2010年7月9日金曜日

やってみました「キッチン・カルチャー」その1

今日の「キッチンカルチャー」は、スプラウトとかネギとかの根っこを水にひたす「二期作的ハイドロカルチャー」のことではなくて、ちょっとマジな「ティッシュー・カルチャー」、つまり「組織培養」です。

米国では組織培養をホビーでやるヒトが多くて、「キッチンカルチャー・キット」っていうのも売られています。「ティッシュカルチャー」の必需品を台所にあるものでこなしちゃおうということで「キッチンカルチャー」っていうそうです。

組織培養っていうのは、植物のちっこい断片から一人前の植物を育てるクローン技術です。このメリットは、優秀な株のクローンが大量につくれてしまうことです。

たとえばイチゴの苗なんかは、ウイルスフリー苗を生産するために、この組織培養で苗をつくることが多いようです。あとは種子からだと繁殖しにくい蘭や食虫植物などは、ほとんどが組織培養技術でふやされてるようです。


そして今回は、イチゴとホワイトセージ、そしてバラの組織培養にトライしてみました。結論からいえばイチゴの組織培養は、ランナーが伸びて新芽がでてからじゃないとムリみたいです。














「組織培養」には、カンペキな無菌エリアをつくらなきゃなりません。
ほんとは「クリーンベンチ」っていう専用の無菌ボックスが理化学用品でありますが、ベラボーにお高いので、プラッチックの衣装箱からDIYでつくりました。このケナゲな努力が、自分でもちょっと笑えまます。

米国ではもっとラフに「クリーンベンチ」をつくっているようで、ダンボールのなかをアルコール消毒しただけのものやビニールをはっただけだったりのヒトもいます。


ソクセキ無菌ボックスに100mmの穴を開けて、インラインファンエアフィルターをのっけました。思いがけずエアフィルターとファンが大活躍です!

これで無菌ボックスへと、風を送り込めばキレイな空気だけがボックス内に流れるので、ホコリやウイルスなんかをシャットアウトできるハズです。

エアフィルターのすき間の大きさは20ナノメートルなので、ギリギリにウイルスも通過できないカナ? という細かさです。アソビの組織培養なので、コレで十分だと思います。


そのほかに必要な道具は、計量スプーンとか、消毒用のアルコール、キッチンハイターなどです。培養培地のpH値を調整するので、ありがたいことに室内栽培でよく使うpHメーターやpHアップ+ダウン剤がそのまま使えます。

バックリとした流れとしては、寒天培地を調合して圧力鍋か電子レンジで殺菌して無菌ボックスで消毒した植物片を寒天培地に植えつけていって適度な温度と光量で「カルス」がでるまで待つ・・・という感じです。


さて、つづきます・・・

2010年7月8日木曜日

のびる多肉・やすむ多肉

ものすごくムシ暑い日がつづきます。
雑草の伸びがハンパないので、「ズィ〜ンズィ〜ン」という草刈り機の音がひんぱんに聞こえてきます。

さて、多肉たちなんですが、暑いのスキなコと苦手なコの差がはっきりでてきた今日このごろです。ハオルチアは、暑いのダイスキ・湿度ダイスキみたいです。

ハオルチアの挿し葉たち、ヨコッチョからワラワラと新芽がいっぱい出てきました。














空いてるスペースを完ぺきに狙ったかのような新芽のポジションです。新芽は根っこでつながってるようです。根っこの先には湿度がある方へあるほうへ曲がっていく「水分屈性=すいぶんくっせい」という性質があるそうです。














ハオルチア・サラダ菜も水やりを忘れるとシワシワになってしまいます。











ハオルチア・オブツーサもLEDグロウランプの下で、

パッツパツに元気です。













で、暑いのがキライなブルゲリは、このとおりです。

しぼんでます。

死んでるわけじゃありません、休眠だそうです。

暑さのさかりがすぎれば、

また復活するそうです。









ひとくちに「多肉・サボテン」といってもここまで季節ごとにみせる顔がちがうようです。
過酷な環境で生き抜くチカラをもった多肉の動きは、ほんとに楽しいです。

2010年7月7日水曜日

Grow Your own Rice! 米の花

「出穂=しゅっすい」した穂がつぎつぎに開花してます。

米ズキのワタシの場合は、生きててイチバン食べてる食材は「水稲」、つまりお米だと思うんですが、はずかしなから「お米の花」も「お米の開花」もじっくり見たのは、うまれて始めてです。

ベロベロとはみ出しているのは、

「花糸=かし」というそうで、雄しべなんだそうです。

種モミになる部分がピチッと閉じているので、すでに開花はフィニッシュしたということらしいんです。

ちゃんと受粉していれば、「空モミ」にならずにすむと思います。





これはココ培地で育てている「イセヒカリ」の「花穂=かすい」です。
順調ならば、だいたい一月ほどで収穫までこぎつけられるそうです。

はじめての米づくりなので、どれくらい収穫できるのかもボケ〜ッとしかわかりませんが、

そろそろ「籾スリ」をどうするか、ワクワクと悩みだしています。










精米は、ご近所のコイン精米機でOKなんですが、籾スリできる所は、なかなかないんです。そして、チマタには、こんないいものや、こんないいものも販売されているんですが、ちょっとまだ手が出せそうにないです・・・

2010年7月6日火曜日

「種」のイマドキな工夫、いろいろ

ひとまず収穫を終えた「エアロ・ガーデン」のレタスをかたづけました。

オキシドールをちょっとだけ混ぜた水道水を

ぐるぐるまわしてシステムをキレイにします。

ばい菌の多い夏にひと工夫です。











次に育てるのも、やっぱりレタスです。
お昼にちょっとづつチギッては味わうのがなんともゼイタクな気分です。フランス原産の「パリグリーン」というレタス。「Paris」とかけてるのかと思ったら、食感が「パリパリ」だからだそうです。

ぜったい「Paris」とかけてますよね〜。

ベタなダジャレほど、ニヤケてしまうのは

昭和生まれだからでしょうか?











今日の本題は、この「種」です。
最近の種は、ほとんどが薬剤などでコーティングしてあります。もちろん発芽促進のためなんですが、もともとは生産者さんのために発芽率をよくするために開発された技術だそうです。














発芽促進処理にはイロイロな技術があるようで・・・

皮が硬くて発芽しにくいホウレンソウなどは、あらかじめ皮を取りのぞいた「ネーキッド種子」や、

水を吸わせて発芽しやすくしてある「プライミング種子」や、

ばい菌に弱い種類の種には「フィルムコート種子」といって薬剤をすでにコーティング剤にまぜてあるものなど。

最近では、赤・緑・青などカラフルなホウレンソウやソラマメの種も売られてます。ホームガーデニング用にと、ホウレンソウやらの種をGETして、袋から出してみて極彩色の種にビ・ツ・ク・リというヒトも多いと思います。
もちろん天然色ではなくて発芽を促進する効果のある「キトサン」に色をつけてコーティングしてあるんだそうです。
そして、もちろん処理してある種そのものは食用ではないので、たべられませんし、スプラウト用にも向きません。

ちなみに種子の寿命ですが、トマト・ナス・スイカで5年程度

ダイコン・カブ・キュウリ・カボチャなどで3年程度

ネギ・タマネギ・ニンジンなどは1年で発芽率がさがってしまうそうです。ひとまず蒔く予定やスペースがしばらくない時には、遮光作用のあるアルミホイルやミラーフィルムにくるんで冷凍庫にしまっておくのがベストなようです。

紫外線と酸素は、「お肌」だけでなく「種」にも大敵なんですねー。

そして「自家採種」ができるのが魅力の固定種、エアルーム種のヤサイたちですが、種類によっては採種直後は発芽抑制物質の作用が大きくて、一定期間おかないと発芽しにくいヤサイもあるそうです。それもこれも、「種が地面に落ちてから、しばらくは冬だからさ、芽が出たら死んじゃう〜」という工夫なんでしょうか。

あせらずにベストな季節をじっくり待つ・・・便利な時代には、ついつい忘れがちだったりします。

2010年7月5日月曜日

野良な木イチゴとヒマワリ

どしゃ降りの雨がふったかと思えば、翌日はギラギラとした太陽が照りつけたりと、いそがしいお天気です。

過剰な湿度とモワァッとした陽気、こんな時期は「今がチャンス」とばかりに、雑草たちの生長がひときわ早いので、一週間なにもせず伸びるにまかせていると、ものすごくボーボーになってしまいます。毎週末蚊に刺されながら剪定と雑草駆除に汗を流すこのごろです。

敷地内に勝手に生えてきた「ヒマワリ」です。
去年の秋、種がたわわに実ったヒマワリの花だけが道ばたに転がってたのを拾ってきて、もてあまし、確かこの辺りに種を蒔いた・・・というより捨てたような記憶があります。









ここはたまにワンちゃんの落とし物があるので、シャベルで土をかぶせておく所です。落とし物が肥料になったってことでしょうか?

近所の石垣に、たわわわわに実った野良な「木いちご」がいました。
クズに占領されつつありますが、それでも赤い実はよくヒトの目を惹きます。














どうやら「ナワシロイチゴ」という木いちごらしいです。花が開かずに結実するんだそうです。もちろん食べられます。




一面が木いちごです。

誰のものでもないので、ちょっと失敬してみようかと思いましたが、トゲがものすごいので、軍手とハサミがないと、ハーベストはムズカシそうです。

かといって、この木いちごのためだけに花バサミなんて持ってウロウロしてたら、畑ドロボウとまちがえられそうです。






「ガーデニング盗難」、わりと多いのでカリカリしてるヒトいっぱいいます。
畑のトマトの敵は、カラスだけかと思ったら、最近はヒトのほうが強敵らしく測道のある畑なんかは、手を入れられないようにトマトのまわりにネット張ったりしてます。

目の前にあるものをインスタントに欲しがらずに「自給自足」で、いきたいものですよね。

2010年7月2日金曜日

Grow Your own Rice! 花穂(かすい)。

ふと気がつけば室内田植え水耕栽培の「イセヒカリ」たちは、昨日の7月1日で、種モミ発芽からちょうど100日目でした。


発芽したのは、3月25日で、そして100日目の昨日、とうとう2つのプラントから「出穂(=しゅっすい)」しました〜!!
ほんとに安心しました。実はずーっと、気をもんでいたからです。「まさか、バカ苗じゃあないだろうなー」と。

やたらスクスク伸びてくれて「やっぱ水耕栽培は生長がはやいなー」とほくそ笑みながら「こんなに草丈が伸びるのはバカ苗病かもしれない」と心配で仕方なかったからです。






「稲バカ苗病」というに感染すると、ウイルスのせいで生長ホルモンの「ジベレリン」がノンストップ状態になって、草丈ばかりがグングン伸びて穂がでないという、なんとも思わせぶりで残酷な病気です。でもこの病気のおかげで「ジベレリン」がはじめて発見されたという歴史があります。
バカ苗にかかると、やたら丈が伸びて、葉色が黄色っぽくなるそうです。チッ素ひかえめで育てているので、どちらにも当てはまり、ずーっとビクビクしていた次第です。

でも、よかったー!
あー、よかったー!

かわいいかわいい穂がでてきましたー!

そして一番最初に出穂したのはロックウール培地のイセヒカリたちです。

短日処理してから、じょじょにEC値をあげていって、今は1.6くらいにしてます。

3パートの水耕栽培用肥料ダッチ・フォーミュ
開花レシピ + PK肥料と、もちろん有機活力剤もあげてます。








そしてこっちは、ココ培地の「イセヒカリ」たちです。

ロックウール培地のイネに比べると、シュッとしてます。

根っこの量が多いからか、まったく倒れる気配がありません。
ぶっとくなった茎を光にすかしてみると、穂らしきシルエットが見えます。

さらに、白い節のところに、三角の白いとんがったの葉っぱみたいなのがでてくると出穂(しゅすい)間近の合図のようです。








ココ培地のひとつのイネからも、出穂がはじまりました!!

穂の出方が「芒(ススキ)」に似てます。ススキもイネ科です。筒状の茎を割ってベロ〜ンと花穂がでてきます。










ちなみにココ培地のほうは2パートの「Shiva A + B」という水耕栽培用肥料をあげてます。こちらはカルシウムがたくさん入ってるのでpH値が大きく狂わない分、チッ素量が調整できないので、チッ素に敏感なイチゴとかバラよりは、肥料グイのお米とかトマトとかの夏野菜に向いてます。














ひとまず、「花穂=かすい」が出てきてくれてホントにひと安心です・・・

ところで、ダッチ・フォーミュラShivaも、「 アンモニア態チッ素 」は、ほんの少しかまったく入ってません。「 硝酸態チッ素 」がほとんどです。

お米は、「 アンモニア態作物 」なので「 硝酸態チッ素 」では育たないというのが定説なんですが、一部の研究熱心な方は「 米だって硝酸態チッ素をやったほうが根傷みも少なくてゼッタイよく育つ 」とおっしゃってました。どうやらホントかもしれません。

またひとつ脳内マニュアルに、新事実が加わりました。めでたし、めでたし・・・

2010年7月1日木曜日

生きてる空気清浄器!

最近気になってるフランスの空気清浄器です。

見て分かるとおり、生きた植物に室内の空気をキレイにしてもらっちゃう!という画期的な商品、「ANDREA〜アンドレア〜」です。

















お作りになったのは、仏人デザイナーの「Mathieu Lehanneur」さんと、ハーバード大学教授の「David Edwards」さんです。どちらがドナタかは、ちょっとわかりません。













このオサレな空気清浄器はデザインばかりがよいわけではなく、機能性もちゃんとしているそうです。壁紙なんかから揮発してしまう「ホルムアルデヒド」にいたっては、カーボンフィルターよりも浄化能力が高いそうです。しかも植物が生きてるわけですから、光が当たってるうちは室内のCO2や湿度も、植物に吸収されてフレッシュな酸素に変身! ってわけですね。



















国内ではまだ販売されてませんが、オンラインならこちらでGETできます。

お値段は、本体が149ユーロで、日本までの送料込みなら約200ユーロ、だそうです。ユーロが安い、今がチャンスでしょうか??