2010年2月26日金曜日

水耕栽培 ココ培地 V.S.ハイドロ

ココ培地の原料はヤシの木になる実のカラです。ランの栽培がさかんなタイでは半分に割ったヤシガラに植えつけてひもで吊るし、ハンギングポットにしてたりします。

ココ培地は、ほとんど繊維なので炭素率が高く養分をほとんど含まないので腐食がスローで、水分や養分がちょうどよく繊維にからまります。
ってことで水耕栽培にとっても向いてる培地です。

ココ培地で水耕栽培する場合はロックウール単体での育て方とほとんど同じですが、ロックウールと大きくちがうメリットは炭素をふくむ繊維質なので、根っこと相性がよいことや通気性がよくて根回りの酸素が豊富なことです。

ココ培地がオモシロいのは、あげてもいい養分のキャパがひろいことです。糖分や大きめなアミノ酸なんかをあげても「ばい菌」が繁殖したり腐ったりはしません。

とはいえ肥料は、ク溶性の効きのゆる〜い肥料よりも水耕栽培用の水溶性の肥料のほうが、もちろんいいです。ココ培地だと、肥料の吸収とか効きをよくする有機活力剤がとっても有効に効きます。
これは一ヶ月前から使いはじめたココ培地です。
なんとなく、ココナッツの実が目に浮かぶ茶色をしています。
イチゴやバラなんかの根っこが繊細な植物は、新しいココ培地に植えつけた後、新芽がすぐでてくるようになるまで、根っこ専用の活力剤で根元のまわりを2日にいっぺんくらい洗い流すように軽く水やりすると根っこの活着がよいと思います。

でも、トマトとかの根っこが強い植物だと、ぜんぜんヘッチャラです。
これは使いはじめてから半年ほど経っているココ培地です。
通気性をもっとよくするためにパーライトを30%くらい混ぜてます。乾きがはやくなるので水やりの回数が増えますが生長が早くなりました。

真新しいココ培地とくらべると、すこし色が焦げ茶っぽく変わってきてますが、長い繊維があります。



これは昨年からほぼ一年プチ不耕起状態のイチゴのココ培地です。
かなり色が黒っぽくなって繊維質が細かくなってます。
表面には根っこが上がって張っています。

実は、この黒い色は「 腐植酸 」なんですが、これが増えると、ものすごく根っこによいのです。
腐植酸は、ほかの酸よりもキレート力が大きいのでリン酸や鉄、カルシウムなんかの固まりやすい成分の効きを長持ちさせてくれます。





なので時間が経って黒くなったココ培地のほうがよかったりするので、夏野菜なんかの一年草なら、一度使って捨ててしまうのは、もったいないです。残った根っこをなるべく取って酵素入り活力剤でざざーっと洗い流せば、再利用できます。

これは根っこが乾燥に弱いバラ用にミックスしてみたココ培地です。

ココ培地には、パーライトの他に保水性を高めるために水苔をちぎって混ぜてみました。









前置きがながくなりましたが、養液をタンクに溜めてエアーを送ったり循環させたりするハイドロ・システムと、土のように水やりするココ培地のどっちがいいの? ってことですが、それぞれメリット・デメリットがあります。

ココ培地も通気性/保肥性がいいとはいえ、ハイドロ・システムの豊富な酸素量には、かないませんし根っこがダイレクトに培養液につかるので肥料の吸いが多く生長速度がはやく樹勢もおおきくなります。

でもそれが水耕栽培のデメリットにもつながります。
肥料と水の吸い過ぎで、硝酸や亜硝酸がたまって葉がペラペラになって病害虫の人気者になっちゃったり、収穫した野菜は、アクと水分が多くなって日持ちのしない苦いものになったりします。
また、ハイドロ・システムは培養液のコンディションがすべてになるので冒険ができません。培養液が濃すぎたり温度が高すぎるとイッパツで生育障害をおこしがちです。

ココ培地での水耕栽培の最大のデメリットは、
「 水やりだの植えかえだのがメンドクサイ 」ってことです。

それでもココ栽培にひかれてしまうのは「 有機成分や微生物資材をあげられるから水耕栽培なのに、ガッシリ太く元気においしく育つ。 」だなと思います。微量ミネラルの効きがよく、もっとも気軽に「オーガニック・ハイドロ」が実現できるってことです。ロックウール培地とちがい肥料の抜けもよいので、肥料ぬきも確実に短期間でできてしまいます。

あとは、「 寒さ・暑さ・高いEC値につよい」ってことです。それでも急に気温が上がったりスケールのデカイ無茶をすれば、プラントはダメージを受けてしまいますがハイドロ・システムよりも持ち直すことが多いです。

イチゴなら3L〜4L程度のポットでじゅうぶんイケますが、トマトやキュウリなら10L以上のポットで大きければ大きいほど収穫もたくさん楽しめると思います。

ココ培地は、一度カラカラにかわくと水がなじみにくくなってしまうので、絶対に乾かしてはNGです。pHは培養液のレンジと同じで5.5〜6.2くらいですが、pHが低すぎると培地中の硝酸窒素が亜硝酸ガスに変身して虫が集まってきてしまいます。pHが高すぎたり気温があがると、今度は窒素がアンモニアガスに変わって根っこが焼けてしまいます。

元気だったプラントのトップが急にとまってしまった時は、竹串なんかをそおーーっとココ培地の底まで差し込んでみて、抜いた竹串の先っぽのニオイを嗅いでみます。アンモニア臭い時は、いったん水や根の活力剤でココ培地を洗い流して風通しをよくしてりしたます。

世話好きでオイシさを追求してみたい人は、ココ栽培がきっとぴったりです。

2010年2月25日木曜日

霞始靆 〜 カスミ ハジメテ タナビク 〜

2月25日の今日は月暦によりますと「 霞始靆 〜 春がすみ始めてたなびく〜 」だそうです。

今朝のニュースをみたら「関東に濃霧 羽田空港で欠航。羽田沖では船どうしの衝突も」。月暦がぴったりと当てはまってしまいました。流通のおおくなる五十日(ごとうび)に、春がすみが始めてタナビいてしまうわけです。

そろそろ冬眠していたカエルやらヘビやらが、土の中からでてきています。
まだまだ動きがノロいうえに、あったかなアスファルトの上でボーーッとしていることも多いので、公園の近くの道を通るときは、ひいてしまわないように気をつけてます。


ジャンボイチゴ・まんぷく2号が2コ穫れました。


なかなか玉伸びしないのが悩みです。
しかし、いままで収穫したなかでは、

ベストうまし!!

でした。






イチゴはひとつふたつ実をちぎっただけで、ものすごくカリウムが不足するようです。

カリウムが足りないと実が大きくならなかったり、
「痩果〜そうか〜」と呼ばれる種が浮いたようになって実の中心に空洞ができたりしてしまいます。

収穫した後は、さっそくPK肥料をあげました。






ほかのイチゴたちも花芽が次々に上がるようになりました。
これはたしか「 大実イチゴ 」のはずです。同じ液肥をあげているせいか、大実イチゴもまんぷく2号も、見た目で判断がつかなくなりました。














昨年秋からデビューした新苗の「 ジャンボいちご 」です。買ってすぐに根を切って植えかえをしたら、たちまち生育障害を起こしてしまいました。

最近では、グロウランプの位置を下げたこともあって、にょきっと新葉が伸びてきました。

こういう葉っぱがでてくれば、もう完全復活です。
一週間ほどまえに、久しぶりに
「 ハーピン・タンパク 」
を葉面散布したおかげもあるかもしれません。








これも生育障害を起こしていた「 ジャンボいちご 」です。亜鉛過剰だったようで、葉っぱの中心から葉脈にそって赤茶色になってしまってました。
下の方の古い葉には、まだその症状が残ってます。


一番重症だったこのコも、ようやくノビノビとした新葉がでてきてくれました。

でてきた新芽が、数日ですぐに大きく広がって大きな葉っぱになるようなら、ちゃんと根っこが張ってる証拠のようです。







ようやく春になるのは、とてもとても喜ばしいことなのですが、招かれざる客も活動をはじめたのも事実です。
「 アブラムシ 」と「 アザミウマ 」と「 ウドンコ病 」がちょろちょろと出始めました。共生している程度の発生量ならあまり気にしないようにしています・・・といいつつ畑のそばを通れば「 テントウムシ 」の幼虫を探そうとしている今日この頃です。

「 テントウムシ 」は成虫より幼虫の方が、はるかに多くの「アブラムシ」を食べるそうです。

2010年2月24日水曜日

東京農大〜 その2 〜

昨日と今日はだいぶあったかくなって、2月の終わりとともに春がくるんだなぁと実感している次第です。近所の梅の花は、早いものはもう散りはじめて蜜を吸いにきている小鳥たちも忙しそうです。


昨日の続きですが、東京農大のバイオリウムを見学させていただいた後、館内の常時展示会場にも足を運んでみました。これぜんぶ農大の学生さんが開発にたずさわった日本酒です。
展示のビジュアルがきれいなので、しばし見とれてしまいました。















日本酒と言えば「 お米 」です。
多分この稲のしたのタフ舟で育てていたんだろうと思いました。お米の糖度や粘度などで、お酒の味はものすごく変わるみたいですね。














私はビール派ですが、日本酒だったら純米酒が好みです。上質な純米酒や酒粕料理を飲んだり食べたりすると、翌日の肌のハリがぜんぜん違います。
でもお米の入ったビールは好きでありません。やっぱ麦芽100%がうまいと思います。












農大の常時展示にあったアンティークの「 お銚子 」

真夏にこんなお銚子でお酒を呑んだら、さぞかしうまいんでしょうね。











ビールマニアには見逃せない展示品が!!

昆布ドラフト??

ドラフトは加熱殺菌しないで酵母を濾過したビールのことですが、ってことは昆布っぽい風味がしそうです。










これはホタテドラフト。

なんかカルシウムも一緒に摂れそうな・・・

ホタテ昆布 と 麦芽モルト、まさに海の幸と里の幸の出会いでね。身体によさそう。








牛乳ビール・・・

昆布・ホタテ・ミルク・・・
北海道っぽい原料チョイスです。











ビールマニアとしての冒険心がムクムクと湧いたので、この変わりダネ・ビールたちを探してみました。

発売元は「 網走ビール 」さんで、そちらのホームページを拝見すると、もう気持いいくらいやりたい放題のバリエーションがございました。いつもの日々に笑いと幸せをもたらしてくれそうです。

次は「 塩キャラメルビール 」なんてどうすか?
 ( 過剰発酵しそうですね。 ) 

チアーズ!! ビールライフ!!

2010年2月23日火曜日

東京農大 〜 バイオリウム 〜

東京農業大学が、無料で一般解放してくれている「 バイオリウム 」へ行きました。

くもっていて寒い日でしたがバイオリウムの温室に入ると、
もわああっっと暑い暑い。ダウンが着ていられないほどでした。














温室では、熱帯の多肉やサボテンだけでなくジャングルが生息圏のお猿さんや、リクガメやイグアナなどが、飼育されています。
でーーんと木の上でお出迎えしてくれたイグアナです。体長60cmくらいありました。














これは「 フトアゴヒゲトカゲ 」というそうです。必死に手をふったら、こちらを向いてくれました。








「 ワオレムール 」というキツネザルです。
絶滅危惧種だそうです。

元気いっぱいな数名が、3次元レベルの追いかけっこをしていました。
ぴょんぴょん飛びかかっては、仲間をアソビに誘いあっていたので、私もオリの前でぴょんと飛びかかるフリをしたら、サルたちは割とうれしそうでした。








キャベツをたらふく食べて、ぼーっとしているキツネザルです。
撮った写真がほとんどピンぼけで、まだマシな写真です。












サルたちのオリの前にひっそりといた柱サボテンです。
ポコポコでてきているのは子株だとも思います。
子吹きですね。












バイオリウム内には、ペットショップもあって魚やハムスターの生体も買えるようです。

植物ももちろん売ってます。
「 シャンプーの木 」やら「 バオバブの木 」やら、雌雄同体のニューハーフ状態な「 たくさん実がなるパパイヤ 」やら、レアプランツ・マニアにはたまらない品揃えとなっておりました。ちなみに植物園なのに、なぜか「 よこすか軍艦カレー 」のレトルトがいつも販売されているので、たまらなく食べたくなります。

2010年2月22日月曜日

〜 バシルのバド(つぼみ) 〜 活用方法

バジルにツボミがでてきました。
実は葉っぱよりもツボミの方が、香りや風味が強く料理のアクセントにはもってこいです。

花をそのまま咲かせ放題にしていると、すぐ種ができてしまって、葉っぱがおいしくなくなるので、ツボミがでてきたらプチッとちぎられて捨ててしまうことが多いと思います。










ツボミごとちぎって生のまま、サラダなんかに散らすとおいしいそうです。

ツボミを摘み取ってすぐに食べない時は、オリーヴ・オイルに浸しておくと、バジル風味の強いオリーヴ・オイルになるそうです。お酢なんかに浸しておいても、きっとおいしいドレッシングができそうですね。

バジルのツボミのオムレツなんてのもイケルそうです。オムレツがほぼ固まる最後の方にバジルの葉とツボミを散らしていれるのがコツだそうです。

2010年2月19日金曜日

グリーンゼブラのモンスターフラワー

あいかわらず、すごいことになっている循環システムで育っている「グリーンゼブラ」トマトのモンスターフラワーたちです。



こんなふうに大きくなりすぎる花芽は一番花に出ることが多く「 異常花 」とか「 乱形花 」とか呼ばれてます。乱形花につく実は形が悪く売り物にはならないので生産者さんは摘み取ってしまうそうです。














茎の太さとくらべると花の過剰な大きさがいっそう引き立ちます。
「 ひまわり? 」と一瞬おもうほど。














乱形花になるのは、一種の低温障害のようです。寒くて糖の代謝がわるくなり栄養がたまりすぎて「モンスター・フラワー」になるそうです。

ってことは、糖をたくさんあげたら花が大きくなるんですかね?
・・・半分イエスで半分ノーかもしれません。

植物は、もともと自分で糖をつくれるので、環境がよければ糖をあげる必要はないです。葉っぱの緑色のもとの葉緑体は、太陽の光を吸ってエネルギーに変えて、「水」と「CO2」から「炭水化物」やら「デンプン」やらのひっくるめて「糖」へと合成して、余った酸素をペッと吐き出してます。( 光合成 )

植物は、緑色をした葉っぱと光と炭酸ガスと水分の量がじゅうぶんなほうが、糖もたくさんつくれます。( でも、光も炭酸ガスも水分も多すぎたら逆効果です。)

なんで糖が大事なのかというと、作物が甘くなるってのもありますが、もっと大事かなと思うのは、作物を大きくおいしくハイ・クオリティーにしてくれる存在だからです。














野菜の残留硝酸イオンが、いろいろと悪さをすると以前に書きましたが、硝酸イオンがたくさん残ってしまうのは,糖分が足りない時のようです。硝酸イオンは糖とくっついて「ウマ味」と「でかさ」の立役者、タンパク質へ固定されます。( 窒素固定 )
糖分の量だけ、硝酸イオンはタンパク質へと変身できるってことのようです。

葉っぱに糖がたりてると、ハリと厚みがでて虫にもやられにくくなります。糖の生成を助ける活力剤が、有機成分なのに水耕栽培で効果があるのは、そういうことのようです。

2010年2月18日木曜日

発根しました。おネデたい日

2月はバラの剪定のシーズンです。先日剪定したバラの挿し木からは、まだ根が出てませんが、どぶ漬けしていたタイニー・ティムの挿し木からは根が出ました。

冬は加温をしないと発根が遅いです。

枝を切って挿し木にしてからしばらく経つと、白いカサブタみたいなものが、切り口や切り口のまわりからボコボコと盛りあがります。












このカサブタもどきの正体は「カルス」というもので「将来ナニになりたいか、まだ決めてなーい」状態の細胞のカタマリです。


「カルス」ができれば、そのまわりの細胞は元気に生きている証拠なので「もうすぐ根が出るよー」という目安になります。

発根している部分のアップです。

カルスができたところから,ボコボコと発根してきてます。

こんなふうに根がでてこない茎なんかから出てきた根っこは「不定根〜ふていこん〜」というそうです。









トマトを育てたことのある人はよく知ってると思いますが、トマトの茎には、根元に近くなるほど、びっしりとウブ毛が生えてますよね。

日、「 茎が曲がるとエチレンが出て茎が太くなって根が増える 」なんて書きましたが、曲がって地面に近くなってる茎のウブ毛たちはエチレンの働きも手伝って、スキあらば根っこに変わろうと虎視眈々とチャンスをうかがってます。そしてたくさん湿気を感じると、しれっと根っこへ変身します。
これはトマトに限ったことではなく、ほとんどの植物でも同じです。

根っこがたくさん張れば、それだけまわりの酸素や水分や養分をたくさんモノにできて生き残るチャンスがふえるので、樹木などでも湿気が多い梅雨に不定根が出現しては、季節の移り変わりとともに消えていくというサイクルもよく見られるそうです。

みんな、がんばって生きてるんですね。
挿し木で発根の感動を味わってみたい方は、「Root!T」をお試しください。

2010年2月17日水曜日

グロウランプの位置

雲ってばかりで寒い日が続きます。近所の梅林では、梅の花が咲きそろってきているのですが、なかなか写真日和に恵まれません。

ここ最近の冷えがたたったのか,ココ培地のイチゴにアブラムシがお出ましになりました。ふつうは新芽に集まりがちなのに、なぜか花にいます。











 


アップにしてみました。ものすごくこっちを見てる気がします。
( 顔がキュートですね。)














イチゴが冷えているのでは? と思い、昨日グロウランプを近づけてみました。イチゴのトップからランプまで40cmくらいに近づけると、だいたい2万ルクスほどの照度になりました。
ちなみに30cmの距離だと、だいたい4万〜5万ルクスくらいになります。
この距離でイチゴのトップと同じ位置に手をかざすと「 あったかーい 」と感じる程度です。( MHランプの400W / 32000ルーメン使用 )

イチゴの好適照度はピーク時で、4万〜6万ルクスほどだそうです。


今のままだとまだ照度が足りないのですが、急に光を強くしていいことがあった試しがないので、様子を見ながらちょっとづつランプを近づけてみようと思います。












ひさびさのミニバラ「 コーヒー・オベーション 」です。寒い季節はツボミの出が少ないですが、花がゆっくりと咲くので、ながく楽しめます。


サクラや梅も、花が開いてから寒い日が続くと花が長持ちしますね。


なので今年の梅の花は、ながいこと楽しめそうでなによりです。











2010年2月16日火曜日

エアロ・ガーデン

「 エアロ・ガーデン 」で、ちょうど一年ほど前にハーブを育てました。アメリカで大ヒットしたホビーグロウ・システムですが、残念ながら日本では今発売されていないようです。
電源はアメリカ仕様なので日本で使うと、循環ポンプの水量がすこし落ちます。

オマケでついてきた7種類のハーブの種をシステムにセットして「スタート」ボタンを押すだけ。
オマケの種は発芽率100%でした。
ランプ点灯も循環ポンプの作動もすべてオートマチックでやってくれます。












発芽してから、だいたい2週間くらい経ったときの様子です。

そろそろ肥料も入れはじめて、重なった芽を間引きはじめた頃だったと思います。
専用のタブレット肥料があるのですが、市販の水耕栽培用の肥料ならなんでも使えるしNPKの比率を変えられるほうが便利だと思います。








さらに2週間後、ワサワサしてきました。
大きくなった時の樹勢を考えずに種を配置したので、ちょっぴり後悔したりしました。












6月ごろには、かなりのジャングル状態になったので一旦すべて収穫して終わりにしました。内部のネジをぜんぶ外して入り込んだ根っこをキレイに掃除するのが大変でした。

あまり大きくならない矮性の野菜やハーブだったら、電源さえ取れればグロウランプ一体式なので、どこでも栽培できます。真夏以外なら簡単に室内水耕栽培が楽しめます。冬は育つのが遅いですが、虫や根ぐされなどがほとんど出ないので冬の方がキレイに育つと思います。

ちょとデカイですが、シソとかネギとかミョウガとか薬味的な野菜を育てて常備できたら、奥様にも邪魔者扱いされずに喜ばれるかもしれません。

最近、「 エアロ・ガーデン 」にまた種を蒔きはじめました。

2010年2月15日月曜日

多肉ist 〜タニキスト〜 の献身

多肉・サボテンにココロ惹かれてしまう理由は、有機的なマルミのある曲線ではないでしょうか? その肉感的なマルミのせいで、ちいさいくせに何ともいえない存在感を感じてしまいます。

LEDや蛍光灯タイプの電気代が安くすむグロウランプのおかげで、真冬でも多肉たちは元気です。ホビーグロウ設備がまったく整っていない数年前は、真冬に太陽がでれば日のあたる位置に多肉たちをちょっとづつズラして日光浴させていたものです。植物は自分のいる環境の、日が差す時間帯とか温度とかに順応して生長したり休んだりするようなので、きっと余計なお世話だったと思います。

先日仲間入りした「エビス大黒」です。
ブルゲリと同じく昨年の梅雨、一度枯らしました。














そのくせ、お店でウッカリ出会ってしまうと、
「連れて帰って!!」と多肉が私に訴えていると大錯覚してしまいます。
それが多肉の魅力に取りつかれた「 多肉ist 〜タニキスト〜 」の悲しいカンチガイともいえます。


こちらは寒さで冬眠中の「コノフィツム・ブルゲリ」です。順調に育てばレモンほどのでかさに生長するそうです。
秋の生長期の時、ブルゲリの脇腹に小さな化粧砂がひとつぶくっついてしまって、そこだけポツンとくぼんでしまいました。
ブルゲリはデリケートですね。
春の生長期には,気をつけたいと思います。











これは食べられない種類のハオルチア、「 オブツーサ 」です。ブルゲリとは形がぜんぜん違いますが、オブツーさもブルゲリみたいに葉肉が透き通っていてキレイです。

端っこにぐるりと新芽がでてきました。
春には植えかえをしたいと思います。

多肉の植えかえは、わりとむずかしいですよね。
ほとんどの多肉・サボテンは植えかえる時に、土を全部落とした状態で一週間ほど根っこを乾かすんですが、コロコロと転がっていた多肉たちが、いつかネズミにさらわれそうになったことがあります。





いくら定位置に置きなおしても、翌日ちがう場所から発見され、ある日とうとう一口かじられていました。犯人は耳がおっきくてかわいい顔をした「 クマネズミ 」でした。

これは挿し木で増殖中の食べられるサボテン、ハオルチア「 サラダ菜 」です。

ほんとに簡単に挿し木で増えます。おもしろいくらいです。きっと誰でも増やせると思います。

もし有名になれば、きっとサンスベリアやアロエみたいに、たいがいの家によくありがちな植物になれるかもしれません。








多肉・サボテンの見逃せない魅力は、とっても長生きなことだとも思います。
私の所有する最年長のサボテンは、出会ってから15年ほど同居していますが、どうやら60年ほどで成人式を迎える種類らしいです。新たにタニキストになった家族に、現在は横どりされていますが、私より多肉の管理がとてもとても上手なので世話は丸投げしてます。

2010年2月12日金曜日

グリーンゼブラのマクロな花

水耕栽培で育てているエアルーム・トマトの「グリーンゼブラ」です。なんかツボミがすごいことになっていたので,マクロレンズで撮りました。

まんなかに微生物みたいなものが・・

トマトの花って、こんなんでしたっけ?















ベランダで育てた時は、普通のトマトの花と同じ花弁が一重でした。

異常花のようですが、面白くてたまらないので摘花しないで見守ります。







循環式ハイドロ・システムのグリーンゼブラは全部で4株おりまして、どのプラントも一番花と二番花は、こんな花がついてます。













これはまっすぐに茎が伸びて育ったゼブラです。

茎のまんなかあたりから、急にスジばって太くなってます。











このゼブラは、いったん根元で茎が曲がってます。
まっすぐ仕立てたプラントよりも、曲がっているプラントの方が、茎がずいぶんと太くなってます。














茎をヨコに誘引すると、トップが起き上がろうとして植物ホルモンのエチレンが分泌されるので茎が太くなるようです。以前にもちょこっと触れましたが、発芽したてのフタバや菊のトップなど徒長を防ぎたいときに、手でやさしくなでてやってもエチレンが分泌されて太くガッシリとコンパクトな樹勢になります。

挿し木を培地や土に植えつける時もナナメに挿すとエチレン濃度が高まって発根が早くなるそうです。今度試してみます。

エチレンは殺菌剤としても使われるくらい殺菌効果が高いので、病原菌からプラントを守る役目もありますし、発根を促したり花を咲かせたり実を熟させたりと、無視できない大切な存在です。窒素が過剰だとエチレンの分泌がジャマされて徒長してしまったり虫や病気に弱くなってしまうそうですよ。


ちなみにこのグリーンゼブラたちは、
まっすぐな茎のプラントも曲がってるプラントも同時に同じだけ花芽がついてます。

元気に育っていれば、いろいろ細かいことは気にすることもなさそうですね。

2010年2月10日水曜日

葉っぱと根っこはホルモン工場!!

ココ栽培のイチゴたちです。
ほっといても勝手に花芽が上がってくるようになったので、そろそろ開花ホルモンはじゅうぶんに作られているのかなと思います。

開花ホルモンが足りてしまえば、いままで控えていた窒素を増やしてイチゴの実を肥大させたいと思います。


開花後期の窒素がほとんどないレシピから、開花前期の窒素がすこし入ったレシピへと戻しました。

イチゴはアンモニア態窒素が好みなので、これが多少入っている水耕栽培用肥料を使っています。

元気がよい「 ジャンボいちご・まんぷく2号 」です。

根っこがじゅうぶんに張っているので、葉がおおきく育って花茎も伸びて実がたくさん期待できそうです。
これは亜鉛過剰で生育障害になってしまった「 ジャンボいちご 」です。

申し訳なさそうに花芽がついています、濃い肥料をあげた私が悪いのに。

こんなふうに「根と葉っぱ」の量と、「花と実」の数と大きさは、みごとに比例してしまうようです。







というのも,花がたくさん咲いたり実が大きくなったりおいしくなったりするのは、植物ホルモンのおかげですが、植物ホルモンは根っこと葉っぱで作られます。
言ってみれば、根と葉は「 植物ホルモンの工場 + 物流 」です。

根っこは「 ジベレリン 」や「 サイトカイニン 」の工場です。つくったホルモンを地上部へと送り、トップ部分でホルモンが溜まっていくと丈が伸びたり新芽が出たり花を咲かせたりしてます。発芽直後の生まれたての根っこも、すでにホルモン工場として働きはじめます。

太陽がよくあたるトップでは、「 オーキシン 」っていう植物ホルモンをつくっては根元へ送り届けてまして、根っこはオーキシンを受け取ると「 新しい根っこを出すぞー 」となります。根っこが増えなければ「 ジベレリン 」や「 サイトカイニン 」が足りなくなって新芽も花芽も出づらくなるぞというサイクルのようです。

根がふえれば葉がふえるし植物ホルモンもいっぱい分泌されます。植物ホルモンがたくさん分泌されれば、大きな花芽がいっぱいでて実が着果しやすく大きくなるというベストな循環ができるんです。

イチゴは葉がふえすぎたら葉かきしないと実が大きくならないそうですが、ある農家さんでは葉かきもせず茶色くなった古い葉も湿気対策に残しておくそうです。

さて、どちらがいいんでしょうか?
とりあえず理解不足のままの葉かきや根きりは禁物のようです。