カーボネーターなどで炭酸ガスを吹き込んだ炭酸水は、水に「H2CO3=炭酸」をふくませた弱酸性なので、水耕栽培やココ栽培、ポッティング・ソイル栽培で、培養液のpHダウナーにつかえます。
水耕栽培でメジャーなpHダウナー剤の「硝酸」や「リン酸」とちがい、炭酸は常温で空気中へと気化・蒸発してしまうので、培養液にのこりにくく肥料成分の比率をくずさないし、ただの水よりも根っこへの浸透性がよいので養分などの吸収もよくなるし、なにより収穫量と味がよくなってしまうという、スグレもののpHダウナーです。(すぐに気化したり、根っこから吸われてしまうので、pHダウナーとしての持久力は短めです。)
・・・とはいうものの、いちいちペットボトルの炭酸水を買うのもキリがないし、コストもカサむので、ホビーガーデナーがよく使う電磁弁つきCO2レギュレーターと、炭酸飲料がはいってたペットボトルで、おウチで好きなときに好きなだけ、炭酸水がつくれる「ペットボトル用カーボネーター」の紹介です。
↓電磁弁付きCO2レギュレーターをつかったカーボネーターは、こんなかんじです。
レギュレーターのバルブをゆるめると、耐圧ペットボトルに入れた水にCO2がボコボコと入っていって、ほんの30秒くらいで炭酸水ができます。(長くても1分くらいで、十分な炭酸水ができるので、炭酸ガスの入れっぱなしはNGデス。)
CO2ガスを添加するミドボンとCO2レギュレーターに、耐圧チューブと「炭酸飲料用のペットボトルのフタ」でつくったカーボネーターをとりつけて、水にCO2ガスを吹きこんで炭酸水をつくります。
「自作カーボネーター」でググると、この作り方を教えてくださってる方がタクサンいらして、そちらの作り方を参考にさせていただきました。ありがとうございます。
では、ペットボトル用カーボネーターの材料は・・・
なにはさておき、ミドボンとCO2レギュレーターは必要です。
現在、リンク先のハイドロポニックス用のCO2レギュレーターを、さっそく活用させていただいてます。
そして・・・
1. 炭酸飲料が入っていたペットボトルと、そのフタ
(炭酸飲料じゃないペットボトルやフタは、圧力に耐えられないのでゼッタイにNGです。)
2. 外径6mm/内径4mmの耐圧チューブ=2メートルもあれば十分ですが、チューブは劣化してひび割れて交換せねばならない時がくるので、一巻き20mくらい買っておくと、のちのち安心です。
3. エアーパーツの「チェックバルブ pisco CVPC6-01A ネジ側より自由流が出力」1個←リンク先で見てみて下さい。
CO2ガスの添加とカーボネーター両方で活用したい場合は、いちいち耐圧チューブを取りかえないといけないので、このチェックバルブ(6mmチューブ対応・R1/8ストレートネジ規格)を2つ買っておくと便利です。
4.チェックバルブのキャッチャーとして「継手 pisco PF01-01」1個←リンク先で見てみて下さい。(ねじ径 R1/8 ストレートネジ対応の継手です。)
5. 補修Oリングの内径7.8mmを2個←高圧ガスは、ちょっとのすき間から漏れやすいので、Oリングやパッキンは、マストアイテムです。耐圧チューブの外径の1.2倍ぐらいの内径のパッキンをえらべばOKです。劣化するのでストック分も買っておくと便利です。
近くのホームセンターで見つけられたエアーパーツで作っちゃったので、写真のパーツは、チェックバルブではなくストップフィッティングになっていて、継手がジョイントになってます。
結果的に言うと、チューブフィッティングではなく、チェックバルブにしたほうが、CO2レギュレーターの
←フローメータ内部に、水が逆流してしまうのをふせげるのでベターです。
↑ちなみに、カーボネーターにしたり、CO2ガス添加したり、両方に活用したい!!!という場合は、フローメーターの下についてるチューブジョイント部分をチェックバルブに変えてしまうと、耐圧チューブの取りかえがとってもラクです。このレギュレーターのチューブフィッターの規格はR1/8ストレートネジなので、3の「チェックバルブ pisco CVPC6-01A ネジ側より自由流が出力」でOKです。
↓さらっとメンドクサイ工程を書きますが、耐圧ペットボトルのフタに、3のチェックバルブのオネジ部分が、ちょうどねじ込める大きさの穴をドリルで開けます。あける穴の直径は、だいたい11mmくらいでした。
チェックバルブ
↓
Oリング
↓
ペットボトルのフタの上部
ペットボトルのフタの内側
↑
Oリング
↑
継手
こんなふうに接続したら、レンチを使ってギュウギュウにネジ部分をしめあげて、できあがりです。ちなみにエアーパーツを取り外したり取りつけの時は、必ずレンチを使ってほしいです。
ガスがたくさん溶け込める水は、まず純度が高いことと、水温が低いことなので、ROフィルターをもってるヒトは、冷やしたRO水で炭酸水をつくるのが一番ベストですが、一度沸騰して冷めた湯沸かしポットに残ってる水でも、CO2がたくさん入ります。
耐圧ペットボトルに水を入れて、フタをしっかり閉めてから、レギュレーターのバルブを少しずつゆるめて炭酸ガスを入れますが、入れすぎるとボトルが破裂して危なすぎるので、必ずペットボトルの固さを手でにぎって確認しながら目を離さないように、ほんの30秒ほど、ペットボトルを逆さにして軽く振りながら炭酸ガスを少しずつ入れていきます。
手でペットボトルをギュッッッとにぎりながらCO2ガスをいれていき、握ってもへコまないほ固くなれば、pH値が4くらいの十分な炭酸水になってます。
ペットボトル用カーボネーターのメリットは、カンタンなパーツで好きなだけ炭酸水を安くつくれることで、デメリットは、炭酸飲料のペットボトルは、大きくても2Lサイズくらいしかないので、一度に大量にはつくれないことと、高圧ガスなので、やっぱりイロイロと気をつけないと危ないこともあります。
※高圧のガスは、ちょっとしたすき間からも、すぐガス漏れするので、接続部分からCO2ガスが漏れていたり、うっかりバルブを閉め忘れると、知らぬ間にCO2濃度が高くなりすぎて命にかかわることもあるし、万が一、CO2を入れすぎてペットボトルの耐圧能力をオーバーすると、ペットボトルが破裂してケガすることもあります。小さなお子さんやペットが入ってこない場所で管理するのが、ゼッタイおすすめです。
ということで、次回は「電気をつかわないビールサーバー用のCO2レギュレーターでつくる、カーボネーター」の紹介です。