今回は、 CANNA ROOTPLUGS(キャナ・ルートプラグ) で発根させた以前のトマトの挿し木苗 を スターティング・ポット に植えます。
1, スターティング・ポットは、スクエアポリポットS を使います。カットしたコイヤー・マット を鉢底に敷いてから、Terra Professional 培地 を入れると、水やりのたびに鉢底から培土が流出するのを防げます。
2, スターティング・ポットの中心にキャナ・ルートプラグ がすっぽり入る大きさのクボミをつくり、トマトの挿し木苗をそっと植えます。 宿根草などの根鉢がパンパンに張ってしまった時の植えかえでは、黄化した葉を取り除いたり根鉢を崩して古い根をカットしたりしますが、挿し木の苗や発芽苗には新しい葉と根しか存在していません。葉や根を傷つけてしまうと傷の修復に余分なエネルギーを使うことになり活着が遅くなってしまいます。挿し木苗や発芽苗は、葉と根にダメージを与えないよう常にやさしく扱ってください。
もしも葉や根を傷つけてしまったり、濃い肥料やダメージを与えてしまった場合は、苗が若いほど湿度を高く保つと(幼苗で80%ほど)、修復効果が高まりますが、蒸れやカビによく注意してください。
3, ところで一般的なクローンマシーン(エアロポニック・システム)で発根させた挿し木苗をスターティング・ポットに植える場合、Terra Professional 培地 のみ100%使うことはオススメしません。
クローンマシーンで発根させた苗の根は空中に露出していてEC値への耐性がとても低いため、元肥が入ったTerra Professional 培地 に植えてしまうと、肥料焼けを起こしてしまうことがあります。
有機繊維でできたキャナ・ルートプラグの挿し木苗であれば緩衝(バッファリング)効果があるので、安心してTerra Professional 培地 のみ100%に植えることができますが、クローンマシーン(エアロポニック・システム)で発根させた挿し木苗をスターティング・ポットに植える時は、肥料焼けを防ぐためにTerra Professional 培地 とCanna Coco 培地 を半分ずつ50:50の割合でミックスしたものを使い、収穫まで使用するファイナル・ポットに植える時にTerra Professional 培地 100%にしてください。
4, Terra Professional 培地 には、植えてから1〜2週間分の肥料があらかじめ配合されているので、スターティング・ポットに植えた時に与える培養液に肥料は使いません。RHIZOTONIC など根の活力剤を希釈した培養液を与えます。
20℃前後にした水 で根の活力剤 CANNA Rhizotonic を250倍に薄めた培養液(水1L : Rhizotonic 4ml)を与えます。CANNA Rhizotonic は、植えかえや輸送で受けたストレスを軽減して苗をリカバリーするので、根がすばやく活着し、生長します。
5, スターティング・ポットに植えた日は強い光を避けて様子をみます。翌日に葉がピンと光の方に向いている状態が、苗が元気に生長している目安です。少しずつ光を強くしますが栽培用LEDは光の作用がとても強いので育苗用LEDを使わない場合は苗から80cm以上離してください。詳しい距離感について以前こちらで紹介したことがあります。
CANNA TERRAプロフェッショナル培土について Terra Professional 培地 は、水苔を中心とした水生植物が堆積・分解されてできた有機地層であるピートモスをメインとして、バークとパーライト(これだけ無機)をミックスしたソイルレス・ポッティングミックスです。ソイルレスとは赤玉土、鹿沼土、黒土、川砂などの無機質の園芸用土が配合されていない、という意味です。有機質のピートモスがメインに配合されたTerra Professional 培地 は、保水性と保肥性が高いだけでなく、pH値とEC値に対するバッファリング効果が高いので、てちがいで濃い肥料をあげてしまっても苗がすぐしおれてしまうことがないビギナーに最適な栽培方法です。
ただし、Terra Professional 培地 のpH値が5.8以下に下がってしまうとカルシウム不足に注意が必要です。詳しくはこの動画で!
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