水耕栽培の循環システムで育っているエアルーム・トマト品種の「 グリーンゼブラ 」です。ホームセンターや園芸屋さんでは、野菜の種がたくさん売られはじめましたが、苗が流通する前には、なんとか実を拝めました。
グロウランプがトンネル色したHPSランプなので、いまいち色合いがわかりにくいのですが、トマトの実にゼブラ柄がでてきました。
ヘタがものすごくデカくて、盛大に反り返っているので、よほどヘマをしなければ大きな実になってくれる要素大です。
トマトの担当は私ではないので、失敗する心配はないと思います。
モンスターゼブラです。
(勝手なネーミングです。そんな品種はありません。)
4コくらいのトマトが合体してます。生産者さんには笑われちゃうデキです。
グリーンゼブラの花です。
雌しべの根元の子房(=しぼう)が、ちょこっと顔をのぞかせていて、すでに結実したのがわかります。
花が咲きはじめたときに、窒素がたくさんありすぎると、花は咲いても結実や着果しにくくなるなんてよく聞きます。
よぶんな窒素を消化するためには、光合成してくつられてる炭水化物がいっぱいないとお話しになりません。なので「葉っぱや茎を増やさないと間に合わないね」となってしまって、せっかく咲いた花を放置して葉っぱや茎を伸ばす方に体力を使ってしまうからだそうです。
トマトの根元はこんなかんじです。スキあらば根っこに変身しようとしているウブ毛たちです。アップで見ると毛むくじゃらで、動物っぽく思えてきます。
本日の根っこです。
水耕栽培で育てた植物の根っこは分岐( えだわかれ )が少なく、まっすくで太い根っこの発生が多いといわれます。
循環システムだと、水分はもちろん酸素もたくさん根回りにあるし、有機成分入りの活力剤を肥料といっしょにあげていると、根っこたちはさらに細かくボサボサになってくれます。
私がえんえんと根毛にこだわってしまう理由は、細かい根っこが多ければ多いほど、作物の味がおいしくなるからです。
「 肥料やけ 」や「 15℃以下の水温で低温障害 」をおこした根っこを見てみると、太いまっすぐな根っこしか残ってなかったりします。
太い根っこは水分や窒素やカリウムなど「 味が苦くエグくなるけど生命維持にはぜったい必要だからとりあえず吸っておこう 」的な成分をメインで吸うようです。
細かな根毛は、酸素やリン酸や微量ミネラルなどをたくさん吸っているそうです。根毛が吸ってる成分はどれも、窒素をウマさに変える酵素をつくったり植物ホルモンの分泌をさかんにしてくれます。
同じ根毛でも、水耕栽培の根毛よりも土中に張った根毛のほうが成分の吸収がハンパないそうで、そんな理由からも土で育った作物の方が味がまろやかになるのかもしれません。
だけど、水耕栽培でもちゃんと根毛などを意識して大事にしていれば、オイシい作物にじゅうぶん仕上げられると思います。