2010年3月12日金曜日

水耕栽培な UFO 出現 !?

ちょっと前のことになりますが、水耕栽培の発祥の地アメリカならではの、とてもユニークなアート展が開催されていました。

2006年9月に、ペンシルバニア・ピッツバーグで、
ULTRAVIOLET ACQUIESCENCE AND DEEP SPACE DRIP CULTURE
と題されたこのアートは、ジョージア大学のデジタルメディア科
Michael Oliverli 教授によるものです。このショーのコンセプトの発端は、1984年にNASAが宇宙空間で5年間保存した「宇宙トマトの種」をマイケル教授がeBayでGETしたことにはじまるそうです。

「 Ultraviolet Acquiescence 〜黙認の紫外線〜 」
このUFO自体が、イカれた・・・いえいえ、イカしたグロウルームになっています。













UFOの正式名称は「Ulterior Farming Operation」〜 ヒミツの農耕装置号 〜といったトコロでしょうか。UFO内部では10分毎にグロウランプが点滅をくり返し、同時に培養液がトマトに降りそそぐようになっているそうです。

「 限られたスペースでのパーマカルチャーの実践 」という意図もあるそうで、UFO内部のグロウランプは6000Wですが、使用電力はたったの780Wだそうです。どういう仕組みなんでしょうか?? 光の反射効率がとっても良さそうです。













こちらは「 NASA Nourishment 〜NASAの育成 」スペースです。














壁一面には、植物育成用のミラーフィルムが張りめぐらされています。ハイドロ・システムのヨコにある6角形のものから重低音の振動がでているそうです。思いっきりサイバーな空間なのに、トマトのプラントがあったほうが不思議としっくりきます。

そういえば、宇宙から落ちてきた隕石にくっついていたアミノ酸がベースとなって、はじめて地球上に有機生命体が誕生したんじゃないかという仮説がますます真実味を増してきましたが、となるとトマトも私たち人間も、ある意味宇宙からやってきたエイリアンだとも言えるんでしょうか?

ハイドロポニックス・NASA・eBay・・・アメリカ度300%なアートですね。

2010年3月11日木曜日

板橋区立熱帯環境植物館

板橋区立熱帯環境植物館のメインのジャングルなエリアです。
こんな南国っぽいバンガローもあってトロピカル気分が盛り上がります。

館内のフードコーナーでは、ココナツカレーやナシゴレンなどのアジアンテイストなマレーシアグルメも割安で楽しめます。


吹き抜けの空間には、通路が渡してあって熱帯ジャングルの様子を見下ろせます。
しかし遊び場の少ない都心の子どもたちの、ベストな鬼ごっこポイントにもなっているので、駆け抜ける子どもたちを背に、なかなかゆっくりは見せてくれません。
「館内は走らずゆっくり歩こうね!!」という意図の注意書きを見つけて、あまりの効果のなさにちょっと笑ってしまいました。


タコノキです。
観葉植物でも売られていますが、こんな立派な「おみ足」になるには、そうとうデカク育てなきゃいけないみたいです。








パラサイトが得意なシメコロシノキです。
アグレッシブなヤツ・・こんなの日本にいなくてよかったと思っていたら、なんと「ガジュマル」でした。

ガジュマルといえば観葉植物の代名詞のようなメジャーな植物、もちろん家にもいます。
でっかく育てるわけにはいかなくなりました。

ラッキーなことに、ちょうどカカオの実がなっていました。この実の中のカカオ豆がチョコレートの原料になるんですが、ひとつの実からカカオ豆は30コ前後穫れるそうです。収穫されたカカオ豆はいったん発酵処理をして、ほろ苦さとオイシさを引き出すそうです。








ちなみにカカオには、もちろん果肉もあるんですが、「パルプ」と呼ばれていて白くて甘酸っぱくてとてもオイシいそうで、カカオ農場のある国では大人気なフルーツだそうです。このパルプを醸造してお酒をつくったらオイシそうだなぁと思いました。


カカオもそうですが、この植物も木の幹にじかに花が咲いたり実がなったりする「幹生花(果)〜かんせいか〜」のようです。

熱帯植物は、奇想天外なヤツが多いです。









ミストがぶわわーっと噴出されている標高の高い涼しいところがスキな熱帯植物のエリアでした。

夏の暑いさかりに来たら最高だと思います。
エアコンのコストを抑えるために、こんなミスト噴出装置を店内や繁華街なんかに設置するアイデアが、エコ商品として盛り上がってますね。

2010年3月10日水曜日

板橋区立熱帯環境植物館〜 アクアリウム 〜

板橋熱帯植物館の常時展示コーナーには、アクアリウムもありました。






・・・夏の海の磯場をのぞきこんでいる気分にひたれました。



クマノミとなかよしだったイソギンチャク。
伊豆なんかだと、これの黄色いヤツをよく見かけます。

多肉植物協会さんで、さんざん多肉たちを拝見した後だったので
「 海の多肉!! 」に思えてなりませんでした。







かつて大ブームになったウーパールーパーもいました。最近近所のホームセンターでも売られているのを発見しました。本人たちは「 放っといてくれ!」と 迷惑しているのかも・・・














淡水魚コーナーです。
顔をくっつけて魚たちをのぞき込んで手をふったら、この魚は興味津々で私の前をずーーっとウロウロしてくれました。私の勝手な思い込みだとは思いますが、オデコがでっぱった大きな魚って、人なつっこいヤツが多い気がします。














その昔に、能登半島の水族館で出会った「ナポレオンフィッシュ」の写真を引っぱりだしてきました。この魚もオデコがでかいのですが、ものすごく愛想がよかったです。海の中ではダイバーさんの後ろをえんえんとくっついて泳ぐこともあるそうで、人なつっこいことで有名な魚だそうです。是非とも一緒に泳いで遊んでもらいたい!!














淡水のエイです。
ブワブワーッと身体をひらめかせながら、みごとな泳ぎを披露してくれました。















イソギンチャクなんかのアクアリウムを見ていると、夏の海を思い出してため息です。海で遊べない冬の間、心のすき間をうめるべく通ってしまいそうです。

2010年3月9日火曜日

〜 多肉ist 〜タニキストの集い

先月のおわりに「 東京都立板橋区立熱帯環境植物館 」に行きました。

その日、「 国際多肉植物協会  」さんの定例会がこちらでおこなわれていたので、ほんの軽い気持で見学がてらプラッと行ってみたわけです。
あわよくば、レアな多肉がたくさん見られたりGETできてしまうのではないかという下心がいっぱいでした。














しかし、会場に一歩足を踏み入れると、あっというまにディープな?多肉ワールドに引き込まれてしまいました。会場内を飛び交う多肉たちの名前らしき品種名がまったくさっぱりわかりません。軽いカルチャーショックです。ほんの軽い気持で来てみたのに・・・

メインのイベントは終了していたので、非会員でも特別に無料で参加させていただけました。ちょっとクラクラしながら用意されていたイスに座ると、この日の品評会の優秀作品たちの発表がはじまりました。
この日、唯一見覚えのあったリトープス。

ブルゲリとおなじコノフィツム( 女仙 )科です。
この程度の知識、なんの自慢にもならないレベルの高さでした。









ここからは、さっぱり・すっぱり名前を忘れました。

なにしろ生まれてはじめて出会う多肉ばかり。
おそらくマニアックな園芸店に行ったって出会えません。











なのでただ、
「非常にめずらしい多肉です」としか、
コメントがつけられません。











若くきれいなお母さんが寝てしまった子どもたちの枕になりながら目の前に座ってらしたのですが、とある優秀作品が発表されると突然立ち上がって受賞した多肉の説明をはじめられました。多肉栽培者のハバの広さに、さらにカルチャーショックでした。

発表後、優秀作品たちがずらっとならべられたので、

「写真とってもいいですか?」

ときくと、快く

「ドーゾ・ドーゾ、照明だいじょうぶかなぁ? 暗くない? 窓辺に持ってってもいいよ」
と細やかな心づかい。

さすがタニキスト!!
ご親切にありがとうございました。

なんでもこのコは日本でほんの数株しか、またはたったひとつしか存在しないだろうという、恐ろしくレアな多肉だそうです。













この日展示されていた多肉たちの多くは、アフリカや南米メキシコから来日したそうです。
メキシコでは原住民しかその生育場所をしらなかった多肉を苦労して見つけたそうです。
あんまり見つからない時は、ヘリコプターを飛ばしてやっと見つけたなんて、スケールのデカイお話も。
ちょっぴりチランジアに似てました。
多肉でもスミレみたいな花が咲くんですねぇ。

最後には多肉のオークションも開かれ、その安さに何度目かのびっくり。

葉差し用の多肉をいくつかGETできました。









こちらの協会を知ったきっかけは、神代植物園でおこなわれている多肉の展示即売会でした。ヨダレがでるほどかわいくてめずらしい多肉たちが勢揃いしているので、毎回楽しみにしているイベントです。次回は4月末におこなわれるそうですよ。

2010年3月8日月曜日

グリーンゼブラが、ゼブラってきました。

水耕栽培の循環システムで育っているエアルーム・トマト品種の「 グリーンゼブラ 」です。ホームセンターや園芸屋さんでは、野菜の種がたくさん売られはじめましたが、苗が流通する前には、なんとか実を拝めました。

グロウランプがトンネル色したHPSランプなので、いまいち色合いがわかりにくいのですが、トマトの実にゼブラ柄がでてきました。

ヘタがものすごくデカくて、盛大に反り返っているので、よほどヘマをしなければ大きな実になってくれる要素大です。

トマトの担当は私ではないので、失敗する心配はないと思います。






モンスターゼブラです。
(勝手なネーミングです。そんな品種はありません。)

4コくらいのトマトが合体してます。生産者さんには笑われちゃうデキです。










グリーンゼブラの花です。
雌しべの根元の子房(=しぼう)が、ちょこっと顔をのぞかせていて、すでに結実したのがわかります。

花が咲きはじめたときに、窒素がたくさんありすぎると、花は咲いても結実や着果しにくくなるなんてよく聞きます。









よぶんな窒素を消化するためには、光合成してくつられてる炭水化物がいっぱいないとお話しになりません。なので「葉っぱや茎を増やさないと間に合わないね」となってしまって、せっかく咲いた花を放置して葉っぱや茎を伸ばす方に体力を使ってしまうからだそうです。

トマトの根元はこんなかんじです。スキあらば根っこに変身しようとしているウブ毛たちです。アップで見ると毛むくじゃらで、動物っぽく思えてきます。














本日の根っこです。
水耕栽培で育てた植物の根っこは分岐( えだわかれ )が少なく、まっすくで太い根っこの発生が多いといわれます。














循環システムだと、水分はもちろん酸素もたくさん根回りにあるし、有機成分入りの活力剤を肥料といっしょにあげていると、根っこたちはさらに細かくボサボサになってくれます。

私がえんえんと根毛にこだわってしまう理由は、細かい根っこが多ければ多いほど、作物の味がおいしくなるからです。

「 肥料やけ 」や「 15℃以下の水温で低温障害 」をおこした根っこを見てみると、太いまっすぐな根っこしか残ってなかったりします。
太い根っこは水分や窒素やカリウムなど「 味が苦くエグくなるけど生命維持にはぜったい必要だからとりあえず吸っておこう 」的な成分をメインで吸うようです。

細かな根毛は、酸素やリン酸や微量ミネラルなどをたくさん吸っているそうです。根毛が吸ってる成分はどれも、窒素をウマさに変える酵素をつくったり植物ホルモンの分泌をさかんにしてくれます。

同じ根毛でも、水耕栽培の根毛よりも土中に張った根毛のほうが成分の吸収がハンパないそうで、そんな理由からも土で育った作物の方が味がまろやかになるのかもしれません。

だけど、水耕栽培でもちゃんと根毛などを意識して大事にしていれば、オイシい作物にじゅうぶん仕上げられると思います

2010年3月5日金曜日

水耕栽培は 〜Urban Garden〜 の強い味方

今朝は、よく晴れてくれたので梅の花を思うぞんぶんに堪能できました。

やっぱ春は、お天気がいちばんですねー、なんて花粉症じゃないので言えるんですが。














ところで現在の日本では、「 江戸時代以来の園芸ブーム 」と評されるほどにガーデニングを楽しむ人が増えてます。
私が住んでる所はモロ首都圏のベッドタウンで、新興住宅地ではやっぱりガーデニングがさかんです。食費の節約もかねて、野菜やハーブの栽培をベランダやお庭で楽しみたいひともいっぱいいます。

最近本屋さんでも、こういう楽しい本をよく見かけるようになってきました。
「有機・無農薬でおいしいトマトづくり」 by Gakken Mook  発売中です!!

この本には、おいしくたのしくトマトを育てるノウハウがぎっしり詰まってます。
やっぱ、家庭菜園で育てた完熟のあっまーいトマトを食べたい人はたくさんいますよね。














でも家々が建て込んでくると、日当りの悪さとかご近所への気づかいから、なかなか目いっぱい土いじりができない事情もよく聞きます。

イギリスやフランスなど、ヨーロッパのベッドタウンでもその辺りの事情は同じなので、水耕栽培のシステムで野菜なんかを育てている家庭が多いそうです。

(日本食の人気が高く、練りワサビでは満足できなくなって、水耕栽培でワサビを育てるのも、ちょっとブームになってるそうで・・)








なんと水耕栽培ショップ・吉祥寺の「 EssencE 」さんが記事で登場されているではありませんか!! 店内に一歩はいると、そこはもうジャングル。一見の価値オオアリです。

いろいろ調べてみるとヨーロッパは日本に比べて電気代が割安だったり水耕栽培用の資材やハウツー本が豊富だったりと、普及率の高さにはやっぱり理由があるみたいです。

電気代がちょっとお高めな日本だけど、それでも水道水の水質がとってもいいから培養液の管理も楽だし、いろいろ工夫を重ねて水耕栽培で家庭菜園を楽しむスタイルが普通になってきていますね。

2010年3月4日木曜日

MHランプをHPSランプにCHANGE!

3月を迎えたグロウルームでは、イチゴたちが元気です。
昨年の秋に生育障害を起こして、まだ実がなっていないジャンボいちごたちも、つぎつぎに大きな葉っぱが展開するようになってきました。
それでも絶好調のまんぷく2号でさえ、「 手のひらほどの大きさのイチゴ 」にはまだお目にかかれていません。

イチゴが玉伸びしないのは、ビビりで培養液のEC値を濃くできないでいる上、「 見た目が楽しくない 」という私の勝手な好みで、MHランプをHPSランプへ変えてないからかな? と反省を兼ねて原因を探ってみることにしました。















「 イチゴ玉伸び作戦 」の手始めにMH400Wから、HPSランプ400Wに変えてみました。
イチゴのトップから40cmくらいまでランプを近づけました。( リフレクターヨーヨーでつる下げてますが、水やりなんかの時もランプの位置をらくらく上げ下げできて、ホント楽です。 )
一番照度が強いランプの真下からトップまで 20cm だと10万ルクスを越えてしまいます。光が大好きなトマトでも、せいぜい6万ルクスで十分です。ランプの真下から35cmが、6万ルクス弱です。
一番元気のいいイチゴをランプの真下から40cm離して置いてます。イチゴのトップで55,000ルクスの明るさです。

培養液も、ちょっとビビリながらもEC値をちょっと高くしてみました。

ここしばらく肌寒い日がつづきそうなので、EC値を濃くしても、いきなり根が傷むこともないと、信じています。











ちなみに、モンシロチョウは今日も元気に特製朝食を吸ってます。胴体にまだ殻がくっついているせいで思うように動けないようです。たまに顔を近づけてジーーット見ていると、私の鼻息がモロかかるみたいでモゾモゾしはじめます。どでかい顔と鼻息は、やっぱりメイワクなんでしょうか??