2010年3月26日金曜日

こんにちは! 不定根。

先日バジルを収穫してグリーンゼブラ・トマトのテリトリーが広がったので、よいしょっとプラントを上に引っぱり上げて、下葉の風通しと日当りをよくしました。


持ち上げてみて、びっくり!
茎からあまりに唐突すぎる根っこがでてきてました。


この根っこがでてきたあたりは、重みで培養液の出口に押しつけられていたので、そのへんのウブゲが「 シメシメ、水があるぞ 」と根っこに変わったようです。











ほんとは出根するはずのない茎などから出てきた根っこを「不定根-ふていこん-」といいますが、トマトのようなタフなプラントにとっては朝飯前。
畑ではトマトの茎をわざと地面と平行に沿わせてL字型に仕立てて不定根を出させ、収穫量をあげる裏技があります。
茎がぐにゅっと曲がっているので「エチレン」も働いたんだと思います。

エチレンは、風が吹いたり葉っぱになにかが触れたり、実にキズがついたり、茎が曲がったりななめになっていると分泌されます。

エチレンには、発根を促進したり、幼い苗をたくましくしたり、茎を太くして徒長を防いだり、免疫を強化したり、実を成熟させたり、ありがたい効果があります。

















4つのクリーンゼブラぜんぶに、花がいっぱいついてきて実も大きくなってきました。最近では結実せずに落ちてしまう花がでてきました。トマトでは窒素が多かったりリン酸不足だと花が咲いても結実しにくくなります。だからといって単純にリン酸だけを足せば解決するわけでもないようです。

培養液中の肥料成分の比率バランスがくずれると、根っこは「食欲がうせてしまう」ようで「しかたない、あるものだけ吸うか」とはならず「 お腹空いたけど食べられない 」になってしまうようです。

水耕栽培用の家庭用複合肥料で野菜をそだてる場合は、植物にとって作りたての培養液が一番吸収率が高くなります。元気がよくて肥料をよく吸っていればいるほど、培養液を新しくしてからだいたい2日後にpH値がくずれるので調整してあげますが、4日後には培養液の肥料バランスはかなり崩れているのでpH値を直してあげても肥料をほとんど吸わなくなってきます。生産者さんの持つ知識や機材があれば、培養液の肥料バランスを成分ごとに計測して減った成分だけ足してあげられますが、家庭用複合肥料はそれはできません。

それに、きっちり4日毎に培養液を新しくするのもめんどくさいし、肥料もたくさん使うことになってしまうので、ホビーガーデニングなんだし減った分だけ培養液を足していって、pH値が1・2回くずれたら培養液を交換するという方法もアリだと思います。

あとは、培養液のタンクを大きくしすぎないとか、いろんな野菜をいっぺんにたくさん育てようとしないとかも、楽しくおいしく育てるコツかもしれません。

あと、植物の元気度は、そだてる人の「 ワクワク度・モチベーション 」に見事なほど比例すると思うので、やっぱり慈しむ気持ちがいちばん大切ですよね。


2010年3月25日木曜日

アレルギーにも効く!? 春の益草

春の野草の代表といえば、やっぱり「ツクシ」です。

ツクシは「 スギナ 」の胞子茎で、ツクシのアタマを軽く指ではじくと、キノコみたいにボワワーッと胞子が飛びます。


「ツクシは、いるかなー?」と多摩川の土手をなめるように探していると、やっと発見できました。

春の味覚としても根強い人気をもつ「ツクシ」。
食べる時は、とにかく新鮮なうちに。が鉄則だそうです。









茎についてる「ハカマ」をとって、水にはなして土ゴミをきれいに落としたら、たっぷりのお湯で湯がいて灰汁抜きをして、甘辛く炒めたり煮たりして佃煮にしたりパスタにしたり卵でとじたり。とレパートリーいろいろです。


そしてこのツクシ、じつはスギの花粉症のつらい症状緩和にスゴく効くそうです。

新鮮なツクシのハカマをむしって、チャーハンを作るかのように、フライパンで強火+油でジャージャー炒めた後、好みで味付けして、オイシく召し上がるだけで、ツライ花粉症の症状がスウーーッと消えていくそうです。( 効く人と効かない人あり )

生のツクシは日持ちしませんが、調理済みのツクシなら日持ちするので、昼のお弁当のつけ合わせに・晩ご飯の箸やすめにいかがでしょうか? 花粉症でないひとも・・・


近所の桜の開きぐあいでもチェックしようと、立ち寄ったところで、もんのすごい「ツクシ軍団」に遭遇しました・・・いちめんツクシです。














ツクシです。
















自然農法マイスターの「 〜ニンジンの奇跡 〜赤夆勝人さん著 」によりますと、スギナが大量発生する土壌は「 カルシウム不足気味 」だそうで、畑なんかでもカルシウム不足になってくると、それをおぎなうかのように自然とスギナが生えてくるそうです。このツクシの群生場所も、やっぱり畑でした。

しかも、スギナには「 ケイ素 = シリカ 」も豊富に含まれるそうなので、引っこ抜いてイチゴや稲などのケイ素好きな作物の根元にマルチングしておけば、元気にしてくれそうです。

植物は、それぞれ溜めるのが得意な栄養素をお互いにギヴ&テイクしあいながら、共生してもいるんですねぇ。雑草自体が肥料であるということで、赤夆勝人さんは、「 生えてきた雑草は抜いた後は持ち出さず畑に置いておく。畑で穫れた作物の分だけ、天然肥料を土に戻す。」こうして土壌の栄養バランスを保つことが無農薬・有機栽培のコツだそうです。

・・・だったらいろんな食べ物をバランスよく食べてる
人間様の「 ウ○コ 」なら、植物にとって栄養満点のマルチプラントフードになる?

赤夆勝人さんによると、答えはYESだそうです ー が、水耕栽培や室内栽培での活用は、かなりハードル高いですね。

2010年3月24日水曜日

つれて帰りたい益草NO.1 〜 豆科のすごさ 〜

ガーデニング好きなお宅では、週末になると枯れ込んだ枝の切り戻しや植えかえなどで、春の庭への準備に忙しくなさっているかもしれません。

でも景気のよろしくないこのご時世、趣味の園芸にはあまりお金がかけられないというのが奥様方の本音です。とくに「見た目よりも収穫量優先」の野菜なんかは、手間がかかる上に肥料代や薬剤代がかさみすぎると「 買った方が安上がり 」になってしまいます。

春の野山には、節約大好きガーデナーへのグッド・アイデアが転がっています。


















「 クローバー 」や「 カラスノエンドウ 」など「 豆科 」の野草は、無農薬・無肥料栽培成功への強い味方です。その上、踏まれても丈夫で繁殖力が強いので雑草を抑えてくれる上に、肥料にもなってくれます。テントウムシなどの益虫も集めてくれます。

どこでも見つけることができるクローバーならわざわざ種を買う必要もないし肥料としての効果も大きい優れものです。
「シロツメクサ」です。ヨコに広がって葉を伸ばし白い花が咲きます。

葉っぱが尖っていて背が高いクローバーは「アカツメクサ」です。名前の通り赤い花が咲きます。







豆科の植物が土を肥やしてくれる理由は、根っこで「 根粒菌〜こんりゅうきん〜」と共生してるからです。根粒菌は、空気中の80%も占めている窒素ガスを植物が肥料として吸える窒素源に変えてくれるスゴいバクテリアです。

ダイズなどを引っこ抜いてみると、根っこにマメみたいなツブツブができてますが、それが根粒菌です。このツブツブが根っこに多いほど、多くの根粒菌が住んでることになります。
そしてこの根粒菌が増えると菌根菌や放線菌、ミミズなどもいっしょに増えていくので、リン酸やミネラルも豊富になって有用菌はますます元気になり、病害虫も発生しにくい、よい土へと変えていってくれます。

クローバーとなかよく生えている「カラスノエンドウ」です。これも豆科です。
最近静かなブームの「ヘアリーベッチ」に似ています。










カラスノエンドウは、アブラムシがつきやすいのでテントウムシなどの益虫を呼び寄せてくれたり、メインの野菜のかわりに食害されてくれる「バンカープランツ」になってくれたりするそうです。

減農薬・無農薬にはとってもよさそうです。








昨年の秋、へアリー・ベッチの種をバラの鉢に蒔きましたが、現在ではヘアリー・ベッチが伸びすぎてしまい、肝心のバラの苗が埋もれて太陽に当たっていません。豆科は、葉っぱ自体にも肥料として効果があるので、ベロベロと伸びすぎた葉っぱをちぎっては、バラの根元のかぶせてマルチングしてます。ヘアリー・ベッチの花が咲いたら、ぜんぶ引っこ抜いて同じくバラの根元にマルチングしようと思ってます。

豆科をうまく活用するにはコツがあります。根っこの繁殖力が強いので、すでにクローバーなどが生い茂っている場所に、あとからトマトやキャベツなど野菜の種をいくら蒔いても、野菜は根っこを張れなくなって育たないそうです。
なので、ある程度大きく育った野菜の苗をプランターや路地に定植したら、豆科の植物をちょこっと連れてきて植え込んであげるといいそうです。

また、肥料をまいてしまった土壌には窒素がもうあるので、豆科は根粒菌をGETする努力をしないそうです。根粒菌が増えてくれないとわざわざ豆科を育てるメリットはなくなっちゃいます。

そういえば「葛〜クズ〜」も豆科ですが、あの繁殖力を見ると家中がおおいつくされそうで、ホームガーデニングには使えそうもありません。

2010年3月23日火曜日

春の雑草は「 益草〜ヤクソウ〜 」の宝庫

21日は「春分の日」でしたが、その前日には家がバラバラになるかと思うほどの、ものすごい暴風に見舞われました。かなりコワかったのですが、春の嵐は野山に春を連れてきてくれたようです。庭木の柿やアジサイたちもいっせいに新芽が吹き出しました。

春の嵐が過ぎて気持ちよく晴れた週末は、多摩川で雑草探索です。
それにしても春の多摩川の景色は、ほんとうにホガラカです。もう先月までの寒々しい景色はほとんど思い出せません。
犬も子どももそこら中で、心ゆくまでゴロゴロと転げ回っていました。














ホガラカなイメージNo.1のタンポポが、たくさん咲いていました。タンポポほど、お日様がぴったり似合う花は思いあたりません。ちなみにこのタンポポはガクが反ってなかったので在来種の「カントウタンポポ」かと思いましたが、セイヨウタンポポと交配がすすんでガクでは判断がつかなくなってるそうです。もうどっちでもいいや。

タンポポの根っこは漢方として昔から重宝されていたようで、根っこだけあってカリウムが豊富です。利尿作用や解毒作用、解熱作用、不妊改善・・・効能はいろいろ。





「ホトケノザ」です。シソ科だそうです。

鎮痛効果があるそうで中国では漢方的に使われていたそうですが、「春の七草のホトケノザ」とは別人です。

春の七草のホトケノザは黄色い花が咲きます。こっちのホトケノザには毒性がちょっとあるそうです。







オオイヌノフグリです。腎臓によいそうです。バコパやネメシアなど、小さな花がたくさん咲く種類が好きなのですが、それらとおなじゴマノハグサ科でした。















多摩川の河川敷を歩く人々は、みんな思い思いに春の訪れを楽しんでいる様子でした。

野草をワッシリと収穫していた方もいました。
多分シロツメクサだと思いますが、ペットへのお土産かもしれません。

春、一番に葉を広げる野草は、やっぱりキビシい冬の寒さを乗り越えただけあって酵素力の強い元気なものが多いです。

2010年3月19日金曜日

水耕栽培で育ったバジルのルートボール!!

昨日、水耕栽培で育てていたバジルを収穫しました。

ほんとは今月末の満月に収穫しようと思っていたのですが、となりで育っているグリーンゼブラが、どんどん枝を伸ばしていて下枝が重なりすぎてきたので、バジルの撤収となりました。














バジルの根っこが固まってて「 Root Ball = ルート・ボール 」になってます。循環システムだと根まわりの酸素が豊富なので、根っこが茶色く「 木化=もくか 」したりせずに、真っ白い状態に保てます。
根っこが木化するのは、死んだ細胞が根っこの表面に、たまってしまうからです。

褐色に変色した根っこは、養分・酸素・水分などの吸収をしてないので「働いていない根っこ」ということになります。
茶色い根っこが増えてくると生長が遅くなったり新芽の発生が悪くなったり実の肥大がとまったりします。






なので根っこが白いうちは、ちゃんと働いてくれているってことです。一番の働き者は、発根したての新鮮な根っこです。新しい根っこをコンスタントに発生させていると、養分・酸素・水分の吸収がさかんで、老廃物をちゃんと吐き出したり植物ホルモンもたくさん分泌してくれたりします。














植物は、根っこで人間と同じように呼吸しています。葉っぱの葉緑体では、二酸化炭素と水から炭水化物をつくって光合成運動をしていますが、根っこではまったく逆のことをワザワザしているのでオモシロいと思います。
植物の根っこは、炭水化物と酸素から二酸化炭素と水を吐き出す呼吸運動をしているのです。

根まわりの温度が高くなればなるほど呼吸が激しくなります。夏野菜だとしても培養液が30℃以上になってしまうと呼吸するだけでイッパイ・イッパイ。
人で例えれば、肩でゼーゼーと息してる状態なので、植物にとってみれば「 生長だの開花だのしろって言われても、ぜんぜん無理なんですけど!」となっちゃいます。なので培養液の温度や水やりの時は、ほとんどの植物で水温を18℃から22℃くらいに調節してあげるといいと思います。


採れたてのバジルたちです。ほんとは毎日ちょっとづつ穫れるのがありがたいので一度に収穫すると、もてあまし気味かも・・・














そんな時は、バジルソースにすると保存が効いて ( カサも減って ) 便利です。
バジルは太い茎を取りのぞいてフードプロセッサーに入れたらオリーヴオイルをドボドボっと入れて細かくするだけ。
ニンニクと塩も少し入れて、なめらかさが足りなかったらオイルを フレーバーが足りなかったらニンニク・塩を足して更に細かくするだけです。

私の、料理への一番のこだわりは「目分量で味を決める才能を最大限に伸ばす!!」右脳型レシピです。




料理に合わせて使う分だけのバジルソースにチーズや松の実やクルミを追加してミキサーにかければ、パスタだのピザだのに使えて飽きずに楽しめます。が、多分フランスパンに塗って粉チーズ振りかけて焼くだけになると思います。( ビールに最適!! )

2010年3月18日木曜日

〜 らんの里 〜 堂ヶ島

西伊豆の松崎に遊びに行くと、たまに立ち寄る植物園が、
「 らんの里 堂ヶ島 」です。
とても広い園内は山あり谷ありで、一周するだけでけっこう疲れます。

ちなみにお隣には、永遠の若大将こと、「 加山雄三ミュージアム 」があります。ここのお土産売り場は広くて品数がたくさんあるので、お土産を買うのに困ったら便利です。お土産選びに迷ってウロウロしていると若大将を知らない世代でも「 お嫁においで〜1966〜 」がフルコーラスで唄えるようになります。

「らんの里 堂ヶ島」では、洋ランをはじめ世界各国の希少価値の高い品種や原種などが見られます。ちなみに真夏に訪れる時は、忘れずに飲み物を持参することをおすすめします。


「着生ラン」という種類は「エアプランツ」なんかと同じで、大きな木の幹などに根っこを張って大気中の水分や養分を吸収しているそうです。
贈答品などで流通している着生ランは、水苔に植えこまれていますが本当は培地はいらないそうです。
でも空中栽培だと、加湿器やスプレーなどで根っこに毎日加湿してあげる必要があるため、手入れが面倒になるので水苔などに植え込むそうです。






パフィオの群れです。
「着生ラン」とは反対に、地面に根を張る「 地生ラン 」という分類のランです。















「らんの里 堂ヶ島」に住んでいるオウムです。このコ会いたさに訪れるようなものです。
このコは、手拍子をたたくと羽を大きく広げてウェルカム・ダンスを延々と披露してくれます。
タイコ的なものを叩いてあげたら、きっと更にノリノリになってくれると思うので次回会いにいく時は、しまい込んであるジャンベでも持参しようかとたくらんでいます。















ランにちなんでの、おまけです。

このシンビジウムは先月の終わりに、仕事場の裏庭で人知れず咲いていました。多分贈答用のシンビジウムをもてあまし、野外に放置されたようですが、真冬にもかかわらずちゃんと咲いてました。室内で大事にされてるコでも、なかなか咲かせるのは難しいのに、実はタフなんですねぇ。

2010年3月17日水曜日

窓辺畑化プロジェクト・水耕カーテンをつくろう

アメリカで話題になっている新しいアーバン・ガーデンの提案、水耕栽培のカーテンで窓辺を畑にしちゃおうという取り組みがあります。




 ウィンドウ・ファームズとは・・・


消費電力が低くてちゃんと収穫もできる水耕栽培装置をペットボトルでつくってオフィスやアパートの窓辺のカーテンにしちゃえば、都会でだって野菜やハーブが育てられるよね!!
ますば、この活動に参加してくれる人たちが、それぞれ自分たちのアパートの窓辺で「ウィンドウ・ファームズ」を実践してもらって、自分で育てた野菜やハーブを一年中楽しんでもらう。まずはニューヨークからもりあげて、ほかの都市にもひろがっていったらいいな。

畑とは縁のない都会で、自分で育てた野菜を自分でたべるってことで、食物連鎖とか自然の循環とか、ちっちゃな宇宙を体感してもらえるんじゃないかと思います。その経験を通して、もっと自然を大切にしようっていう意識が広がって、現在起きているさまざまな地球環境問題を今後どんなふうに解決していったらいいかなんていうアイデアがたくさん浮かんだらいいと思います。」 


・・・主旨をばっくりと読むと、こんな感じだそうです。


この取り組みは、「 homegrown.org 」というアメリカの地産地消を広る活動をしている団体に紹介されていました。なんでも、ニューヨーク在住のブリッタさんとレベッカさんがはじめられたそうです。


動画を見ると、なにげにハイドロ用の有機肥料とか、最新の発芽用の培地を使っていたりとか、こころ憎いです。さすが水耕栽培マーケットが完熟しているアメリカです。有機肥料をつかえば、なおさら葉もの野菜がオイシくなるはずです。
窓辺だと太陽があたるので、グロウランプもLEDや家庭用の蛍光灯など補助光程度でOKですね。


近々やってみようかと思っています。やってみたい人は、ココにマニュアルがあります。
http://www.windowfarms.org/howto/WF-HOWTO-10-sm.pdf