2010年6月1日火曜日

水耕栽培は「水」しだい? その2

ほんの気まぐれで、水耕栽培でヤサイやハーブづくりにウッカリとトライして、目に見える生長のはやさや成果にはまってしまった・・・というオカタは、少なくないようです。

ホビーな水耕栽培がスッカリ定着している海外のハイドロ愛好家の会話をつまみ見ていると、たくさんのヒトが水耕栽培につかう水質をとっても気にしています。

というのも欧米の水道水を趣味でお調べになったある方の結果では、ロサンジェルスの水道水は、pH8.4で、EC値で0.9ほどもあったようです。これじゃいくら肥料食いのトマトでも、肥料はほんのちょっとしかあげられません。そこでホビーガーデナーの方々は、家庭用の浄水器はもちろん、ROフィルターという最強の浄水器をつかって、水道水の不純物をゼロにしてしまうツワモノもいるようです。

日本の水道水なら、くり返し同じ培養液を使わないかぎりは、そこまではしなくてもいいと思います。水質がとてもよくて、硬度もひくいので水耕栽培用の水質としては、日本はものすごく恵まれています。家庭用のリーズナブルな浄水器をつかうだけでも十分かな? と思います。

そもそも、でっかい施設栽培などの養液栽培現場では、大量に必要な原水をいちいち水道からひいたりしている所は少なくて、近くの川だとか池だとか井戸だとか、純水からはほど遠い原水をろ過したり、培養液をキレイに殺菌して循環させたり、水質検査をして肥料成分の配合を調節したりして、ちゃあんと作物を育てています。

水道水で気になるのは、やっぱり「塩素」ですが、たまぁに「塩素」が必要な植物もあります。バラなんかはpH値を弱酸性を保ちすぎて塩素不足になったことがあります。首がクタッと曲がったツボミがタクサンでてきてしまいました。なので、そんなツボミがでてきたら、わざと水道水で培地を洗うように水やりすると、首曲がりが治ります。














でもレタスなどの「塩素」がキライな植物を育てるときは「塩素」をぬいてあげた方がいいです。ところが水道水の「塩素」の正体は「次亜塩素酸ナトリウム」で、一晩汲みおいたくらいでは、完全にはなくならないようです。

なので日本の水道水なら、pHダウナー剤でpH値を弱酸性にしてあげれば、塩素は中和できます。ちなみに敏感肌のかたやアトピーでお困りの方は、お風呂にほんの数適の「アスコルビン酸=ビタミンC」を入れて、確実に塩素を中和なさっているようです。