2010年7月15日木曜日

水耕栽培「愛だけでは解決しないpH値」その2

水耕栽培で、培養液のpH値(=ペーハー・ピーエッチ)を 5.5〜6.5 の適正レンジ内にたもつことは、やっぱし大切かなと思います。ちょっとガンバって、プチうんちくを書いてみたいと思います。

というのは、培養液のpH値が7.0以上になると根っこが茶色くなって枯死していっちゃうし、逆に4.5以下になっても根っこが鉄のせいで赤く変色したり、肥料養分が吸いにくいものに変わっちゃうからだそうです。で、植物が順調で元気に育ってる場合、大きく生長して根っこが増えれば増えるほど培養液のpH値は、あっというまに上がります。一番ガシガシ食べたい肥料が酸性のチッ素やリン酸だから、それを吸えばpH値が上がるから・・・という理屈です。


なので、培養液のpH値はほとんどの場合で上がることが多くても、4.5とかに下がることは、ほんとにタマァ〜にしか起こらないので、アルカリ性のpHアップ剤よりも、酸性のpHダウン剤のほうが、圧倒的に出番が多くなると思います。

「酸」とつくものは「無機酸・有機酸・アミノ酸 etc 」いろいろあります。

「酸」ならば、なんでもダウン剤にOKかといえば、そうは問屋が下ろさなくて、培養液のpH値ダウン剤としてベストな酸は「無機酸」のみ! だそうで。

そして「硫酸・硝酸・リン酸」が水耕栽培に向いてる無機酸です。

無機酸でも「塩酸」は、植物にとってそんなに欲しくない成分のわりに、やたらムダにEC値が上がるので、pHダウン剤としては、ほとんどお呼びがかかりません。







そして一方の「有機酸」についてですが、バックリいえば「炭素がくっついてる酸」ってことになります。
身の回りにフンダンにある有機酸たちとしては、「 お酢・クエン酸・木酢液・竹酢液 」などなどスーパー、ホームセンター、薬局ですぐGETできるものばかりです。これがpHダウン剤になってくれたら、ほんとラクなのに!! とワタシも思います。


じゃあなんで、水耕栽培用のpHダウン剤に向いてないかといえば・・・それはズバリ!

「 有機酸は、植物の大好物 」だからです。だからせっかくわざわざ有機酸でpH値を下げても「あっ!」というまに吸われてpH値がもとに戻っちゃうので、意味がないそうで。

というのも植物は、自分でもセッセと有機酸をつくっています。ワタシたち人間も疲れたり新陳代謝をあげたい時に「お酢」を摂れっていわれますし、ご高齢でもとってもハツラツ健康な方の多くは、酢の物をたくさん召し上がっているようです。

そしてそれは,植物も同じなんです! やっぱし代謝がよくなるんです! だからといって、有機酸をドバドバあげすぎるのはNGですし、適量与えるときも肥料グイになるので肥料不足に注意です。( 有機活力剤には、だいたい有機酸が入ってますから、それだけでも十分です。でも極端にEC値をあげたいときは、そんな理由から、活力剤の量もある程度増やした方がよいと思います。)
ちなみに有機酸がpH値ダウン剤として向いてないのは水耕栽培だけで、培養土ではOKなんだそうです。理由は、またいつか。


で、水耕栽培の培養液のpH値にハナシを戻しますが、つまりは無機酸で下げたpH値が本命で、有機酸で下がったpH値はほぼシカトしてよいってことになります。




なので、効率よくpH値を調整するステップのひとつとしてワタシのやり方は・・・

新しい培養液をつくる時、家庭用浄水器に通した水道水に「ベース肥料」を入れた段階で、pH値を5.5ほどに下げてます。(バラ科は水道水の原水そのままにしてます)
もしも「ケイ酸資材」など無機・有機をとわず強アルカリ性の活力剤を入れたいときは、ベース肥料の次にアルカリ性の活力剤も入れてしまってからpH値を 5.5 に下げてます。

その後に、中性・酸性の有機活力剤をいれています。もし有機活力剤を入れて、pH値が4.5とかに下がっても放置してます、どうせすぐ吸われるので。
「ベース肥料→(アルカリ性の活力剤)→ pH値を5.5にさげて →有機活力剤」ってかんじです。最後にEC値を計って、範囲内なら植物に培養液をあげてます。次の日の培養液のpH値をはかるとほぼ5.5になっていることが多いです。



で、2〜3日してpH値が7.0以上になったらpHダウン剤で 5.5 程度にさげて、さらに数日後に二度目にpH値が7.0くらいになったら、培養液をゼンブ取りかえてます。

というのも、以前も触れたとおり元気のいい植物は、培養液を新しくしてからたった4日ほどで肥料養分のバランスがガタガタになっちゃうので、pH値が2度目に狂ったら、いくらpH値を調整しても、肥料バランスが崩れた培養液は植物にとって吸えないからだそうです。

たとえば、培養液を減った分だけ、何ヶ月も注ぎ足し注ぎ足ししていると、だいたい生殖生長期(開花期)におかしくなるのは、培養液の中の肥料養分がものすごく偏ってくるから・・・ということなんですねー。







2010年7月14日水曜日

水耕栽培「愛だけでは解決しないpH値」その1

植物だけでなく、なにかを育むのに大切なものは「愛情」だと思います。が、愛情をそそぐだけでは解決しない問題があるのも現実です・・・

黒土、鹿沼土、腐葉土などの園芸用土のかわりに、水に溶かした肥料だけが養分となる「水耕栽培」は、「培養液のなかに、どれくらい根っこが吸える肥料があるのか?」が一番大切なポイントですよね。

以前にもちょこっと触れたとおり、日本の水道水はEC値がだいたい、60〜100ppm くらいで、水道管が傷まないようにpH値は7.0〜7.6程度になってるようです。なので欧米みたいな硬度のバラツキはあまりないので、日本の水道水で肥料メーカーの分量レシピ通りに培養液をつくれば、ほぼ問題ないと思います。

ただ! レシピも守ったうえで、培養液のpH値(=ペーハー・ピーエッチ)も、ちゃんと調整したほうがいいかもしれません。pH値というのは「水素イオンHが、どんだけあるの〜?」という意味です。

よく目にしますが、pH値によって肥料養分の溶けぐあいがこんなに変わるよ、という表です。


















水耕栽培の培養液のpH値は、植物の種類によってすこし変わりますが、pH値5.5〜6.5の間がよいとなってます。それは、このpH値のレンジが一番ムラなく全部の肥料塩基が溶けてるからです。このpH値レンジを外れた状態が長いことつづくと、根っこが茶色く枯死したり細胞壁がペラペラになって病気や害虫が発生しやすくなります。


pH値を調整するには酸性のpHダウン剤とアルカリ性のpHアップ剤が必要です。
水耕栽培に向いてるpHダウン剤は、「硫酸・硝酸・リン酸」などの無機酸類で、pHアップ剤としては「水酸化カリ・炭酸カリ」とカリウム化合物がほとんどですが、「ケイ酸資材」とか「強アルカリ性の活力剤」でも Good だそうです。














重曹は身近なpHアップ剤ですが、

炭酸とナトリウムでできていて、

ナトリウムは植物がスキではないようなので、あまり使われていないようです。








そして、pH値を下げる酸性のものならなんでもpHダウン剤に使えるのかな? ということなんですが、残念ながら水耕栽培に関しては「NO!」なんだそうです。

いったいナゼでしょうか?・・・

2010年7月13日火曜日

Grow Your own Rice! 米はいいな

昨日は「新月」で地球のどっかでは「皆既日食」でした。湿気と強風で、アタマがクラクラする強烈なお天気でした。前の晩から風が強く吹き荒れて、ひたすら「柿」があんまり落ちないことを願ってました。

出穂(しゅっすい)した「イセヒカリ」たち、
ベロベロとはみ出していた「花し」とよばれる雄しべも落ち着いて、コメはなんとか実ったようです。

立ったままの目線で

コメが実るようすを見られるのは、

いいもんです。



部屋のなかで、おコメが育っていると、気持ちがすごく安らぎます。

米稲という植物じたい根っこが強い丈夫ですが、すくすくシャキーンとのびてく力強さが,とても頼もしく感じます。

弓なりにカーブした稲の葉っぱのウラガワに、
虫なんかかがとまって羽を休めているようすは、のどかな田園風景を感じます。

こんなふうにペットボトルでも簡単に育つので、室内で食えるものを育てたいと思ったら、ぜしコメをどうぞ!
ちなみにロックウール培地とココ培地の比較ですが、

ロックウール培地は、分ゲツしてくると根量がたりないのか、倒れてきちゃうものが多いです。

このように、バッサバッサと「人」という字のように、寄りそう仲になってしまってます。


でも、穂全体の長さは、すこしだけロックウール培地の方が長いようです。




いまのところ、ココ培地のイネの方が倒れたりせず、管理がラクです。







でもやっぱし、穫れたコメを食ってみないことには,ココとロックウールのどっちがいいかは、まだ答えがでそうにないです。

2010年7月12日月曜日

やってみました「キッチン・カルチャー」その2

まず、植物の組織培養用の寒天培地をつくりました。

植物のキレッパシから細胞分裂させて大きくするには、植物ホルモンと肥料成分と糖分がいるんですが、植物の種類とか芽を出すのか根を出すのかによって、成分を微妙に変えなきゃいけないそうです。

面倒なので「キッチンカルチャー・セット」にくっついてきた培地セットをそのままつかいました。

寒天をお湯で溶かして、植物ホルモンやら糖分やら「ムラシゲ・スクーグ培地」という植物栄養剤を入れてpH値を調整してから、耐熱ビンにほどよく注ぎました。

「ムラシゲ・スクーグ培地」、ムラシゲさんとスクーグさんが発明した組織培養の定番中の定番な培地です。一般的には「MS培地」なんて呼ばれてるようです。





培養培地の成分は、つまりは水溶性肥料なのでNPKや微量要素を計算できるヒトなら水耕栽培用肥料でもOKだそうです。


そして寒天培地を圧力鍋で殺菌しました。

ほんとは理化学専用器具の「オートクレーブ」を使うところです。ウイルスや微生物は煮沸しただけでは死なないので、「高熱+圧力」で胞子までパチンッとつぶして完ぺきな殺菌をするそうです。






ちなみに容器ですが、たんなるジップロックとかの耐熱プラッチック容器はNGです。溶けました。やっぱり理化学用の耐熱性プラッチック三角フラスコとかパイレックスなどのガラス瓶でないとムリです。フタさえなんとかすれば、ジャムとかのガラス瓶でも大丈夫そうです。


で、いよいよ植物の断片を寒天培地に植えつけます。ムズカシイことはないんですが、手間がとってもかかります。
















こうやって植物片を寒天培地に移植して、フタをとじてしまえばもう無菌状態でなくても大丈夫なので、LEDとか蛍光灯とかの光にあてて「カルス」や葉っぱが出てくるのを待つだけです。でもココからが長丁場なので、殺菌がアマイと、カビがバタバタ発生したりもします。なので無菌ボックスのなかで管理した方が無難だと思います。


培養のビンにかぶせてあるフタは「キッチンカルチャー・キット」で一緒にGETできたんですが、通気できるように、ほんのちょっとだけ、すき間が空いてます。

ところがこのフタにぴったり合う耐熱性のちいさなガラスビンは輸出NGということで、日本でなかなか見つからず途方にくれていたとろ、未練たっぷりに捨てられずにいたワタシの大好物の「べごの乳発 会津の雪」というヨーグルトのビンがぴったり合いました!
このヨーグルトは、ほんとにメチャクチャオイシイです。














そして、だいたい2週間後に「ホワイトセージの茎片」から葉っぱがでてきましたー。
この後、一人前になるまでは・・・・どのくらい・・・かかるのやら・・・ちょっと後悔してます。挿し木の方が・・・ラクだなと思う今日この頃です。

2010年7月9日金曜日

やってみました「キッチン・カルチャー」その1

今日の「キッチンカルチャー」は、スプラウトとかネギとかの根っこを水にひたす「二期作的ハイドロカルチャー」のことではなくて、ちょっとマジな「ティッシュー・カルチャー」、つまり「組織培養」です。

米国では組織培養をホビーでやるヒトが多くて、「キッチンカルチャー・キット」っていうのも売られています。「ティッシュカルチャー」の必需品を台所にあるものでこなしちゃおうということで「キッチンカルチャー」っていうそうです。

組織培養っていうのは、植物のちっこい断片から一人前の植物を育てるクローン技術です。このメリットは、優秀な株のクローンが大量につくれてしまうことです。

たとえばイチゴの苗なんかは、ウイルスフリー苗を生産するために、この組織培養で苗をつくることが多いようです。あとは種子からだと繁殖しにくい蘭や食虫植物などは、ほとんどが組織培養技術でふやされてるようです。


そして今回は、イチゴとホワイトセージ、そしてバラの組織培養にトライしてみました。結論からいえばイチゴの組織培養は、ランナーが伸びて新芽がでてからじゃないとムリみたいです。














「組織培養」には、カンペキな無菌エリアをつくらなきゃなりません。
ほんとは「クリーンベンチ」っていう専用の無菌ボックスが理化学用品でありますが、ベラボーにお高いので、プラッチックの衣装箱からDIYでつくりました。このケナゲな努力が、自分でもちょっと笑えまます。

米国ではもっとラフに「クリーンベンチ」をつくっているようで、ダンボールのなかをアルコール消毒しただけのものやビニールをはっただけだったりのヒトもいます。


ソクセキ無菌ボックスに100mmの穴を開けて、インラインファンエアフィルターをのっけました。思いがけずエアフィルターとファンが大活躍です!

これで無菌ボックスへと、風を送り込めばキレイな空気だけがボックス内に流れるので、ホコリやウイルスなんかをシャットアウトできるハズです。

エアフィルターのすき間の大きさは20ナノメートルなので、ギリギリにウイルスも通過できないカナ? という細かさです。アソビの組織培養なので、コレで十分だと思います。


そのほかに必要な道具は、計量スプーンとか、消毒用のアルコール、キッチンハイターなどです。培養培地のpH値を調整するので、ありがたいことに室内栽培でよく使うpHメーターやpHアップ+ダウン剤がそのまま使えます。

バックリとした流れとしては、寒天培地を調合して圧力鍋か電子レンジで殺菌して無菌ボックスで消毒した植物片を寒天培地に植えつけていって適度な温度と光量で「カルス」がでるまで待つ・・・という感じです。


さて、つづきます・・・

2010年7月8日木曜日

のびる多肉・やすむ多肉

ものすごくムシ暑い日がつづきます。
雑草の伸びがハンパないので、「ズィ〜ンズィ〜ン」という草刈り機の音がひんぱんに聞こえてきます。

さて、多肉たちなんですが、暑いのスキなコと苦手なコの差がはっきりでてきた今日このごろです。ハオルチアは、暑いのダイスキ・湿度ダイスキみたいです。

ハオルチアの挿し葉たち、ヨコッチョからワラワラと新芽がいっぱい出てきました。














空いてるスペースを完ぺきに狙ったかのような新芽のポジションです。新芽は根っこでつながってるようです。根っこの先には湿度がある方へあるほうへ曲がっていく「水分屈性=すいぶんくっせい」という性質があるそうです。














ハオルチア・サラダ菜も水やりを忘れるとシワシワになってしまいます。











ハオルチア・オブツーサもLEDグロウランプの下で、

パッツパツに元気です。













で、暑いのがキライなブルゲリは、このとおりです。

しぼんでます。

死んでるわけじゃありません、休眠だそうです。

暑さのさかりがすぎれば、

また復活するそうです。









ひとくちに「多肉・サボテン」といってもここまで季節ごとにみせる顔がちがうようです。
過酷な環境で生き抜くチカラをもった多肉の動きは、ほんとに楽しいです。

2010年7月7日水曜日

Grow Your own Rice! 米の花

「出穂=しゅっすい」した穂がつぎつぎに開花してます。

米ズキのワタシの場合は、生きててイチバン食べてる食材は「水稲」、つまりお米だと思うんですが、はずかしなから「お米の花」も「お米の開花」もじっくり見たのは、うまれて始めてです。

ベロベロとはみ出しているのは、

「花糸=かし」というそうで、雄しべなんだそうです。

種モミになる部分がピチッと閉じているので、すでに開花はフィニッシュしたということらしいんです。

ちゃんと受粉していれば、「空モミ」にならずにすむと思います。





これはココ培地で育てている「イセヒカリ」の「花穂=かすい」です。
順調ならば、だいたい一月ほどで収穫までこぎつけられるそうです。

はじめての米づくりなので、どれくらい収穫できるのかもボケ〜ッとしかわかりませんが、

そろそろ「籾スリ」をどうするか、ワクワクと悩みだしています。










精米は、ご近所のコイン精米機でOKなんですが、籾スリできる所は、なかなかないんです。そして、チマタには、こんないいものや、こんないいものも販売されているんですが、ちょっとまだ手が出せそうにないです・・・