ココナッツの実の殻、つまり「ヤシガラ」をキレイに洗って細かく粉砕したものが「ココ培地」で、養液栽培で使える数少ない有機培地として人気があります。海外のアーバンガーデナー達は、培養液だけで育てる水耕栽培を「ハイドロポニックス」ということにひっかけて、ココ培地での養液栽培を「ココポニックス」なんて呼んでいたりもします。
ココ培地は均一に水分や養分や空気をキープできるので、ク溶性の固形肥料を元肥に混ぜ込んで水だけあげてるよりも、水耕栽培用肥料の培養液をあげたほうが、はるかにカンタンで楽しめます。しかもココは天然有機の繊維質なので、培養液だけの水耕よりも、何倍も働き者で長生きな根毛がでてきてくれます。水耕でも空気の多いエアロポニックスなら根毛がでてくるんですが、ココなど有機培地のなかの根毛の方が、ハルカにたくさんのリン酸や微量ミネラルが吸えるそうです。
つまり、水耕栽培と土耕栽培のイイトコ取りが手軽にできちゃうことが、ココ培地の最大の魅力です。
さてさて、流通しているココ培地の形態をバックリとわけてみると、カラッカラに乾燥・圧縮してレンガみたいになってるタイプのものと、乾燥させずに水分を含んでフッカフカで、すぐに使える袋づめタイプのものがあります。
そこで、ココ培地についてポット(植木鉢)へのセッティングから、苗の定植/水やり/そしてココ培地の再利用方法まで説明してみようと思いますー。
まずは乾燥・圧縮してあるタイプのココ培地の使いかたです。
STEP: 1 まずはタップリの水道水でココ培地を戻します。
水に戻したココ培地だけでもいいんですが、植えこむ植物がまだ小さい場合や弱ってる場合は、根っこがまだ水分をそんなに吸えないので、ココ培地が加湿気味になったり・・・
はたまた、数ヶ月経った頃にポット(植木鉢)の底の方に分解されたココ培地がギュ〜ッと圧縮されていって「水分過剰&酸素不足」になることがあるので、通気性と排水性がよくなるパーライトを30%ほど混ぜ込んでいます。日本の湿気が苦手な植物を育てる場合も、パーライトを最大50%までミックスすると有効です。
STEP:2
水で戻したココ培地とパーライトを、よ〜く混ぜてからポットにセットしました。
すでに大きく生長した苗をお店で買ってきた場合や植えかえする場合は、根っこを水洗いしながら培養土や古い根っこをやさしく落として、ポットの底にココ培地を1/3ほど入れてから、苗をポットにセットして、根っこのまわりにマンベンなく行き渡るようにしながらココ培地をパラパラと入れていきます。特別なスキルや道具などはいりません、くわしい植え込みかたは、また次回〜!!!
さぁ!!!つぎに、乾燥・圧縮させてないココ培地の使いかたです。
STEP:1ポット(植木鉢)のそこに、大粒のハイドロボールを敷きつめます。
ハイドロボールは、ポットの底の排水性をキープするためなので、
その量は、ポットの底が隠れるくらいで十分です。
STEP:2 ココ培地をセットします。
これで終わり!!!
基本的には、このココ培地にはパーライトはいらないそうですが、
好みでパーライトを20%〜50%いれてもOKです。
ココ培地の準備は、これで終わりでーす。