2012年2月13日月曜日

挿し木ホワイトセージ「お根出たい日」

ちょうど一週間前の週末、クローンマシーンで発根処理中の「ホワイトセージ」の挿し木たちを見てみると・・・(ミスト式加湿器に、CO2ガスを吹き込んだ炭酸水を入れて、挿し木に炭酸水ミストをあてています。加湿器のタイプによっては、ヒューズが飛ぶのでおすすめはできません。)










おおっ!!!
発根しはじめました。

お根でとうございます。





ホワイト・セージの茎の外皮は、なんとも発根しにくそうな、頑固なかたさがあります。

その上、真冬の低温と、水中ポンプが不調で水が出ていないことに気がつかず発根するまで、3週間もかかりました。温度と水中ポンプ管理がちゃんとしてれば、もっと早く不定根が出てきていたと思われます。











それから約1週間後の今週末、発根した根っこたちが、どんどんどんどん伸びてきて、根量が増えました。茎の節の部分から、せっせと不定根が出てきているのが分かります。











3号鉢(約0.3L)サイズで、ポッティング・ミックス培土と植えつけることにしました。
植え込みや植えかえのときの注意点は、白く新しい根っこを傷つけないことです。

ポットの中央にくるように苗を片手で持ちながら、根っこのすき間を培土で埋めていくようなかんじで培土をホロホロと入れていくと、根っこを切ったり折ったりせずに植え込めます。


根っこのすき間が培土で埋まり、ポットいっぱいに培土を入れたら、指で培土の表面を軽く抑えて、培土と根っこをなじませました。

土と根っこをなじませることを土極め(つちぎめ)といったりもするそうです。








その後すかさず、

根の活力剤の養液(水温18℃〜22℃)で、

水やりをします。

これで、培土と根っこがさらになじみます。

水極めというそうです。







ポッティング・ミックス培土で育てる場合、ベース肥料でつくった培養液は、水やり3回に1回くらいのペースです。(幼苗期から生長期くらいまで)
水やり3回に2回はベース肥料なしにしますが、なるべく活力剤はあげたほうがいいです。そうすると、根っこがよく張るので、徒長せずがっしりコンパクトに育ち、病気にも強くなって優秀なプラントに育ちやすくなります。

・・・ハイドロポニックス用の活力剤には、肥料はほとんど入ってませんが、肥料の効きを助ける糖分や有機酸、ビタミンなどなどが入っているので、根っこにとっても培土にとってもGoodなのですが、ただの水道水ってのは、培土のなかでおきる反応などモロモロの都合で、思いのほか根っこにとって、ちょこっとストレスなんだそうで、徒長しやすくなったり成り疲れしやすくなるんだそうでっす。

2012年2月8日水曜日

炭酸水で、除菌消毒液!?

ふと気がつけば、インフルエンザの感染がものすごいイキオイで広がってます。そして、もうひとつコワいのが「冬の食中毒」といわれるノロウイルスだったりもします。

この恐るべきウイルスどもは、薬用ハンドソープやアルコールをつかっても、カンペキな殺菌がムズカしいそうで「だったら、どうしたらいいんだ!!!」と気が遠くなってしまいます。



そこで、ひつこく紹介してる自作カーボネーターを活用して、安心・安全性の高いお手軽殺菌水を作ってみました!!!
材料は、

炭酸水(CO2+水だけの)



ミルトン(次亜塩素炭酸ソーダ1%の消毒剤)

のみです。

こ・れ・だ・け。






除菌剤「ミルトン」は、哺乳瓶などベビー用品の殺菌剤としてメジャーなので、ママたちは、よくご存知ですよね。ミルトンには、「次亜塩素酸ソーダ(=次亜塩素酸ナトリウム)」が1%入ってるので、水道水で薄めただけでも、除菌効果はモチロンあるんです。

が、昨今の炭酸水ブームで、ワタシのようにイキオイあまって「自作カーボネーター」をつくってしまったおヒトには、ミルトンを炭酸水で薄めた「安心・安全・除菌効果もマックスで消臭効果もある次亜塩素酸除菌水」がおススメだったりします。(自己責任で・・・という「お願い」つきです。)


いままでは、次亜塩素酸ソーダに「塩酸」を加えた除菌水が、わりとメジャーで、このふたつを混ぜてできる除菌水は効果が高くて、食材を加工する工場などで除菌水として使われているようですが、塩酸 だとpH値が下がりすぎて、有毒なガスも発生する心配があるそうで・・・

そこで、近頃話題なのが、「塩酸」のかわりに「炭酸」で次亜塩素酸ソーダをうすめてできる、安全性・殺菌力・消臭力が高い次亜塩素酸水=HOCL」だそうです。この次亜塩素酸は、炭酸の弱酸性のpH範囲4〜6でできる除菌成分なんだそうです。

なので、pH値が4〜6の範囲にあれば、殺菌効果が変わりにくいので、「炭酸+ミルトン」で除菌水をつくったら、炭酸飲料が入っていた耐圧性のペットボトルなどに密閉しておけば、pH値がはずれるまでは保存ができてしまいそうですね。
この除菌水で、外出先から帰ってきたときに手を拭いたり、インフルエンザやノロウイルスにやられちゃった人の洗濯物とかを浸けたりしたら、しっかり除菌できるってことのようです。
(歯医者さんなどでは、口の中の除菌にも次亜塩素酸水が使われてますが、それは電解水で つくる次亜塩素酸水なので、ミルトンは食用ではないので、ウガイに使うのは、モチロンおすすめできません。)


ということで、使い古した「苔」だらけの「ハイドロボール」を「炭酸+ミルトン」の殺菌水で洗ってみました。














ミルトンの除菌成分の次亜塩素酸ソーダは、pH値で殺菌力のレベルが変わるそうで、pH値がだいたい4.5〜6.5の弱酸性にすると、殺菌パワーが6倍になるんだそうです。そのおかげでカビ・酵母・細菌・ウイルスなど幅広い雑菌の除菌効果があるそうです。


まずは、いつもの自作カーボネーターで、


炭酸水をつくりました。


水道水に炭酸ガスを入れただけの炭酸水のpH値は4でした。



・・・炭酸水のEC値は、0.1mS/cmでした。
次亜塩素酸ソーダを炭酸水に、どのくらい入れたらいいのか? ですが、50ppm〜200ppmの範囲になるようにしたらいいんだそうです。
除菌したいモノの汚れ度で、濃度を選んだらいいんだと思いますが、確実な除菌効果をねらって、ミルトン200ppmほどにします。





日常の手の消毒とか なら、50ppmでもOKかな?と思います。


ちなみに、このpH/ECメーターのEC値をppmに換算するにはEC値に500をかければ、完全にイコールではないそうですが、バックリOKだそうです。
↑の場合は、EC値 0.1 X 500 = 炭酸水は約50ppm

ミルトンは、次亜塩素酸ソーダ1%含有なので、200ppmの次亜塩素酸水1Lをつくるには、炭酸水0.02%濃度のミルトンをいれればOKなので・・・
「 炭酸水980ml + ミルトン 20ml 」で、「次亜塩素酸除菌水200ppm」が1Lできます。

とくに汚れがひどくないモノの除菌や、消臭、普段の手洗い用の「50ppm濃度の次亜塩素酸水」を作る場合は・・・「炭酸水995ml + ミルトン5ml 」 ですね。


ということで、炭酸水にミルトン200ppmを入れてみました。pH値が4.9くらいと、すこしあがりました。















そして、EC値は約0.57mS/cmに上がりました。もともとの炭酸水のEC値0.1を引くと0.57-0.1 =0.47 ←これに500をかけてppm値にしてみます。・・・約235ppmの次亜塩素酸水ができました。











そして苔だらけのハイドロボールを浸して、だいたい半日置いてみました。


正直、塩素臭はします。でも指でさわっても、ヌルヌルしなくて、数分で肌の塩素臭は消えてしまうように思いました。









半日後、ハイドロボールに生えていた青いコケは、キレイさっぱりいなくなりました。










ちなみに塩素臭は、まだ残っていて、このまますぐに使うのはデンジャラスかもしれません。

この次亜塩素酸水で、収穫後のハイドロシステムやポット、カビてしまったスポイト、剪定用バサミなどを消毒する場合は、念のため、塩素臭がしなくなるまで乾かすか、水道水でシッカリとゆすいでから使った方が、ベターだと思います。










翌日、ハイドロボールが乾いてきました。このハイドロボールも数日間しっかり乾かしてから使おうと思います・・・が、ハイドロボールの再利用は2〜3回が限度かな?と思います。















今回の炭酸水+ミルトンでつくる次亜塩素酸除菌水は、安心・安全性が高いそうですが、炭酸水をつくるのも、ミルトンを扱うのも、お子様には危険なので、自己責任がとれる大人のかた限定でおすすめです。

ちなみに、次亜塩素酸ソーダを炭酸で薄めると「有毒な塩素ガス=Cl2」を発生させなくてすむメリットもあるんだそうです。
「次亜塩素酸自体が安全!!!」といわれる理由は、人間は病原菌やウイルスから細胞を守るために、体内で次亜塩素酸を作ってるからだそうで、その上、短時間で消え去ってしまうので、金属への腐食性もほとんどないんだそうです。

「次亜塩素酸水」は、酪農業の現場でも「ウドンコ病や炭疽病、ベト病などカビ菌による病気や、家畜の感染菌駆除に使われています・・・が、植物の有用菌もいっしょに除菌してしまうので、病気が発生したときにのみ、次亜塩素酸水で消毒して、乾いた後に有用微生物資材を葉面スプレーしたほうがヨサゲですよね。

なによりカビ菌による病気の発生は、植物の栄養バランスが崩れている時に起こるので、植物がゲンキなら発生することはほとんどないと言われてます。 根っこを健康に保ったり、水やりの水温を18℃〜22℃くらいにしたり、湿度を40%〜70%にキープしたり、培養液を濃くしすぎないなどなど、最適な環境で管理していれば、ウドンコ病やハダニさえも発生しにくいです。

ということで、「自作カーボネーターを活用した安全なミルトン除菌水」のご紹介でした。
もっとキッチリした理屈が知りたいおヒトは、「次亜塩素炭酸水」とか「炭酸次亜水」とかで、ググってみてください。

2012年2月6日月曜日

室内栽培イチゴ狩り

室内栽培のイチゴたちのおかげで、

先週は「プチイチゴ狩り」が堪能できました。
今年の新苗たちになったランナーを出してくれた親株は、2年目の苗ですが、4cmくらいの果実を3つも実らせてくれました。

葉っぱが小さくて、この親株から出たランナーの子株も不調気味だったので、「ダメなやつ・・・」扱いしたのを激しくゴメンナサイでした。








とはいえ、葉っぱも根はりもイキオイがある親株からそだった子株の果実は、こんなにでかくなりました。↓














ベタな自慢ですが、計ってみたら5cmほど。










小さな花をツボミのうちに摘花(てきか)して、大きな花だけ残すようにするのも、大きなイチゴに育てる秘訣だそうです。

←イチゴの花房には、複数のツボミがつきますが、花房の一番最後のほうに「おまけです〜」的にでた、ちっちゃなちっちゃなツボミは、見つけ次第つんでしまって、大きめな花だけ残すようにしました。

摘花したツボミと、残した花をくらべると、大きさに差があります。ツボミの大きさは、まんま果実になった時の大きさに、つながるんだそうです。











植物にとって、花を咲かせて維持するのは、ものすんごい体力がいるので、イチゴを始め、リンゴとかミカンとか果実系の栽培では、見込みのうすい花や果実を間引いてしまう「摘花 or 摘果」をするんだそうで。




ところで、育ててるイチゴの苗は全部「あかねっ娘」なんですが、去年の親株からとれた、
↓右側の大きいイチゴの方が、色素が薄いピンクで、味も「桃」っぽさがあります。
↓左側が今年の新苗から穫れた「あかねっ娘」です。イチゴはランナーで増やした場合、カンペキなクローンなはずですが、培地とか肥料とか生育環境が違うと、出てくる特徴も変わるんでしょうか・・・?











それにしても室内イチゴ栽培をはじめてから、3年目。今回は「おウチでイチゴ狩り」が、ぽつぽつと楽しめそうです。

どんなに資材がそろっていても、やっぱし何度も試行錯誤しながら育ててみないと、「なんとかウマく育てる勘どころ」というのは身につかないものだなと、しみじみ思いました。







2012年1月30日月曜日

収穫のめぐみ、アレコレ。

週末は、今シーズンの秋冬室内栽培イチゴ「あかねっ娘」はじめての収穫の日となりました。
あまく熟したイチゴの香りは、

イチゴを育ててるヒトにとって、

最高のアロマテラピー、至福のひとときですよね〜。







ベタな表現ですが、大きさはこのくらいでした。まあまあの大きさです。4.5cmほどとなりました。

初めての果実=第1果房は、肥大しやすいのですが、この後に実る果実は、なり疲れしやすく大きくなりにくくなってくるそうです。それをいかにデッカくするか、気合いが入ります。



登熟まで花びらが残ってるイチゴを見たのは、はじめてでした。

なんともフレッシュ感があります。













ニヤニヤ眺めてばかりもいられないので、糖度を計ってみると16でした。手前ミソですが、なんとも風味がスンバラしい!!! さらに、手前ミソてんこもりですが、売られているイチゴよりも、味が濃くてウマミが強かったです。舌に残る苦みがなく、まろやかな酸味と香り、あとをひくコクミが強かったです。これは、おなじ有機活力剤をあげてるミニトマトにも感じるオイシさなので活力剤の効果だと思います。











そして、その同じ活力剤で育ててるミニトマトですが、循環式ハイドロシステムのプラントたちが、どうにもつるつる伸びて、果実が割れてきたので撤収しました。


撤収後に残された大量の未熟なミニトマトたちは、もう赤くならないので、ぜぇんぶピクルスにしました。



5Lの耐熱ガラス瓶いっぱいになった、青いミニトマトたちです。

ピクルス液はカンタンにつくれます。

5L容量の容器に対して・・・
お酢1Lに水300cc、お砂糖は好みですが300gくらい、塩小さじ2、ニンニクのスライス2〜3片、ローリエ3枚くらい、黒こしょう15粒くらいと・・・





あとは好みでディル、セージ、タイム、カルダモン、コリアンダー、ローズマリー、そしてタラゴンなどなどをチョイスしていれたら、10分くらい軽く煮立たせたらOKなんだそうです。


お酢はワインビネガーがいいみたいですが、オツな味が好きなら玄米黒酢を少し入れたり、お砂糖も黒砂糖やハチミツにしたりと、その日その場にあるものでも、いいみたいです。(今回は、米酢と黒砂糖を使ったので、黒っぽい色のピクルス液になりました。)

コツを語れるほど、ピクルスを作り込んでないので、サラッとした流れでご紹介しました。


植物のめぐみを楽しんだお話ついでに、真冬のおススメアイテムです。細胞修復効果が高いパルミトオレイン酸をたっっっぷし含んでる「マカダミアナッツ・オイル」は、食べてよし、肌に塗ってよし!です。
食用のマカダミアナッツ・オイルはサラダのドレッシングに入れてもGOODですが、シャンプー前のお手入れにおススメです。
お湯でしっかり洗い流した髪と頭皮を、マカダミアナッツ・オイルで軽くマッサージして、そのあとじっくりシャンプーすると、頭皮もピカピカ、髪もしっとりです。










マカダミアナッツオイルの有効成分のオレイン酸は、水にまあぁぁったく溶けないのでサラサラ感ゼロで、毎日肌や髪に使うオイルとしては、ちょっとクドいかもしれませんが、髪以外にも、風呂上がりの湿った状態で、足のスネや、乾燥が気になる部分に塗るとベリーナイスです。
※ナッツアレルギーがあるヒトは、NGです。


ということで、せっかくの休日なのに散歩がつらい真冬の日には、おヘヤにこもってストーブにあたりながら、植物のめぐみをアレコレ楽しむのも、いいもんですよね〜。

2012年1月23日月曜日

室内栽培pH/ECトラブルのサイン「コバエ」

ムクムクと大きくなっているイチゴの「あかねっ娘」たちのグロウルームには、最近「コバエ」がブンブンと飛び回るようになりました。


ムムッ、これはココ培地のpH値かEC値のバランスが崩れてきてる合図です。
植物に、コバエやアブラムシがでる原因は、培地や培養液のpH値かEC値のバランスがくずれて、植物の樹液が酸性になりすぎてる時に、よく起こるように感じます。(ロックウール培地でも、おなじです。)


バッタやハムシなど、葉っぱをバリバリ食べやがる昆虫たちと違い、コバエやアブラムシ、そしてウドンコ病や炭疽病など葉っぱに症状がでる害虫や病気は、ちょとなら問題ないんですが、広がってしまう場合は、植物の栄養バランスが崩れてるサインかと思います。
















・・・コバエは、甘酸っぱい酸味臭がすきなので、うっかり黒く完熟させてしまったバナナなんかに、よく集まってきますよね。ココ栽培にコバエがたかってるってことは、ココ培地に酸がたまってpH値が下がりすぎてるんだと思います。

植物は、ある程度大きく育つと、根っこが老化して死んでいって、枯死した根っこは発酵分解して、有機酸がイッパイできたり、過剰なリン酸や硫酸がたまっていったりして、ココ培地や培養液のpH値が、3とか4とか、酸性になりすぎになっちまったりします。

で、なんで培地のpH値が5.0以下の酸性になるとよくないのかというと・・・

植物の根っこは、チッ素/リン酸/カリ/マグネシウム/カルシウム/・・・微量要素をひっくるめて必須要素を同時にズズーッと吸えてるわけじゃなくて、酸性の肥料を吸ったら体内のpH値が低くなるから、つぎはアルカリ性のカリウム・・・てなぐあいで、酸性/アルカリ性をバランスよく吸って、体内のpH値が弱酸性〜弱アルカリ性くらいになるように、バランスをとるんだそうです。

植物体内のpH値がベストな範囲に保たれていれば、元気で、はやく育つし、コバエやアブラムシやウドンコ病はでてきません。多少でてきても、抵抗力が強いので、オオゴトには、いたりません。
←ところが、このグラフを見るとpH値で、肥料ミネラル各成分の溶けやすさが分かるんですが、

培地のpH値が5.0より下がりすぎると、硝酸態窒素などばっかりがたくさん吸われすぎて、




カルシウム、カリウム、マグネシウムなどチッ素を同化してくれるミネラルが吸われなくなって、細胞壁が薄くなって、いろんな病害虫につけ込まれやすくなっちゃいます。



ということで、↓左イマイチなコンディションのココ栽培あかねっ娘と・・・↓右側よいコンディションのココ栽培あかねっ娘の、ココ培地のpH値とEC値をはかってみました。
測定方法は、「蒸留水50ccに1.5培地のココ培地サンプルを溶かして、pH値とEC値を計る1:1.5分析方法です。」











←イマイチなコンディションのイチゴのココ培地のpH値は4.8です。ココ培地のpH適正値は5.5〜6くらいです・・・やっぱしpH値が下がりすぎてます。

銅、マンガン、モリブデンなど、硝酸や亜硝酸を還元してくれる大事なミネラルが不足すると、人で言えば、食生活が乱れてるのとおんなじで、成人病まっしぐらです。

つぎに、EC値です。
ココ培地を濾した水で、EC値を測ってみました。
EC値は0.8mS/cmでした。

トマトなど肥料に強い植物なら、適正EC値は1.1〜1.3です。イチゴは肥料にビンカンなので、0.8ならば、まぁまぁ範囲内だと思います。



←つぎに、順調にそだってるほうのプラントです。
順調なプラントのココ培地のpH値は、4.9でした。
やっぱりpH値が下がりすぎてます。
イチゴを育てていて、いつも思うことですが、果実が大きくなることになると、ココ培地のpH値が下がりすぎてきます。やっぱし、根っこが酢酸発酵してるからかもしれません。





つぎに、EC値です。
順調なプラントのココ培地のEC値は、だいたい0.7mS/cmくらいでした。

不調なプラントのEC値が0.8mS/cmなので、元気に育ってるプラントの方が、やっぱし肥料をたくさん吸うということです。










で、じゃあココ培地のpH値が下がりすぎて、コバエとかアブラムシとかウドンコ病とかがでてきたら、どうしたらいいのか? なんですが、培地のpH値をアップせねばなりません。
水耕栽培用のpHアップ剤だけでつくった、pH値9くらいの培養液で、ひとまずココ培地をフラッシングします。

pHアップ剤の培養液でもいいんですが、私のお気に入りは「ケイ酸資材」です。
「ケイ酸」は、土の中にふんだんにある「ケイ素」に酸素と水素がくっついて弱酸性になったミネラルですが、細胞壁をつよくしてくれる「カルシウム」に似た効果があります。自然界にふんだんにあるし、水晶にもなる「二酸化ケイ素」は、ほとんど水に溶けないので、そのままでは植物は、とてもじゃないけど吸えません。



なので、農業や園芸用のケイ酸資材は、可溶性、ク溶性や水溶性になっています。





で、この「ケイ酸塩」のナニがいいのかと言えば、培養液や培地のpH値が下がりすぎる場合に、pH値をいいぐあいに調整するバランサーになってくれます。ケイ酸は、pH値が低すぎるときは過剰な水素イオンを吸着して、培養液のpH値があがってくると、つかまえてた水素イオンを放出してpH値のバランスをとってくれて、その上、リン酸や微量ミネラルなどを吸いやすくサポートもしてくれたり、細胞壁を丈夫にして病気知らずにしてくれたりします。


なので、ココ培地でアブラムシやハムシがでてきたら、水だけでケイ酸資材を希釈してpH値を9〜10くらいのアルカリ性培養液で、ジャバジャバッと流してます。酸っぱいニオイがなくなるからか、不思議と翌日には、ハムシやアブラムシが移動しています。(プラントが健康なら)

ハイドロ・システムでも、ケイ酸資材は効果があります。pH値バランサーなので、培養液のpH値変動を小さくできます。適正なpH値が続けば、植物の根っこは、どんどん肥料を吸うことができるようになります。植物は花が咲くと、アルカリ性が足りなくなるみたいなので、培養液をいくら取りかえても、翌日にはpH値が3〜4とかに、すぐ落ちちゃうことが多いと思います。

こんなときこそ「ケイ酸資材」が、なかなかGOODです。一口に「ケイ酸資材」といってもなかなか水に溶けない資材もあるので、「水溶性ケイ酸」がはいった資材がおススメです。水溶性ケイ酸は、ケイ酸資材の中で一番即効性があって、お値段もちょっと高くなります。

葉っぱにアブラムシやウドン粉病などが出てしまってるときは、この水溶性ケイ酸を薄めに希釈して、週に一度のペースで葉面スプレーすると、回復しやすくなります。


で、アルカリ性培養液でココ培地をフラッシングした翌朝。グロウルーム内は高湿度85%、すぐに外気を入れて、湿度をさげます。











まず、不調なイチゴのプラントは・・・


葉っぱのフチからちゃんと葉つゆがでてました。

根っこが動いてる証拠です。















つぎに調子がよいほうの、ココ栽培のイチゴです。

このココ培地も、昨日アルカリ性培養液でフラッシングしました。


やっぱし、ちゃあんと葉つゆがでてます。







なんとなく、果実がふくらんだような・・・?

なにより、茎がピンとたってます。
















元気なプラントは、茎と葉っぱがピーンと上を向きます。根っこが培養液をたくさん吸うからです。ゲンキな根っこは、内部にたくさん糖分を溜めこんでいるので浸透圧が高く、水分と肥料ミネラルをたくさん吸えるようになります。

逆に弱い根っこは、内部の浸透圧が低いので、ちょっと濃い肥料をあげると、根っこから水分の逆流がおきて肥料やけしやすいんですねぇ〜。

ということで、根っこの有機活力剤には、ほとんどで糖分が入ってて、強い根っこをつくるサポートをするってわけです。















そして、イチゴのグロウルームから、コバエが消えていました・・・と思ったら、となりのミニトマトのグロウルームや、観葉植物のまわりでただよっていました。ミニトマトもフラッシングしようかなと思いました。

2012年1月16日月曜日

真冬に室内栽培。アレコレ

寒さきびしく、乾燥した日々がつづきます。ぬくい雨でも降ってほしいところですが、こんな真冬の夜は、夜景が美しくみえる季節でもあります。
川崎の工業地帯の夜景も、ハイパーな美しさがありますが、やっぱし横浜は、アカぬけたロマンチックな街です・・・工業都市の川崎とはオオチガイ。














ホワイトセージの挿し木たちは、元気です。挿し木や幼苗期のころに、CO2濃度を2〜3時間ほど1500ppmほどにすると、スゴいらしい・・・というマメ知識をまだ試してなかったので、このセージたちで試すことにしました。











極度に乾燥した日がつづくので、植物たちに保湿は必須です。
「ミスティーガーデン」のパクリで、コーヒーフィルターをつっこんだカップに、クエン酸+重曹を溶かした水を注いで、CO2と湿気を補おうというモクロミです。
あとはビニールやサランラップで、挿し木たちを覆ってしまえば、保湿とCO2効果がバッチシです。こんなんでも、CO2濃度は1000ppmほどになってました。





ところで、ミニトマトの「千果」たちは、続々と熟してきました。
年末年始の連休で、トマトたちは、葉かき不足と誘引不足で、バッサバサになってしまい、ヒトサマに見せられるコンディションではありません。

が、穫れたトマトたちは、そのまんまでフルーツみたいにおいしかったです。やっと苦労がむくわれました。







とはいっても、冬のフルーツといえば「イチゴ」です。あかねっ娘が、とうとう赤く色づいてきました。イチバンのりで熟してきたのは、ポッティング・ミックス栽培の新苗でした。
右側は、イマイチ不調だった去年からのあかねっ娘の苗ですが、果実は大きくなってます。














ほかのあかねっ娘たちも、だんだん果実が肥大しはじめしました。花が咲いてから、だいたい一ヶ月くらい掛かりました。

















ココ培地やピートをつかったポッティング・ミックスなどの有機培地は、粒が細かく、均一な大きさで、保水性と保肥性、通気性もいいので、根っこは上と下へ同時に伸びてきます。これは、根っこが元気な証拠で、こういうプラントは、根っこの量が多いので、水もよく吸います。
















ピートやココ培地の場合にかぎって言えば、培地の表面に、細かな根毛が上がると、ダイレクトに空気にふれるので、酸素呼吸ができて、徒長や病気にも強くなったりして、とってもナイスです。


とくにココ培地は、培地のどこでも養分や水分、空気をほぼ均一にふくめるので、根っこはドコへ伸びても、必要な養分・水分・酸素にありつけるので、こんなふうに表面にも根っこが張るんです。ロックウール培地に似てますね。