2010年7月29日木曜日

Grow Your own Rice! 登熟中

ワタクシごとで恐縮ですが、真夏の引っ越しが目前に迫っております。ナニブン筋力の衰えが著しく体力的に自信がないので、明日からしばらくブログは不定期にすることにしましたー。
マニアックな植物ネタのみなのに、(思ったより)たくさんの方々にご閲覧いただきまして感謝・感謝です!!

さて、

ロックウール培地とココ培地の水耕栽培で育てている「イセヒカリ」ですが、7月の一週目に出穂してから、いよいよ「登熟=とうじゅく」がすすんできました。















稲穂のなかのデンプンが固まってくると,重たくなって垂れてくるんだそうです。
まだ内部がブヨブヨの時の稲穂は、いっちばんスズメに食べられやすいそうです。やわらかくって食べやすいタイミングを知ってるそうで。


「生殖生長の登熟期」=「開花期後半の肥大期」とも言えます。

この、もう収穫まで何週もない!という時期には、とくに「ケイ酸」を吸わせると、チッ素を減らして食味を良くして、大きく引きしまったウマウマなお米に仕上がるんだそうで。








水溶性ケイ酸の効能は、いろんな作物で検証され、もはや疑うことなく多くのメリットが実証されてます。

これはペットボトル・ココ培地の水稲です。
コンスタントにケイ酸をあげてます。









葉っぱの一本一本がシダレたり広がったりせず、ピンッと立ってます。
ケイ酸が効いてると細胞がかたくなって病害虫にも強くなって、こんなふうにシュッとするそうです。

これはロックウール培地の水稲です。

葉っぱ各自がスキ勝手な方向へと広がってバッサバサ。マトマリというものがありません。










もうひとつの同じ水耕栽培システムの水稲たちも自分たちで立てないご様子。

ロックウール培地からのケイ酸では、やっぱし足りない様子です。











実を収穫する「なりもの野菜」では、生長期から開花期へ移行する時に肥料濃度をやや濃くするので、EC値をすこしづつ上げていきますよね。このEC値を濃くしていくタイミングで、ケイ酸をあげるのがいいようです。
収穫が近づくにつれて、よぶんなチッ素を燃やしてタンパク質やアミノ酸や脂肪酸なんかの割合をどんどん増やすことが、作物の大きさ・食味・糖度・品質をアップさせるコツなんですが、とくに生殖生長期からケイ酸資材をマンゾクに吸わせると、この効果が大きいそうです。

とはいえ、そもそも土壌じたいの50%もが「二酸化ケイ素=シリカ」でできているとも言われてますし「水晶」や「メノウ」もケイ素の鉱物です。そんなにフンダンにイッパイあるんだから、土で育てるときは、わざわざケイ酸資材なんかあげなくてもいいんじゃないか? となりそうなもんです。

水耕栽培専用の肥料や活力剤に使われる原料の条件は、「吸収性のよい水溶性のミネラルであること」と「植物があんまし好きじゃない塩素とかナトリウムとか、根傷みの原因になるアンモニアとかの余分な成分が多い原料はパスして、ムダな成分でEC値を上げない」などなどです。

つまりハヤイ話が「水耕栽培に向いてる肥料原料は、どうしても高くつくんだよな〜」なので、水耕栽培専用ではない液体肥料と比べると、ちょっとお値段が割高になるんですよね〜。


ハナシの流れには関係ありませんが、エアロ・ガーデンのパリグリーンです。

今回は、光の位置をちゃんと近づけたら「トウダチ」しませんでした。












ハナシはもどりますが、原料がちょっとお高めなのは「水溶性ケイ酸資材」も例外じゃなくて、地球にフンダンにある二酸化ケイ素は1700℃ちかい高温で一週間以上も加熱されて、やっとのことで蒸気になり、晴れて「水溶性ケイ酸」になれるそうです。これはちょっとDIYでは無理そうです。

そして土壌中の約50%をしめる二酸化ケイ素はク溶性で、根っこから出る根酸でジワジワ〜ッと溶かされて吸収されるんです。

いかにも硬そうな葉っぱや茎をしている稲・ススキなどのイネ科やスギナなどトクサ科はこれが得意なんですが、トマトはこの作業が苦手なんだそうで、植物によってケイ酸を吸うチカラがだいぶ変わるので、以前は「ケイ酸資材なんか効かねぇ!」と言われたこともあったそうです。


ということで、次回お目にかかるときは「イセヒカリ、収穫しました!」というトコロでしょうか・・・




2010年7月28日水曜日

GRAPPLE? 歯ごたえはリンゴ味はブドウ

以前に紹介した「フルーツ・ハンター果物をめぐる冒険とビジネス」という本に、ちょっと気になる果物のハナシがありました。その果物は「GRAPPLE〜グラップル〜」。米国で売られている「ブドウ味のリンゴ」だそうです。

キャッチフレーズは、「Crunches like an Apple. Taste like a Grape. 歯ごたえはリンゴ,味はブドウ」ってところでしょうか?













ワシントンの「C&O Nursery」がつくるこの「グラップル」は、GMO(遺伝子組換え)の新品種のリンゴでは決してないし身体にもヘルシーだそうです。




















気になるそのお味は「脳みそが処理できない感覚だ!」とか「人工甘味料を大量に口に詰め込まれた感じ」などなど賛否両論だそうですが、ネライどおりに子どもたちにはオオウケ。

「グラップルが木に実ってるところが見たいよ〜」と子どもにせがまれて困ってる親御さんたちがいっぱいいるんだそうです。

「グラップル」の製造方法は、もちろんトップシークレット&特許の嵐。ですが「フルーツ・ハンター」の作者は、著書のなかで「グラップル」の生みの親へのインタビューから、バックリとした製造方法をリークしてます。

興味のあるヒトは、ぜし本を読んでみてほしいトコロですが、「グラップル」のヒミツを知ってしまったあとは「農薬はホントに悪なんだろうか? そもそも農薬の定義ってナンなんだろう?」と考え込んでしまいました・・・

2010年7月27日火曜日

真夏でもゲンキに生きてます!

毎日,暑いです。

ほどよくザーッと夕立でも降ってくれれば、屋根の熱がさめて夜にはグッスリ眠れそうなものですが。

こんな真夏にこそ、うらやましいほどの絶好調ぶりの多肉がおります。

日中40℃はラクラク超える、カーテンなしの閉めきった部屋の窓ぎわで育てているこの多肉、まさに今が生殖生長期です。

去年の夏に、ベランダで育てたときは、こんなふうには花が咲きませんでした。どうやら直射日光と多湿がNGだけど、高温は大好きなようです。






出会ってから15年ほどの最年長の多肉、はじめて子株を吹きました。
砂漠地帯の多肉植物は、木の根元や岩陰などの直射日光が当たらない高温低湿の場所で生息しているそうです。



夏至をすぎて,花芽がつきはじめたホップです。


これは雌株のホップなので、雌花がつきます。

アザミウマが最大の敵です。
















アカスジカメムシのカップルが、

セリ科のハーブでゲンキです。











全員カップルでした。


「ヒトナツの恋」は、あついですねー。

2010年7月26日月曜日

エンジョイ MANGA Farming!!

近ごろでは、雑誌やマンガの電子化がドンドンすすんでいて、本屋さんもアタマをかかえてらっしゃるようです。
古紙を回収しても、お金に換わるどころか,処分代をとられるそうで、ちり紙交換屋さんの引き売りの声を聞くことも、なくなってきた気もします・・・

読み終わったマンガ本の、粋で楽しいリ・ユース方法,考えた方がいらっしゃいました。

説明不要な

「マンガ農場」です。

おつくりになったのは現代美術作家としてもかつやくなさっていらっしゃる「河地貢士」さん。








こちらのサイトでは、気持ちいい脱力感たっぷりの秀作の数々がみられます。http://www.koshikawachi.com/










スプラウトの根っこが、

ちゃあんと、たくましく張ってます。

ネラった絵に根っこを張らせて組みあわせても、遊べそうです。



















「 お見事!! 」のヒトコトにつきます。

2010年7月23日金曜日

ソレイユの丘とロックウール

横須賀の「ソレイユの丘」に行ってきました。

南仏をイメージしたオサレなソレイユの丘は、ヒマワリ満開・夏全開です。














ここではグリーンハウスでトマトやイチゴなんかを水耕栽培されてます。
その様子はこちらで・・・
夏のあいだは、水耕栽培はお休みだそうです。トマトやイチゴの水耕栽培の培地は「ロックウール培地」だそうです。グリーンハウスの前にある畑には、ちょうど栽培が終わったあとのロックウール培地がすき込まれていました。











粉砕機で細かくされたロックウール培地が、ところどころに白っぽく見えます。

ご存知のとおりロックウールは「ケイ酸とカルシウム」の繊維で、不溶性なんですが、こまか〜くなったロックウールは土のなかで植物が根からだす根酸で、ゆ〜っくりと溶けていくそうです。








ちなみに、世界でいちばんロックウール栽培の作付け面積の広いオランダでは、トマトやキュウリの栽培に使う、大きな細長いロックウールベッドは、2〜3回ほどは再利用してしまうそうです。その際には、古い根っこを分解してくれる作用のある有機活力剤によく浸してから,使うんだそうです。

さすが、キッチリ節約シッカリ屋さんを象徴する「 Going  Dutch! =割り勘 」のお国柄ですねー。

2010年7月21日水曜日

Grow Your own Rice「ブラのお話」

暑い日がつづきます。ホント暑いです。

こんなに暑い日がつづくときは、こういうネタにかぎります。
「ブラジャーがコメ栽培キットに大変身!!」


















いつもユニークな発想でいつも楽しませてくださる「トリンプ」さんの「マイ田んぼブラ」だそうです。もうなんの説明もいらないと思います。


ディティールにも,心ニクいこだわりがちゃんとあります。
■構想・製作日数:約6ヶ月
■特長:
・左右のブラジャーのカップを合わせるとプランター(植木鉢)に変身。





・スズメ除けとしてストラップにはキラキラ反射する素材、ブラジャーのセンター部分には実際の田んぼで使用されている「見張糸(みはりいと)*」を使用。
・カップには広げると「手甲(てっこう)*」になるパッド入り。

・ウエスト部分はホースをベルト代わりに使用。ホースの両サイドには苗が入った試験管と土が入った巾着付き。土をプランターに入れ、ホースで水を入れれば、いつでもどこでも田植えが可能。
・ボトムはミニ丈の「もんぺ」。ヒップ部分には「豊作」の文字入りの取り外し可能な軍手付き。






・・・非売品なことが残念でなりません。