冬は加温をしないと発根が遅いです。
枝を切って挿し木にしてからしばらく経つと、白いカサブタみたいなものが、切り口や切り口のまわりからボコボコと盛りあがります。
このカサブタもどきの正体は「カルス」というもので「将来ナニになりたいか、まだ決めてなーい」状態の細胞のカタマリです。
「カルス」ができれば、そのまわりの細胞は元気に生きている証拠なので「もうすぐ根が出るよー」という目安になります。
発根している部分のアップです。
カルスができたところから,ボコボコと発根してきてます。
こんなふうに根がでてこない茎なんかから出てきた根っこは「不定根〜ふていこん〜」というそうです。
トマトを育てたことのある人はよく知ってると思いますが、トマトの茎には、根元に近くなるほど、びっしりとウブ毛が生えてますよね。
先日、「 茎が曲がるとエチレンが出て茎が太くなって根が増える 」なんて書きましたが、曲がって地面に近くなってる茎のウブ毛たちはエチレンの働きも手伝って、スキあらば根っこに変わろうと虎視眈々とチャンスをうかがってます。そしてたくさん湿気を感じると、しれっと根っこへ変身します。
これはトマトに限ったことではなく、ほとんどの植物でも同じです。
根っこがたくさん張れば、それだけまわりの酸素や水分や養分をたくさんモノにできて生き残るチャンスがふえるので、樹木などでも湿気が多い梅雨に不定根が出現しては、季節の移り変わりとともに消えていくというサイクルもよく見られるそうです。
みんな、がんばって生きてるんですね。
挿し木で発根の感動を味わってみたい方は、「Root!T」をお試しください。