれも欲しくなってしまいます。

一方、お部屋の中で一緒に暮らすインテリア・グリーンは、気がつけば10年以上ともに暮らすことにもなりがちなので、衝動買いをするまえに植物園に足を運んでみるのがオススメです。梅が咲いてからの植物園は、毎週毎週いろんな植物の開花が続くので、熱帯性植物の珍しい花や果実がみられるのも魅力です。

と、いうことで板橋区立熱帯環境植物園に、約10年ぶりに訪れてみました。




べリービギナーでも、育てられる定番の観葉植物の組み合わせ「ガジュマルにからまるモンステラ」。







ほとんどの家庭では盆栽サイズにおさまっているガジュマルですが、見上げるほど大きく育つとカシの木のようです。







いつかは庭で育ててみたい「タコの木」。耐寒性が低いので、本州では室内で楽しむ観葉植物として定着しています。






南の海をおもわせる色の「ヒスイカズラ」が開花していました。マメ科だそうです。そういえば、「キング・オブ・雑草」の「葛〜クズ〜」と似ている花の形でをしています。「ヒスイカズラ」は絶滅危惧種だそうで、「クズ」ほどの繁殖力があればよかったのに、と思いました。







このほかにも、いろいろなヤシやシダ類、そしてエアプランツたちが活き活きと育っていました。ココヤシは原産地が不明、だそうです。初めて知りました。









食堂ではトロピカルなカレーたちが楽しめて、売店コーナーでは苗物の即売コーナーもあります。







ということで、インテリア・グリーンが流行している昨今、日本各地の植物園では、クリエイティブ感を発揮なさっているところが多く、オサレ度がアップしています。タイミングによっては、状態の良い株や新鮮な野菜がリーズナブルに売られていることもあって、遠くに足を伸ばした時に欠かさず訪れるのが「道の駅」と「植物園」です。



都内山手線沿線での有名どころ「新宿御苑」と園内の温室は見ごたえがあります。







「食べ応えのある蕎麦が食いたい! 植物も見たい!」ダブルの欲望を叶えに訪れるのは、もちろん「神代植物園」です。こちらでは「国際多肉協会」さんが定期的に多肉・サボテンの即売会を開催なさってもいます。次回は、4月11日(水)〜4月15日(日)だそうです。




横浜市のフラワーセンター大船植物園は、来月4月1日からいよいよリニューアル・オープンだそうです。バラや藤棚も見事ですが、オーストラリア原産のキング・プロテアやバンクシアの大苗を見ることもできて、デザートプランツマニアにとってもたまりません。



平塚市の「果菜(カナ)ガーデン」、春と秋にはクレマチスと咲き乱れるバラのコントラストは絶対に見逃せません。




「果菜(カナ)ガーデン」には、アガベをはじめとした南米系のおしゃれな植物もあるので、マダムだけでなくグリーン系男子も楽しめます。










鴨川の帰りに必ず立ち寄る千葉の道の駅「南房パラダイス」内「アロハガーデンたてやま」。「この植物はこんなふうに仕立てたらオサレ」というアイデアをGETしに行きます。その後、隣接する「ポピーの里 館山ファミリーパーク」内のチョ〜穴場の園芸ショップさんでしれっと苗もGET。




栃木県佐野市の「とちぎ花センター」は、温室もさることながら苗木の販売コーナーが充実していました。









ということでガーデニングブームが長く続いている今、希少価値や市場価値の高い植物を求めることから、ありふれているけど身の丈にあったお値段の植物や野菜をアイデアを発揮して植える、育てる、飾る、楽しむ、という流れが広がっている気がします。

こちらのほうがむしろ、置き場や水やりなどについて植物の特性や都合を理解する必要があるので、ガーデニングという文化がますます定着しつくしてきているという証拠なのだろうと思います。


2018年3月9日金曜日

インドア・グロワーに最適! シイタケの同居で安全たっぷりのCO2

「どうせ枯らすか、地植えになるだろうな・・・」と思いつつ、2月に梅の花が咲き始めると、いてもたってもいられず花もの盆栽の苗木をGETしてしまいます。

そして、先週盆栽鉢に植え替えると、今週になってツボミが開いた「ボケ」。


















ボケの苗木の植えかえ、植えかえ後、ほぼ毎日「スーパースライブ」を葉面スプレーしました。活着のよさと速さが、(まるで)違うようです。新芽の展開がはやい、はやい!

























さてさて、2015年に「Mushroom Farm」をご紹介してからというもの、毎年冬はさまざまざまな「キノコ」を育てることにしています。
http://desktopfarmer.blogspot.jp/2015/12/blog-post_21.html

ところが、エリンギなどはカサがいまいちしっかり広がらず「霧吹きのしすぎなのか、足りないのか???」と頭を悩ましていました。





























「キノコの菌床栽培では炭酸ガスが発生しますが、

炭酸ガスの濃度が高すぎるとカサが変形しやすくなります・・・」

という記述を見つけました。「炭酸ガス! CO2! そうかキノコの菌糸が張るにつれて菌床培地を分解して養分にするからCO2が発生するんだ! 」

「炭酸ガスの発生量は、多い時には1500ppmほどにもなるので、

炭酸ガス耐性が弱いキノコ類には

ダメージが出るので、炭酸ガス濃度を下げることが課題・・・」


「炭酸ガスの有効活用方法なら、イヤというほどと知っています。」ということで早速、室内栽培のパプリカどもの天井に「シイタケ栽培キット」を吊るしてみました。ものの数日で、ニョキニョキとシイタケどもの出現です。(ハンギングポットは別売り)







1日2回、朝と晩に水をスプレーして湿度を高く高く保ちます。すると、ハンギングポットのスリット部分からもシイタケどもの群生が確認できます。



























真上から見ると、もうこんな状態に! 




















栽培スタートから一週間経過の頃のCO2濃度は、約600ppmほど。
CO2濃度が一番高くなるのは、菌床栽培スタートから約1ヶ月ほどだそうです。

スタート三週間目に当たる昨日は、1mX2mのグロウルーム内で約1345ppmまで上昇しました(ほぼ密閉状態で)。

























CO2濃度は気温や湿度によって変化しますが、室内栽培では常に600ppmほどのCO2濃度をキープすると、もっとも収穫のアップ率が上がるとのことなので、ムリなくムダなくCO2を入れるのにはもってこいの方法ですし、なによりもコストが安くて安全なうえ、キノコも食べられる!!!

また、設置のポイントはリフレクターよりも上の、ちょうど弱光がもれて温度が高い位置に吊るし、さらにファンで室内全体の空気を循環させることも大切です。

菌床の管理ですが、1日少なくても一回、水をたっぷりとスプレーして袋内の湿度を維持するだけです。ファンで空気が動いてCO2がパプリカのトップに降りそそぐうえに、ランプからの弱い光と温かな空気がシイタケの栽培バッグ全体を包むので、キノコにとってもパプリカにとってもベストな共生環境ができあがります。

シイタケ栽培スタートのタイミングは、ちょうど野菜の開花が始まって果実の肥大がはじまる1ヶ月前を逆算すると、ナイスだと思います。






菌床全体にシイタケが大量に発生すると、サイズが小さなシイタケとなります。大きな失敗の1番の原因は、「大きくなるまで待ってから収穫しよう」で、大きくなるまで待ちすぎると、シイタケのカサが開ききり味気なくなってしまうので、そのまえに全部収穫しましょう。

















収穫する時のポイントは、シイタケの石づきの根元から、ひとつひとつハサミでカットして収穫していくことです。石づきを手でちぎって収穫してしまうと、菌床表面の菌糸もはがれてしまい、次回の収穫が少なく遅くなってしまいます。

一度目の収穫を終えたら、菌床全体を数時間水に浸し てから再び付属のビニール袋に入れて栽培スタートさせます。環境がベストなら、二日後には次のシイタケが出現し始めます。



2018年3月5日月曜日

GoGroのミニトマトとパプリカ、収穫時期です。

秋からGoGro自動底面吸水トステムで育ててきたパプリカが、収穫の最大期を迎えています。赤色のパプリカは、丈夫で育てやすいと感じています。





ワサワサとした葉のすきまから、果実が顔をのぞかせています。






あおり気味に見ると、視界にはパプリカの森が広がります。







一方、SANlight LEDGoGroエアロポットというベリーベストな組み合わせで育てているミニトマト「千果」。好強光野菜のミニトマトやパプリカがこれだけ育って、大きくオイシイ果実がたっっっくさん収穫できるLEDならば大満足です。「LEDでも、これだけ育つ時代ですよ!」という実例を、半径1000Km以内の誰よりも欲していたひとりがわたしです。








GoGro+エアロポットのミニトマトのポットをひっくり返して見ると、この通りです。







パーライト + CANNA COCOのミックス培地で育ったミニトマトの根っこはこんな感じです。粒が小さなパーライト に食いつくように張った根は細かく本数が多かったです。






クレイ・ペブルスCANNA COCOのミックス培地で育ったミニトマトのほうは、もうすこし根がざっくりと張っていますが、底に敷いたクレイ・ペブルスに張った根は白く生き生きとしています。


ということで、GoGro+エアロポットの培地は、底石にクレイ・ペブルスを3cmほど敷き、培地はパーライト + CANNA COCOのミックスがよさげです。




ところで今回のミニトマトとパプリカですが、例年よりも根張りがよく、健康な根が多かったです。


















その秘密のひとつは・・・もちろん「スーパースライブ」!  「スーパースライブ」が届いたその日から、ミニトマトやパプリカをはじめ、エアープランツ、多肉、サボテン、コウモリラン、あらゆる植物に葉面スプレーしまくってますが、一度使うとクセになります。使ったヒトからハマってしまう「スーパースライブ」。とくに植え替え時には、失敗する気がしません。

















ということで、室内秋冬栽培が終わりを迎えたら、今度は「ブルーベリー」でGoGro底面吸水栽培を始めるつもりです。 小さなビニールポットに植えられて届いた苗をエアロポットの底石にクレイ・ペブルスを3cmほど、培地はパーライト + CANNA COCO、それら成分無調整のホワイトピートをミックスしてpH5.2ほどにして、ブルーベリーのGoGro栽培にとってベリーベストな組み合わせにしました。植え替えるときは、スーパースライブフィッシュ・ボーン、そしてCANNA STARTの培養液をpH5.5にしてから、たっぷりと与えました。

























3月に入り、春一番が吹いたこともあって花芽がつぎつぎにふくらんできました。


2018年2月23日金曜日

CANNA COCOについてのQ & A






先日ご紹介したCANNA UKによる解説動画から、いろんなハテナに対して「な〜る〜ほ〜ど〜!!!」と納得できたことが多いと思います。ということで、今回は、CANNA COCOについて、多くよせられるご質問をピックアップしてみました〜!!! 


Q 1 : 「 他メーカーのココ培地も、CANNA COCOと同じように使えるの? 

A 2 : いいえ、同じように培養液を与えていると、おそらく生長トラブルが出ます。
 
欧米では、CANNA COCO培地は突出して高いクオリティーだから、安心して使える、という認識が定着しています。そして、CANNA COCO培地と同じグレードのココ培地も、もちろん販売しています、海外では!!! しかし、他メーカーのココ培地の場合、自社の加工施設を持たないことがほとんどなので、製造ロットのたびに仕入先が変わり、一定の品質を保てないことが問題となります。







生長トラブルを起こす恐れがあるココ培地の見分け方 : 
そのようなココ培地の説明には、生長期の段階から「ココ栽培は、必ず肥料を薄くするか、週に一度培地をフラッシングをしてください。」というようなアドバイスが付属しているはずです。

なぜなら、使いはじめがもっとも生長トラブルを起こしやすいコンディションになっているからです。培養液をなんども与え、植物が不要な成分を吸収していくにしたがい、成分が調整されていく、という皮肉なプロセスです。


また、ハイドロポニック専用ではなく、一般園芸用途で販売されているココ培地については、土に混ぜて使う土壌改良剤として考えてください。
例えば、長期間堆積させて色が黒っぽくなったココ培地は、加工段階で強い殺菌処理が必須であるうえに、繊維が細かく分解されすぎてしまい、単独で使用すると根詰まりを起こします。

生長阻害の原因は、フラッシングとバッファリング不足 :

バッファリング(成分調整)はもとより、フラッシング(洗浄)すらも不十分なココ培地を水道水に浸すと、水のEC値が1mS/㎝(=500ppm)以上にもなることがあります。
例えば、乾燥圧縮されたココブロックを浸した水道水のECが、0.6mS/㎝(=300ppm)以上にもなるココ培地だとしたら、苗はまともに育ちません。 

CANNA COCO培地とおなじように、バッグ入りのやわらかなココ培地でも、水道水に浸してみたときのEC値が高すぎないか、バッグの底などに砂がたまっていないか、を注意してください。土壌の上に積み上げられて堆肥化されたココ培地には、砂がついてしまいます。そしてこの砂には、海水由来の塩分をはじめ不要な成分が多く含まれてしまうので、栽培中に根を苦しめ、苗の生長を止めます。


クオリティーの低いココ培地に残っているもの :
このようななココ培地から、水に放出されて植物の根を苦しめる成分は :

主に塩化ナトリウム(塩)、そして過剰なカリウム、イオウ、鉄

など、すべて海水由来のミネラルですが、動画で解説があった通り、植物がこれらの成分を多く吸収しすぎると、幼苗の根がのびない、生長初期から葉が焼ける、そして生長そのものを止めてしまいます。水道水に浸すだけで、過剰な成分が溶け出してしまうようなココ培地が培養液に触れれば、さらに手に負えない状態になってしまいます。


しかし、そのようなココ培地でも水道水でなんども洗い流す「フラッシング」をすれば、もちろん過剰なミネラルや砂などの余分な成分をあらかた減らすことができます。

でもそれは「バッファリング」ではなく、あくまでも「フラッシング」にすぎません。

バッファリング」とは、すでにじゅうぶんにフラッシングされたココ繊維に対してほどこされる重要なプロセスです。ココ繊維に肥料ミネラル(二価の陽イオン)を吸着させて「保肥性や緩衝力」を回復させ、保肥性が高いだけでなく、生長阻害を起こさないココ培地にしあげることです。 つまり、水できれいに「フラッシング」しただけでは、保肥性の低いスカスカのココ培地のままなのです。



















Q 2 : CANNA COCOは、オーガニック栽培なの? オーガニック肥料は使えるの?

A 2 :  いいえ、COCO培地は植物繊維でできた有機培地ですが、掛け流し式ハイドロポニック栽培のために開発された培地です

有機肥料を使うと、過不足になる肥料成分があります。COCO培地に最適な肥料配合で即効性のある、CANNA COCO A/B肥料(ココ培地専用の化学肥料)で育てないと、生長トラブルのもとになります。



ココ培地開発の時代的な背景 :
1990年初期から、オランダの企業によって、ヤシガラを培地にする研究が本格的に始まり、ココのバッファリング技術が確立すると、COCO培地は「次世代のロックウール」として市場に紹介されました。

当時の時代背景をみると、COCO培地は決してオーガニック栽培用に開発されたのではないことが、よくわかります。


地球温暖化と、産廃処理の費用負担の増加
1980年代から、「地球温暖化」の研究が本格的にスタートし、1990年からその調査結果の発表がされたところ、その内容に世界中がショックを受けたそうです。地球温暖化は事実で、さらに世界各国と、あらゆる産業分野が協力して早急に対応しないといけない環境問題がすでに起こりはじめていたからです。
農業の分野で問題となったのが、「ロックウール」や「クレイ・ペブルス」など、製造段階に高温で加工するため、CO2をたくさん排出してしまう農業資材でした。なので、当時のオランダでは、ロックウールよりも地球に負担をかけずに生産できて、収穫の効率も高いハイドロポニック用の培地をなんとか開発する必要があったのです。さらに「ロックウール」は、鉱石由来の繊維のため腐らず分解されにくく、処理に費用がかかる産廃物になってしまうという理由もありました。

ロックウールと同じように使える天然繊維の培地
そこで、ロックウールとおなじく保水性が高く、肥料成分をほとんど含まないヤシガラがピックアップされました。ヤシガラは果実のカラであるうえに大量に出る産業廃棄物だったので、これを培地にすれば森林を伐採する必要もなく、ゴミだから安く手に入る、と一石二鳥な資材だったのです。


さらにさらに開発されたココ培地は、ロックウールを使いなれていたヨーロッパの施設栽培生産者の方々に、ロックウール・スラブとおなじく、培養液を再循環させない掛け流し式(Run-to-Waste)システム専用のハイドロポニック栽培用だったため、導入がカンタンで果実の品質も上がるのでメリットが多い新培地ですよ。という理由も大きかったのだろうと思います。



























しかし、ヤシガラを細かく砕いただけでは、植物がまともに育たなかったため、研究に研究をかさねて、フラッシング技術とバッファリング技術が開発されて、やっと日の目を見たようです。

ということで、COCO培地もハイドロポニカリーな栽培をするためだけに加工と生産されています。オーガニック栽培には、CANNA テラ・プロフェッショナルBioCannaのようなオーガニック栽培に向いた培地の方が、はるかに栽培効率もよく失敗がありません。