キャナ・ジャパンに新たにアップされた記事、
ツールを使いこなして、植物を望む方向へみちびく「生育制御」
についての説明です。
ざっくりばっくり説明すると、培地の水分量と培養液のEC値で、植物の生長傾向をコントロールできるよ、ということです。
根が湿っていると感じる(=培地の水分量が多いか、EC値が低い)と、葉や茎を伸ばす生長期モード(栄養生長)になって、
根が乾いていると感じると(=培地の水分量が少ないか、EC値が高い)、花を咲かせて果実を大きくしようとする開花期モード(生殖生長)になる。
シンプルに培養液のEC値を低くするか高くするかでもOKで、このトリックをつかって、よりよい収穫をめざせます。
この生育制御ツールは、もともとオランダのロックウールメーカーが施設栽培者向けに開発した栽培ガイド「6-phaseモデル」というものです。しかしこれをまるまる日本のインドアのホビーガーデニングに落とし込むと、水やりのしすぎになります。なぜなら、施設栽培の水やりサイクルには、夜間にも自動ドリップで水やりするからです。
CANNA COCO A/B肥料とCANNA COCO培地のラインナップで説明します。
前提として6-Phaseモデルの前提であるVPD(飽差)=0.5〜1.5 kPa の範囲での培養液の水やりサイクルの一例です。
「は? VPD???」と感じるでしょう。
下の表の避けるべき危険ゾーン以外の色の部分がVPD(飽差)=0.5〜1.5 kPa の範囲にあてはまります。
気温20℃〜26℃が最適な温度範囲なので、それに相当する湿度のうち生長期は60%〜80%、開花期以降は40%〜60%が良いと思います。下は、上の画像の数値だけ抜粋したテーブルです。
| 生長段階 |
期間目安 |
EC合計 (mS/cm) |
水やりする時 |
与える量/10Lポット |
水やりサイクル |
目的・補足 |
| 幼苗期 |
3〜5日 |
1.1〜1.5 |
40%減 |
4.0 L |
週1回程度 |
過湿を避けつつ根の活着を優先 |
| 生長前期 |
0〜3週 |
1.3〜1.7 |
40%減 |
4.0 L |
週1〜2回 |
根の探索促進、葉茎を伸ばす生長期の管理 |
| 生長後期 |
2〜4週 |
1.5〜1.9 |
40%減 |
4.0 L |
2〜3日に1回 |
樹勢維持、生長期のピーク期間 |
| 開花期❶ |
2〜3週 |
1.8〜2.2 |
50%減 |
4.0 L |
2日に1回程度 |
開花期にスイッチ、花芽・着果を促進 |
| 開花期❷ |
約1週 |
2.0〜2.4 |
50%減 |
4.0 L |
1日1回 |
果実肥大ピーク、吸水がさかん。PKを与える時期 |
| 開花期❸ |
2〜3週 |
1.4〜1.8 |
50%減 |
4.0 L |
2日に1回 |
樹勢調整、果実肥大と品質維持 |
| 収穫期 |
1〜2週 |
0.4 |
40%減 |
3.5〜4.0 L |
週1〜2回 |
根を守りつつ収穫を終える、EC値を落としてストレス回避 |
このツールの活用方法は、記事でもまとめられている通り、
「 たとえば、生長期後半にいちどだけ培地を乾かし気味に管理し(またはEC値を高める)、花芽誘引をおこない、そのあとは「生長期型」の管理(EC低め)に戻して、花や果実を大きく育てようとするグロワーもいれば、生長期と開花期は、それぞれの生長段階に合った水やり方法を好むグロワーもいます。また、栽培期間を通して同じ管理を続けるシンプルな方法を選ぶ人もいます。
ゴール(収量重視か品質重視か)や栽培規模によってベストな管理方法をチョイスしてください。」ってことです。